How many rivers must I cross? I don't know...

幸せになりたくて川を渡る・・・

2015/08/22 益田川~荒んだ気持ちをリセットしてくれた尺上アマゴ

2015-08-22 21:55:11 | 渓流釣り 釣行記(益田川水系)
2015年8月22日。
この日の僕は益田川へ向かった。
南飛騨の益田川だ。
奥飛騨の高原川ではない。
先週末の釣行後からずっと天候と水況を見ていると益田川の方が期待出来ると判断したからだ。


釣行前日、仕事のトラブルがあり帰宅が遅くなった。
なんだか運が悪いなあという感じのトラブルだった。
モヤモヤというかイライラというか、すっきりしない気分だったし、実際日付が変わって休日になったというのに、解放感が全くなかった。

そんな気持ちをリセットしたい、益田川に洗い流してもらおうと期待しての釣行だったが、運のなさはそのまま継続しているようだ。
自身の腕が未熟だからというようなものではなく、運が悪いなあという障壁が朝から昼以降まで続き、まともに釣らせてもらえなかった。
色々と詳細に記述すると、また不愉快な気分に引き戻されそうなので、今日はもう釣果画像と少しの本文とします。


昼過ぎまでモヤモヤ、イライラは継続。
もう限界。
何とか夕まずめに尺上を獲って、清々しい気分で今日の釣りを終えたいと願って入ったポイントでの釣果。




先ずは33cmのアマゴ。
雌らしい穏やかな表情のアマゴだった。



次に30cmほぼジャストの雄のアマゴ。




この二匹で不愉快な気持ちは解消。
ありがとうな。またよろしく頼むよ。



当日のタックル

竿:ダイワ 琥珀本流エアマスターメタルチューン105M
水中糸:フロロ0.8号
ハリス:フロロ0.6号
鈎:オーナー スーパーヤマメ8.5号
餌:ミミズ




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2015/08/15 益田川~賭けて出した盛夏の尺上アマゴ

2015-08-20 12:51:43 | 渓流釣り 釣行記(益田川水系)
2015年8月15日。
僕はこの日は南飛騨の益田川にいた。
例年なら8月は先ず益田河畔には立たない。
山地とは言え気温がかなり上昇する地域であることと渇水傾向が相まって、とてもアマゴを狙える水温ではない。
朝一番だけならまだ勝負は出来るが、陽が高くなってから夕まずめまで、せっかくの休日を釣りをせずに過ごすことは避けたい。

そんな思いで、僕は例年盛夏の時期には奥飛騨の高原川に行く。
しかし、前日の僕は高原川に見切りを付け益田川に向かった。
高原川での釣果があまりにも酷い。
3日と半日近く竿を出して獲った尺以上の魚は、ちょうど尺のヤマメ二匹のみ。
数も型も芳しくないし、アタリも少ない。
例年盛夏の時期にはアタリは遠くはなるが、それでも尺上のヤマメを1日に複数本獲れたし、それ以下のヤマメもそれなりに出てきた。
それを思うと、今シーズンの高原川は魚が少ないように感じる。
降雨があればその後の状況は少しは良くなるかもしれないが、そもそも少ない魚を釣るのは難しい。
そこで益田川はどうかという考えが思い浮かんできた。


ひと頃の猛暑から多少は過ごしやすくなったとは言え、ここ数日の下呂市周辺の天候をチェックしているとまだまだ暑い。
降雨がないために川は渇水状態。
水温も相当に高い。
漁協のホームページによると、鮎釣りに適した箇所でのことだが、益田川の水温は25℃とのことだった。
はっきり言ってアマゴを釣るには絶望的な水温のはずだ。
しかし、二日前に少ないとは言え降雨があった。
僅かではあるが水位は上昇した。
そしてその翌日は終日曇りがちな天気だった。
これまでよりも日中の水温の上がり方は穏やかなはずだ。

纏めると状況はこういうことだ。
ずっと高水温の渇水が続いた後に、僅かでも水位が上昇して水温の上がり方が穏やかだったとなれば、もしかしたらアマゴたちが動くかも知れない。
朝一番のほんの僅かな時間でも動くかも知れない。
更には予報では、僕が釣行を企んでいる15日も曇りがちな天候のようだ。
夕まずめも大いに期待して良いかもしれない。
僕は高原川に申し訳ないなとは思いつつも、気持ちは益田川に向いていた。



