この日は臼杵から日向まで長い道のりを南下する予定だったが、10時台の列車は
土砂崩れのために運休。その次の12時台の列車も運休が決まり、その次は出るかも
わからない15時台。臼杵から少し先の佐伯までは行くというので、とりあえず
少しでも先に進もうと思ってやってきました。ここからは動いていないw
とにかく待合室で待つしかない。列車を待つ人たちがだんだん増えて、待合室は
一杯になりました。でっかい声で長電話をするやつもいる。バスはないので、
しかたなく本を読んで待つ。どうしようもないとはこのこと。
限られた数の椅子は埋まった。立って待つ人もいる。わが目の前の椅子にも若い女性が
座ったが、お見合いみたいになるのは恥ずかしいらしく、ちと斜め横を向いている^^;
15時が近づくと、駅員が「15時台のも出ません~。その次は17時台です~」という。
復旧の見込みもわからないというから、だんだん絶望的な気分になってきた。
すると前に座っていた女性がいつの間にかどこかへ行っていたのか、戻ってきて俺に
「両親が車で来てくれたので、延岡まで一緒に行きませんか?」と言ってきた。
「え、私は延岡の先まで行くのですが・・・」と言うと、「延岡まで行けば、
その先は動いているでしょ♪」と言いつつサアサアと手招きするので、一緒に外に
出た。
駅の駐車場には、御両親が待っていて、その女性と一緒に車に乗り込んだ。突然
見知らぬ風来坊を。。。(;´・ω・)
御両親にご挨拶をして、怪しい奴ではないという雰囲気を出すべく持ち前の爽やかな
話しぶりで沈黙を避ける。それが裏目に出たかどうかはいまとなってはわからない。
お父さん(と呼ぶしかないが、もちろん車内でそう呼んだら不穏な空気になったろう)
はなかなか車を飛ばすので少しコワイ。地方スタンダードなの?このスピードw
途中で前が見えなくなるほどに雨がどしゃ降りになる。横に見えた川は茶色い水が
ものすごい濁流となって氾濫している。4人のスマホが突然一斉に警報を鳴らし、
女の人の声で「老人はすぐに避難せよ!」と喚く。地域ごとに鳴らしているらしく、
車が進むうちに何度も鳴り響いてその度に全員がその大音量警報音を止める。
一緒に後ろに座った横の女性は俺に気を使ってくれてか、俺がどこから来たのかとか
旅の様子などを聞き、俺のほうは宮崎の食べ物などを質問し、断続的に楽しく語らい
ながら車中を過したのでした(^益^)w
長い道のりを送ってもらい、延岡に到着しました。何かお礼に渡せるものはないし、
お金などは無粋で受け取らないでしょう。厚くお礼を言ってお別れしたのでした。
こんな親切を受けることもあるのですねェ。俺も残りの人生で、誰かに何か人助けが
できることがあれば、と考えるのでした。
今日は一日中雨ですが、強く降ったりする時間が長いので、降水量はすごいだろう。
ここから先は列車は動いているはずなのに、ダイヤが乱れていていつ出るかはわから
ない。とりあえず1時間後の表示は出ていてそれを待つしかない。動くことは動く
らしいのでひとまず安心。
座っていたら、雨が強くなってきて駅の屋根を激しく打つ。それがだんだん激しく
なって、まるで滝の下にいるようだよ!いままで夕立とか台風とかで大雨はあった
けれど、これはもう今まで経験したことないような、空からの大洪水状態です。
これじゃあ土砂崩れは起るし川は氾濫するって。外でシャンプーしたら、泡立つ
前に全部洗い流されてしまうでしょう。駅の構内も雨漏りしています。
横に来たお嬢さんが、「これをいま買ったので、ひとつ食べて下さい♪」と渡して
くれました。今日はやけに若い女性に親切にされる日だな。。。
列車は出発時間になってから1時間余りも出ず、出たら出たですごい徐行運転。
2時間余りで着くはずだったのに、朝出て夜だよ。そして半分以上乗らなかったん
だから、特急料金ぐらいは返してほしいもんだ。
しかしまあ不幸中の大きな幸い。親切な人のご厚意で、奇跡的に目的地の日向に
やってくることができたのでした。
もう酒場に繰り出す状況ではないので、ホテルへ向かう途中にあったとんかつ屋に。
大変な一日でした。しかしなんとか目的地に到着。ひとりビールで乾杯!
思わず休肝日。ちなみに列車は翌日も動いていませんでした。代行バスはない。
何万円も払ってタクシー乗るしかなかったのか?
どしゃ降りの中をホテルへ歩く。傘をさしていてもバッグの中まで雨が滲み込んでいた。
部屋に入ると広くてきれいで立派。今回2週間の旅で一番豪勢な高い部屋だった。
夜に着いて明日の朝にはもう出てしまう。なんか損した気分だなーw
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