11月18日に、父・薄田浩司が急逝いたしました。
肺ガンでした。
10月上旬に発症、検査など経て月末に入院をしましたが、、
わずか3週間の入院生活で
父は亡くなってしまいました。
もっと早く見つかれば…という気持ちは当然
今後の闘病を考えるとその辛さも計り知れず。
ただ、考えていたよりも遙かに早く
父は逝ってしまいました。
あまりにもあっという間で、
病名、症状を聞かされてからは
毎日夢を見ているような日々でした、
起こることのスピードに心が追いつかず。。
こうやって写真を並べていても本当に不思議です、
こんな年末を迎えるとは。
親をなくすことはいつか誰もが経験することですし
いつか自分自身にもやってくることは
わかっていたのですが。。
実家に行けば変わらず存在するもの、と
思っていましたし
何より仕事では父ありき、みたいな感じで
やっていましたから。。
少なくともあと5年くらいは一緒にできるかな。
と思っていたので…
とても残念なのですが、、
今はただ感謝の気持ちしかありません。
通夜、告別式にはたくさんの方が来てくださいました。
やはり70歳という年齢、今の時代早いのですね。
父は地域にもだいぶ貢献していましたので
たくさんの方に見送っていただいて。
ちょっと早かったけれど。。
父の人生は充実し幸せだった、今はそう思っています。
涙しない日が来るのはまだ先になりそうですが…
そんな私の姿を見ても
家族はそっとしておいてくれます。
仕事に関しては。
父がいない分、仕事も増えるし出ていくものも多い。
今までよりさらに厳しい状況になると思いますが…
実家には変わらず手伝ってくれる母も居ますし、
父も続けることをきっと望んでいます。
もちろん自分のためにも。
そして一番に、こんな私の作品を欲しい、と
仰ってくださるお客様がいる限り作陶は続けるつもりです。
どうぞ、これからもよろしくお願いします。
つきましては
年末年始のご挨拶は失礼させていただきます。
ブログの更新もゆっくりにはなりそうですが
たまに覗いてみてください。
私です。2歳くらい？？
私ではなく姉。まだ家の周りもなんにもなく開拓者みたい(笑)
まだ畑やガーデンなど何もない頃。
PTAなどもよくやっていて
中学生の時はPTA会長として
一緒に修学旅行に行きました(笑)
夜は京都時代の友人と飲みに行ったりしてましたね。
益子のお祭り、御神酒頂戴式にて
長女が2年生くらい？
次女と。
そしてこれが今夏の益子のお祭り、お神酒頂戴式にて。
その年の秋に亡くなるなんて誰も思わないですよね(笑)
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
父は終戦直前の8月4日、南京で産まれました。
生後半年で両親(私の祖父母)と5人の子(父は末っ子)で
文字通り命からがら引き上げてきたそうですが
その頃から祖父の具合は悪く
日本に着いて一ヶ月ほどで亡くなってしまったそうです。
家族を必死に守るため、自分の身体は二の次だったのでしょう。
もともと祖母は島津藩、祖父は三春藩をルーツとする
薄田家は士族でした。
祖父は優秀だったようで、
中国では豊かに暮らしていたようですが
祖父が亡き後、
身を寄せた祖母の兄弟がいる淡路島で、
女手ひとつで父一家は大変苦労したようです。
戦後このような家庭はとても多かったのだろうと思いますが。
父は最近、という言い方はヘンですかね、、
晩年？NHKの番組『ファミリーヒストリー』が好きでしたが
祖父の話なんか聞いていると
驚くような話ばかりで
ぜひ我が家を取材して欲しいですね（笑）
他の兄弟はサラリーマン、教師などになる中
父はものつくりの道を選びました。
芸術家というより、職人タイプ。
京都で勉強した後、民芸ブームの風に煽られ
見学に来た益子。
自由で自然豊かな益子がすっかり気に入り
裸ひとつ移り住みました。
今でこそ益子への移住者はたくさんいますが…
益子入りの先駆者ですね。
益子という土地で約50年。
自治会長を何度も引き受けたり、
焼き物協同組合の理事をしたり。
地域の繋がりをとても大切にする場所ですので
父のような穏やかで誰ともうまくやる性格が
地元の方々に受け入れられたようです。
まぁ、50年も住んでいれば
よそ者も何もないですが(笑)。
父は益子という土地で生き
幸せだったと思います。
父を支えてくださった皆様、
今まで本当にありがとうございました。
今後も母や私達家族と
変わらぬお付き合いをしていただけたら幸いです。
いろんなニュースなどを観るとふと思います。
父だったらなんて思うかな。。
もう一度、ゆっくり話をしたい。
そう叶わぬことを願ったりもしますが
これからは心の中で語りかけようかと思います。
最後に。
現在私の周りにもガンや
病気で戦っている方が何人もいらっしゃいます。
その方々やその家族が
少しでも安心して、穏やかな日が過ごせるよう
心からお祈りしています。