2015年8月15日の夜明けとほぼ同時に川に降りて行った。
3日前の降雨で一旦は平水に戻ったものの既に渇水と言ってもよいほどまで水位は落ちている。
釣り座に向かう途中に益田の水に手を浸してみたがとても温い。
高原川と比べるとかなり温い。
「厳しい釣りになるな。やはり盛夏の益田はむりなのか・・・」。
そんなことを考えながら釣り座に着くと、僕は先ず水温計を流れのある地点に浸した。
表示は18。5℃前後。
まるっきり無理な水温ではない。
「でもここは陽が射すまでの勝負だろうな。」

僕はいつもやるように手前から奥へ少しずつタナを深くしながら探っていった。
しかし、釣れてくるのはウグイとカワムツだけ。
掌サイズのアマゴが1匹釣れたが、脂鰭のある魚はそれだけだった。

もう一箇所、水温が低いポイントがあった。
間違いなく水温は低いのだが、果たして今時期にそのポイントにアマゴが着いているのか不安だった。
ものは試しとばかりに竿をだしたが、ここでも結果は同じだった。
掌サイズのアマゴとウグイにカワムツ。
「本流は夕まずめに賭けよう。ひとまず小坂へ行こう」。
僕は国道41号を北進し、益田川の大支流、小坂川へと向かった。


しかし、小坂の状況も悲観的だった。
過去に、これほどまでに温くなった小坂の水に入ったことはない。
盛夏の頃でもアマゴが充分に活動可能な水温の小坂の水が今日はとても温い。
案の定どのポイントでも反応はなかった。
時計の針は15時半を回った頃だった。
そろそろ行こうかと、夕まずめに勝負をかけようと思っていたポイントに向けてクルマを走らせた。



既に山の端に陽が半ば隠れていた。
これから少しずつ魚が動き出すはずだ。
しかし川は渇水状態。
流れも相当緩い。
自然の流れを利用して釣りをする餌師にとってはなかなかに厳しい状況だった。

僕は仕掛けが飛ばせる最少限度のオモリとしてガン玉Bを1個噛ませた。
少しでも自重で飛ばしやすいようにと考え、ミミズは大きめのものを鈎に付けた。

先ずは1投目。
岸近くから流芯へ向かう緩い流れを利用して、餌の流しを演出していた。
気付くと目印が流れを無視した方向に右往左往してもがいている。
アワセをくれると、相手はそのまま一気に下流へ向けて走り始めた。
竿が伸び切ったところで水面を割ってジャンプした相手は40cmほどのニジマスだった。
ニジマスとは言え、久しぶりに味わう大物の手応え。
ここは存分に遊んでもらおうと僕は下流へ歩を進め、矯めの体勢を取れるよう試みた。
竿を充分にためることが出来ると、動きを阻止された相手は再び水面に顔を出して首を振る。
そのままジャンプかテイルウォークに移りたいような動きを見せたが、僕は直ちに竿を水面ギリギリまで下げてそれを阻む。
自分の意思どおりに動けない相手は、もう後先考えずに暴れまくり深場へ潜り、浮き上がり、首を振りもがいた。

ありったけの力で抵抗したのだろう。
ファイトは長くは続かなかった。
引きが弱まったことが分かると、僕は取り込みのために下流へ移動した。
水面付近で弱々しくヒラを打ちながら竿の動きに従うだけのニジマスが居る。
既にその時点で眼が虚ろになっていることが分かった。
「こりゃ気を付けないとまずいな。死なせてしまうな。」
寄せの動作からそのまま玉網に入れた。
少し休んでもらってからリリースしないとこれは本当に逝ってしまうかもしれないと危惧し、水中でストリンガーをかけて再び流れに戻した。
僕も一息ついた後、水中からストリンガーを引き上げ、構図などお構いなしに手早くほんの数秒で撮影を済ましたが、目は虚ろなままだった。




何とか帰る頃までには回復してもらわないと困るなと思いながら再び釣りを開始した。
ほんの数回流した後、再びアタリがあった。
さほど大きくはないなと予測したが、それは案の定27cmのアマゴだった。
「今日はよく食う日なのかな」と思いながら再び流し始めると、穂先がググンっと引き込まれる強い魚信があった。
すかさずアワセを入れ、暫く遣り取りをしたものの、餌のミミズがすっぽ抜けて水面に上がってきた。
恐らく一気に口の奥まで入ったのだろうが、鈎掛かりしていなかったのだろう。
結構な重量感のある引きだったため残念に感じた。


