今年の卓球全日本選手権を観て感じるのは
各選手が口々に成長したと言っているものの
誰一人として
中国選手に十分に勝てるプレイヤーレベルに到達したと思える者がいなかった
という失望感である。
高速卓球に対処する技術を
細かく磨きあげることだけで
プレーを小さくして欲しくない。
大胆に思い切り良くゲームメイクできるプレイヤーとして成長して欲しい。
徹底的に大胆に攻めきれる
プレイヤーが
現れ出でることをただひたすら願うだけである。
この記事は準決勝の伊藤美誠対早田ひな戦を観たあとすぐに書いたものである。
石川佳純対伊藤美誠の決勝戦を観たのは今ようやくのことだ。
私は石川佳純がここまで成長できたことに感服した。
正直言ってこれほどまでにレベルアップできるとは思っていなかった。
優勝を決めた最後の自らのサーブ手番での2本は
勝負を決めきる称賛に値するものだった。
それまでの展開で魅せたゲームメイクも素晴らしいものだった。
佳純ちゃん優勝おめでとう。
惜敗した美誠ちゃん
こんなに素晴らしい佳純に対戦できたことを
君はとても喜びを持って対戦していたことが君の表情から
ありありと窺えた。
とても素晴らしい試合だった。
君の前陣速攻は私が求めていたものだ。今回の敗戦を糧に
さらなる君らしいレベルアップをしていって欲しい。
美誠に敗れたひなちゃん
君も確かにレベルアップしてきたところが随所に見受けられた。
それは素晴らしいことだと思う。
だが私は今回はやはり敗れるべくして敗れたのだと思う。
今回の素晴らしい2人をまた
上回れるように
君らしくさらなるレベルアップを図っていってもらいたい。
準決勝を観て私がとても残念に思ったことが1つだけある。
相手に攻撃を仕掛けられないようなレシーブを繰り出す繊細さを身に付けること
これはまずまずだったと思う。
この試合で一番足りないと思ったのは
機を観て先を制する思い切りの良さだった。
ラリー中絶えず先を制する機を窺う目と気構え
これを観ることができなかった。
ゲームにメリハリをつけるチャンスメイクのポイントは自ら積極的に見いだすこと
見いだしたら細かいことやリスクにこだわらず大胆に攻撃を仕掛けてしまうこと
私はこれが必要だと思う。
この3人に限らず互いに純粋に切磋琢磨できることの素晴らしさ。
とても羨ましい環境だ。
また、決勝の2人の対戦は
卓球に詳しくない私でさえ
卓球の素晴らしさを味わえた試合だった。
スポーツって本当にいいものだね。