中国大陸の侵食から台湾守るために、台湾総統交代を と李登輝氏
Subject: ニュースより
NEWS ポストセブン 1月9日(日)17時5分配信
中国脅威論が叫ばれる中、その最前線に立つのが台湾だ。しかし、
国民党の馬英九政権になって2年半、台湾は脅威に立ち向かうどころか、
急速な中国化に進んでいる。もはや強大化する中国には恭順しかないのか。
かつて台湾の民主化を指導した李登輝・元台湾総統が、台湾立て直しの
腹案を語った。
中国の歴史というのは、共産党であろうが国民党であろうが中華帝国であり
皇帝が治める人治スタイルです。清政府は日本の明治維新を真似て、欽定憲法
大綱を作って君主勢力の強化に乗り出しました。孫文は、米国はじめ他国の統治
方法、民主主義を持ち込もうとしましたが、力不足のまま軍人の蒋介石にひっぱ
りまわされ終わりました。
長い歴史を経ても、中国は考えを改めることができず、同じ壁の内側をぐる
ぐる回っています。しかも法を知って法を破る、善悪転倒、賄賂特権の習性など
、生きるためには何をやっても構わないという感覚すら、まかり通っています。
その中国に侵食されないためにも、台湾は自由と民主を維持し、発展させるべき
なのです。
ところが台湾人が作った政党・民進党政権の8年間(2000~08年)、民主化を
深化させる仕事ができず、中国問題については恐々とした対応に終始してしまい
ました。さらに国民党政権になり、自由と民主主義という制度自体が損なわれ、
中国大陸に侵食される危険性が高まっています。
台湾人である私は、台湾の民主主義を守っていくためにも2012年の選挙
で総統を交代させることに集中していきます。それはひとえに、
中国との有益でない関係を放棄してもらうためです。
※SAPIO2011年1月26 日号
尖閣問題で中国“漁民”を釈放すべきではなかったと李登輝氏
2011.01.07 10:00
中国脅威論が叫ばれる中、その最前線に立つのが台湾だ。かつて台湾の民主
化を指導した李登輝・元台湾総統が、尖閣諸島の問題において日本がとった外交
のまずさを指摘する。
2010年9月に起きた、尖閣諸島沖の漁船の蛮行については、米・国務省が「尖
閣諸島は日米安全保障条約の範疇である。尖閣諸島は日本に属する」と明言して
います。ですから国連はそれ以上、言及しないでしょう。だから、尖閣諸島の問
題はけりがついたと考えていいと思います。
とはいえ、ここで日本の外交問題のまずさが露呈しました。中国は、台湾と
日本との関係を切り裂こうと目論んでいるのです。当然、船長は軍人であり漁民
などではありません。国境侵略行為に対して早々に釈放せずに、法的措置を取る
べきでした。外交の立て直しが急務です。
※SAPIO2011年1月26 日号
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