その後も立て続けに二度アタリがあった。
一度はアワセを入れた瞬間にハリスがチモトで切れた。
もう一度は同じ失敗を犯したくないとの思いから、既に魚が餌を咥えて動き回り始めていたため、軽く竿を立てるような感じでアワセを入れたが、鈎が外れてしまった。
こんなよく食う日に獲れないなんて運がないんだなと思いながら、夕闇迫る益田川に尚も流していると、ググンっと穂先が強く引き込まれる先ほどと同じような魚信が再び竿を襲った。

今度こそと思いながら短めではあるものの瞬発力のあるアワセを試みた。
確実に鈎に乗った感のある重量感のある手応え。
走りはせずにその場で激しく首を振っている。
かなり激しく、そして相当に鋭角的な首振りだった。
間違いない、アマゴだと確信し、決してばらさぬよう力加減を調整しながら慎重に竿を矯めた。
走りはしないが、深場に突っ込むような引きを繰り返し、そのまま深場を移動する。
向きを変えるときに激しい首振りが襲う。
目印はまだまだ水面付近にある。
僕はそのまま少しずつ下流へ移動し、取り込み位置に近付いた。
下流へ向かうに連れ、魚の方も体力の限界が近付いているようだった。
少しずつ目印の位置が上がり、ついに水面付近に魚の姿を認めた。
尺上のアマゴだ。
おとなしく抵抗せずに岸際に近付いてくる。
僕は玉網を腰から抜いた。
そのまま騙すようにゆっくり岸に導き、構えた玉網に導いた。



益田の盛夏のアマゴ 33cm。
今日は高原を諦めて益田に来て本当に良かった。
かなり賭けの要素の強い川の選定だった。
悪い予感は的中かなという思いが時間の経過とともに強くなっていったが、夕まずめのあと僅か数分で日没というタイミングで獲った尺上のアマゴたった。



これで納竿にしようと思った。
最後に1本立派な尺上のアマゴを獲れたのだから、今日の釣りは良い釣りだったではないか。
これ以上ガツガツしてどうする?と自問したものの、まだ目印は確認できる明るさだった。
「益田へのお礼のつもりで目印が見えなくなるまで竿を振っていよう」。
何故か急にそんな思いが沸き出て、僕は今しがた33cmのアマゴを掛けた周辺を流していた。
すると、先ほどよりは小物だろうけど尺はあるなという手応えと知らぬ間に格闘していた。



獲れた魚は31cmのアマゴ。
少し痩せてはいたが体長だけなら正真正銘31cmの尺上のアマゴだった。



帰り際、僕はニジマスの口からストリンガーを外し流れに返した。
まだ完全には回復していない様子だったが、一晩中繋いでおくわけにもいかない。
かなり無謀な盛夏の益田川釣行であったが、結果が出せて嬉しい。
自身で言うのもおこがましいが、今日は本当に高原ではなく益田だという判断が功を奏したことは間違いない。
益田川、またよろしく頼むよ。
僕は既に暗がりと化した益田川に挨拶をして釣りを終えた。





当日のタックル
竿  :ダイワ 琥珀本流エアマスターメタルチューン 105M
水中糸:フロロ 0.6号
ハリス:フロロ 0.5号
鈎  :オーナー スーパーヤマメ 8号
餌  :ミミズ





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2015/08/11、12、13 高原川~とにかく状況の良くない高原川

2015-08-19 00:44:26 | 渓流釣り 釣行記(高原川水系)
2015年8月11日の夕刻と、12日、13日と僕は奥飛騨の高原川で竿を出した。
結果から言うと、何も特筆すべき釣果はない。
何度も書いている通り、今シーズンの高原川は型も数も悪い。
勿論例年でも盛夏の時期にはアタリは遠いが、それでも尺上から40cmのヤマメは出すこことが出来た。
その合間には元気一杯のニジマスが相手をしてくれた。
今シーズンはそのどちらもない。
辛うじて獲った尺ヤマメは11日の夕刻に30cm、12日の夕刻に30cmの二本のみ。
12日の尺ヤマメは顔と尾が大きく痩せていた。
餌が少ないのだろう。
もしかしたら昨年の秋から殆ど大きくなっていないのではないかとさえ思えてしまう。

