見えない顧客のニーズをつかむことは、あらゆる組織に通じる真理だと改めて思いました
10月 21st, 2011 | Author: 高木 よしあき氏、ブログ転載
・落日のテレビ事業、パナソニック赤字転落―ニーズ読み違え、
垂直モデル挫折(日本経済新聞 朝刊 2011/10/21)
・パナソニック、太陽電池増産を撤回、円高で採算悪化
(日本経済新聞 朝刊 2011/10/21)
・太陽電池メーカーに聞く、今後の戦略:三洋電機―市場開拓の
カギを握る「次世代HIT」、高効率を維持したまま低コストに―
(2011年10月20日 日経BP net)
・「テレビの時代」はもう終わった 視聴率トップたった18.1%と
「史上最低」(JCAST NEWS 2011/10/12)
【所感】家電の雄パナソニックがTV事業で苦しんでいます。
そしてシャープも日立も、驚くことに韓国のLG
(ラッキー・ゴールド)まで液晶テレビ事業を見直すと
報道されています。
パソコンのように部品や製品が標準化され参入障壁が
下がる状況がコモディティー化であると以前紹介しました。
見切り千両、損切り万両は昔から言い継がれてきた言葉
ですが、今ならまだ間に合うという経営者の判断が下された
のだと思います。
パナソニック社尼崎工場のプラズマ撤退の穴埋めとして
期待された太陽電池も、中国の追い上げや欧州の補助事業の
打ち切りなどがあって、見直さざるを得ない状況です。
しかし、エレクトロニクスNo.1の環境革新企業へと
経営の舵を切ろうとしている同社は太陽電池における
イノベーションの手を緩めることはないようなので、大いに
健闘されんことを期待したいと思います。
テレビの視聴率の下落に歯止めがかからないことが
同時並行的に起きています。
象徴的な傾向のように感じます。
日下公人さんの新しい著作の「いま、日本が立ち上がるチャンス」
で日本人が震災後リアリストに変わると指摘しています。
リアリストの目でテレビを見ると、どこも同じような
番組・報道内容なので興味を失っているのだと私も実感します。
既存のメディアには大いに反省を促したいと思います。
ホリエモンさんの書籍でキットカットがテレビ広告を
しなくなった背景が説明されていました。
キットカットの裏側のバーコードで楽曲のダウンロードが
無料でできるようにしたら売り上げが伸びたそうです。
既にブランドが浸透していれば、リピーターを増やすことが
遥かに重要であることを教えてくれます。
目から鱗の話です。
選択の自由が増えることは、豊かさにつながります。
改めて思い起こすのは、マネジメントの神様ドラッカーが、
「企業の目的は顧客の創造である」と指摘したことです。
見えない顧客のニーズをつかむことは、あらゆる組織に
通じる真理だと改めて思いました。
http://takagi-yoshiaki.net/2466.html
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