「金賢姫」騒動考2
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昨日に引き続き、28年間の教師経験を有し、福岡県の参議院選挙で活躍された吉冨和枝(よしとみかずえ)氏より「『金賢姫』騒動考」の2回目(最終回)のメッセージをお届け致します。
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【吉冨和枝氏寄稿】
今回の金賢姫(キム・ヒョンヒ)元工作員の来日は、拉致被害者の横田めぐみさんのご両親との面会が主な目的だったようです。
横田めぐみさんの北朝鮮での消息は、帰国した拉致被害者、曽我ひとみさんらの証言により明らかになっていますが、1980年から84年までの4年間は空白となっていました。この空白に期間にめぐみさんと会っていたのが金賢姫だったというわけです。
今回の来日では、新しい情報はなかったようだと報道されていますが、実際にどのような話が出たのか、全てが公になっていないため、本当のところはわかりません。
しかし、反対に金賢姫が横田めぐみさんに関する最新情報を持っていたら、それこそ大問題なわけで、やはり過去の情報──事実と経験に基づいた推測や慰め、励ましなどにとどまったのではないかと思われます。
今回の来日では、とかく国賓級待遇、税金の無駄遣い、遊覧飛行など、政府民主党の元死刑囚に対する処遇のセンスの欠如、進展のないタダのガス抜きなどと、こき下ろされていますが、
菅総理が大好きな「最小」という言葉を使えば、少なくとも「日本は拉致を忘れてないからね」という弱気で微弱で弱腰な「最小」メッセージの発信にはなったでしょう。
私がこの騒動の最中、肌で感じたのは、拉致被害者問題について、政府が「弱腰な姿勢」で臨めば臨むほど、日本国内ではガスがたまるということです。
政府に対してはもちろんのこと、最悪の事態として、拉致被害者家族に対しても不満が大きくなっていくと思います。
パフォーマンス先行で、拉致の真相究明が進展しない来日騒動を見せられては、かえって国民の拉致問題に対する意識をシラケさせるだけです。
「税金を使って無駄なことをしている」──拉致問題に関する政府のアクションに対して、国民は初めてそうした疑問を持ったのではないでしょうか?
人気取りばかりを考えている政府のやり方が、被害者の家族さえも辛い立場に追い込んでいくということを民主党は認識すべきです。
そもそも、横田めぐみさんらの拉致犯人であるシン・ガンスの釈放嘆願署名をした菅首相や千葉景子法相らは、拉致問題を本気で解決する気は毛頭無いのでしょう。
私たちは、北朝鮮による拉致被害者全員が一刻も早く日本に帰国できることを願ってやみません。
拉致問題で進展が見られない場合、政府は自衛隊による拉致被害者の救出や金正日総書記の拘束も含め、「毅然たる態度」で早期完全解決に臨むべきです。
よしとみ 和枝氏
http://www.yoshitomi-k.jp/
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