原因を勝手に推察してみると、今シーズンは雪代が入る期間が長かった。
昨年の冬の降雪が多かったため、7月になっても雪代が入った。
ということは川虫の成育に良くない影響を及ぼす。
更には水温が上がらないと、ヤマメたちが上流を目指す必要性を感じない。
降雨の後もいつまでも下流域にとどまっていたときに、梅雨が明けていきなりの猛暑。
水温が上がり上流に向かいたくても、渇水も手伝って動こうにも動けない。
そんな状況だったのではないか。

恐らく今シーズンの高原川はこのまま良くない状況で幕を降ろすだろう。
長年通っていればこんなシーズンもある。
頭ではそう分かっていても、残念だし、悔しいし、物足りない。










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マナー以前の問題

2015-08-13 22:36:22 | 渓流釣り 徒然草
毎年多くの尺上が竿を絞ってくれる奥飛騨の高原川。
中でも朝一番に入川するならばここだとほぼ決まっているポイントが僕にはある。
これまで数多くの大物に出会えた。
それが今シーズンは全く冴えない。
入っている魚の数が極端に少なく型も小さい。
現時点で、そのポイントで獲った尺上のヤマメはたったの一本。
そこで今朝は別のポイントに入ってみた。
感覚としては朝一番よりも10時頃から昼過ぎまでが芳しい釣果が出るように思うが、今のこの状況では仕方ないと判断した。

流れがほぼ直角に近い角度で向きを変えているため、僕はちょうど向きが変わる地点に立ち、先ず上流側に投餌し自分の目の前まで流すと、そのまま下流側に仕掛けいっぱいまで流し切るというやり方で探っていた。

アタリはウグイのものだけだった。
やはりまだ時間帯が早かったかなと思いながら、少しずつ下流側に探る範囲を移していった。


尺上のイワナを釣り上げ、暫しの休息を終えた後、再び流れに立とうとしたときに、二人組の若いルアーマンがやって来るのに気付いた。
所謂大場所の部類に入るポイントだが、今僕がやったように上流側から下流側に広い範囲を探る釣り師が多いため、先行者の釣り方を見ると皆入川を躊躇するというのが暗黙の了解のようになっていた。
複数での入川者を見掛けると、それはたいてい同伴者だった。

一体どこに入るつもりなのだろうか。
僕がこれだけ広い範囲を探っているのが見て分からないのかと、その二人組の技量を疑った。
しかし、実際に二人組の釣りの様子を見ると疑いなどではなく、乱暴な言葉でひとことで片付けると、信じがたいほどに下手くそだった。

支流の流れ込みがあったが、その支流は渇水状態で本流よりもかなり水温が高い。
水温計を持ち出さなくとも手を川の水に浸ければ忽ちにしてとてもヤマメが食う水温ではないと分かるはずだ。
なのにその支流に向けてルアーをボシャンボシャン放り投げている。
時には仲良く二人並んで、また時には互いに釣り座を入れ替わって繰返しルアーを放り投げている。
僕はルアー門外漢だが、ルアーのキャスト地点や探り方を見れば、経験豊かな腕達者のアングラーなのかどうかある程度は察しが付く。
腕達者のアングラーが探った後なら、そもそも釣法が異なるのだから僕は全く気にせずその後にでも入川する。
しかし、探るというよりただ荒らしているだけのような投げ方のアングラーの後には入らない。
今、僕の近くでルアーを放り投げている二人組は後者の方だった。

そして悪い予感は的中した。
二人組は今しがた僕が探り終えた上流側にルアーを放り投げ始めた。
仕方ない。後からもう一回探るつもりだったが諦めた。
川は特定の釣り師一人のものではない。
現時点で僕は上流側を探っていないのだから「やるな」とは言えない。
僕は下流側をある程度流した後で見切りを付け、本来ならば朝一番に入るつもりだったポイントに移動した。
それにしても彼らからひとことも声掛けの挨拶がないのが気になった。
先行者が居たら声掛けるのが当たり前だろう。
果たして彼等は渓流釣りをやったことがないのだろうか。



そのような経緯を経て僕はポイントを移動したが、移動先のポイントでも相変わらずヤマメのアタリはない。
全くない。
そしてウグイの活性が非常に高く、いつもならヤマメが着いている結構な流速と押しのある流れでもウグイが食ってくる。
やっとのことでヤマメを釣り上げたものの、顔と尾が異様に大きく、まるで渓のヤマメのような個体だった。

僕は釣り上げたタイミングで傷んだ仕掛けを新しいものに付け替えていた。
そのとき、ふと顔を上げると先程の二人組ルアーマンが対岸に入ってくるところだった。
「はぁ?いったいどういうつもりなんだ?」 。
僕は彼らの行動を理解できなかった。
対岸には延竿の餌釣り師が竿を出していた。
その延竿師が餌を流しているまさにその一帯に、お構いなしにルアーを放り投げていた。
全く目も当てられなかった。
よくもその延竿師は黙って居られるなあと敬服する思いだった。
対岸からでもよほど文句を言いたい気分だったが、そのうちオマツリして去っていくだろうと思い眺めていた。



画像には含まれていませんが、右端枠外に延竿師がいます。
このように二人仲良く同じ場所から方々にルアーを放っています。


仕掛けを作り終える頃に二人組の内の一人が流芯を越えてルアーを投げてきた。
僕は手で追い払うようなジェスチャーをとった。
「きみたち、いい加減にしたまえ」という気分だった。
対岸で釣っている僕にまで挨拶しろとは言わない。
距離的に無理があるし、通常の良識ある釣り師なら対岸まで探らないから影響はない。
しかし少なくとも同じ岸の先行者の延竿師には挨拶すべきだろう。
二人組がやって来ようとしていたときからずっと観察していたが、挨拶をしている様子はなかった。
一切の声掛けはなかった。
何故だ?何故きみたちは挨拶できないのだ?ゆとり世代だからか?

追い払うようなジェスチャーの後は暫く僕の方へはルアーを投げなかったが、暫くすると再びこちらまでルアーを放り投げてきた。
僕は大声を出した。
何と言ったかはっきり覚えていないが、内容は以下の通りだ。

「君たちよ、朝一番のポイントでも後からやって来て挨拶もなく、人が探っている至近にまでルアーを放り投げただろ?まずは先行者に挨拶しなさい。
 今君がルアーを投げた場所は僕が探っているところなのだよ。そして対岸には既に別の延竿師がいるでしょう?
 要するに君たちが釣りをする場所はここにはないのだ。 帰りなさい。」


「帰るよっ!!」とひとりが捨て台詞のように言い放った。
「何があったんだ?」ともう一人が尋ねてきたようだ。
状況が分かるとこちらを向いてニヤニヤ笑っている。

笑えばいい。
きみたちの行為の方がよっぽど笑い物だ。




もし彼等がそれなりに渓流釣りの経験があるならば、もう渓流釣りはやめることだ。
僕は渓流釣り以外の釣りをしないためはっきり分からないが、今日のような所作は他の釣りでも迷惑行為に当たることはあるだろう。
寧ろもう釣りそのものをやめた方が良いかもしれない。

或いは渓流釣りの全くの初心者、もしくは経験の浅い釣り師ならば、先ずは釣技の前にマナーや心得を勉強してから来なさい。
今の時代、ネットで容易く情報収集が可能なのだから。
しかし、そんな容易く情報収集可能なのに渓流釣りの基本且つ当然の心得を知らないのならば、そもそも事前調査をしてこなかったのかな。
だとすればこのブログを読むこともなかろう。
もし読んだら、あの日あのとき僕が大声を出した意味を真摯に受け止めなさい。
君たちの行為は他の渓流釣り師にとって迷惑千万なのだ。




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2015/08/10 甲斐路への誘い~桂川 ヤマメ 34cm

2015-08-11 12:59:42 | 渓流釣り 釣行記(一般)
奥飛騨の高原川で知り合って懇意になった、山梨県在住のYさんからのお誘いとガイド付きで、山梨県の桂川へ釣行した。

住宅街を流れる二面護岸は、所謂本流と呼ぶには無理がある。
渓流域、いや里川と言った方が適切だと思う。
川幅も広くなく、場所によっては樹木が川面を覆う。

いつもの長竿は到底振り回せない。
8mでも持て余してしまうポイントもある。
だからといって大物が潜む桂川の流れを前にしては小継竿では心許ない。

首都圏からの釣り師が大挙するこのハイプレッシャー河川で、僕は些か窮屈な思いをしながら竿を振り続けた。
初日は20cm台のヤマメ(アマゴも混じった)、放流成魚のヤマメとニジマスのみだった。


釣行二日目。
この日はYさんのガイドはない。
土地に不案内なため、前日の入川箇所の位置関係や入り方をYさんから詳細に解説してもらった情報を頼りに単独釣行だった。

二人で練ったプランに従って入川していく。
幸いなことに世間はまだ盆休みに入っていない人も多く、計画通りに入川できる。
しかしながら釣果が伴わない。
あたかも法律で決められたようにどのポイントでもニジマスが2匹ずつ釣れるだけ。
ヤマメの顔は拝めない。
糸を細くしようかと思うが、この一帯には40cmを超えるヤマメが潜む。
実際に昨日のYさんは46cmのヤマメを獲った。
その数日前にも43cmと41cmのヤマメを獲っている。
矯めの利く長尺のエアマスターなら多少細くてもよいだろうが、今日振っているのはシマノのスーパーゲームベイシスMHの75-80。
魚が掛かったときに明らかに感じるのは穂先の追従性能の違い。
魚が首を降ったときに感じる穂先の跳ね返りは、エアマスターと比較するとしなやかさは全くない。
大物が掛かるとしっかり胴に入るその調子は、価格から考えると非常に秀逸だと感じるが、穂先の追従性能を思うと細めの糸を使うのはためらう。


結局ヤマメの顔を拝めないまま夕マズメが近付いてきた。
計画通りに夕マズメに攻めようと考えていたポイントに入る。
しかし、ここでも放流ヤマメとニジマスが釣れただけで、以後沈黙してしまった。

日中竿を出したポイントが気になった。
絶対に大物が潜むと誰しも考えるポイントだったが、ニジマスしか釣れなかった。
大物が夕マズメに動くかもしれない。
時計の針は18時を回ったところだった。
僕はそのポイントに向かった。

日中は隠れていたものの、夕マズメに出てくるとしたらこの筋だろうと踏んだコースを流す。
渦を巻く流れは水深が3�・4mはある。
ベタ底ではなく、大物が出てきて動いているならばと仮定し、若干底を切ったタナで、底波に乗って流れる範囲の最大量のオモリを噛ませた。
下から順にB、3B、5B。
状況にもよるが、僕は複数のオモリを下から順に軽い方から噛ませる。

動いている筈の大物が餌を見つけることを祈りながら流した数回目。
ググンッと手元にまで伝わるアタリと同時に穂先が引き込まれた。
僕はそこで糸の張りを緩める。
約2秒の後、先程よりもかなり強い感触で再度ググンッと穂先が引き込まれた。
ビシッとアワセをくれると、滝壺の渦の中で必死にもがく魚の動きが伝わってきた。
無理に表層には出さず、魚を底波に乗せて半ば誘導するようにテンションを加減しながら緩流帯の渦の方へ導く。
うまく導けると今度は相手は執拗に首を振る。
時折水面に顔を出して首を振る。
鈎掛かりの感じからすると簡単にはバレないと思うが、やはりバラシが不安になる。
僕は竿を寝かせ、必要以上に暴れさせないよう宥めるようにして岸に寄せる。
グッと竿を絞りの顔を水面に出させた。
少し不意を突かれたのか、魚はおとなしく口をパクパクさせているだけだ。
よし、このタイミングでフィニッシュしよう。
僕は素早く腰から玉網を抜き、岸際の水面で構えた。
そのまま竿を引き寄せ、一気に網に入れた。



桂川の34cmのヤマメだった。

滝壺に居着いていた個体らしい暗い色合いの魚体。
まるで薄暗い渓で出会うヤマメのようだった。


実は最近、釣った魚を撮影すると、画像全体に霞がかかったようにボヤける。
特にこの魚を釣った時は夕闇の中の曇り空で、全くお粗末な写真しか撮影できなかった。
しかし、あまり撮影に時間をかけても魚を弱らせてしまう。
春先の釣行でも芳しい釣果を上げられなかった桂川。
今回の釣行でもかなり苦労したが、二日目の終了間際になんとか尺上を獲ることが出来た。
そんな感謝の思いを声に出して伝えながら、僕は撮影をある程度のところで断念して桂川のヤマメを流れに返した。




当日のタックル
竿:シマノ スーパーゲームベイシスMH75-80
水中糸:フロロ0.8号
ハリス:フロロ0.6号
鈎:オーナー スーパーヤマメ8号
餌:ミミズ、クロカワ、ブドウ虫




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