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なぜ金は「値下がりリスク」が低い投資商品なのか?

2021-02-18 15:30:00 | 日記

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供給量が決まっている有限の資産
 金に投資する3つ目の理由は、供給量の増加によって値下がりする可能性が非常に低いからです。
 投資商品に限らずですが、市場で売買されているモノの価格は需要と供給のバランスによって決まることがほとんどです。
 その構造を表しているのが、価格決定の理論を説明している需要と供給の曲線の図です。
 まずは図の見方を確認しておきましょう。
 グラフの縦軸は価格で、上に上がるほど価格が高いことを表しています。
 グラフの横軸は数量で、右にいくほど数量が多いことを表しています。
 右下がりの曲線は需要曲線で、市場の「買いたい」という気持ちを表し、価格が高いところ(グラフの左上側)では買いたい数量が少なく、安くなる(グラフの右下側)ほど買いたい数量が増えることを示しています。
 また、右上がりの曲線は供給曲線で、市場にものを提供する作り手や売り手の気持ちを表し、価格が安いところ(グラフの左下側)では売りたい数量が少なく、高くなる(グラフの右上側)ほど、売りたい数量が増えることを示しています。
 市場での売買は、この2本の曲線が交わったところで成立します。
 この交点が均衡価格で、市場の「買いたい」と「売りたい」が一致する点を示しています。
 供給量(売りたい量)よりも需要量(買いたい量)が少ないと,商品が売れ残るので市場価格は下がります。需要量(買いたい量)よりも供給量(売りたい量)が少ないと,商品が足りなくなるので市場価格は上がります。
供給が増えると価格は下がる
 では、供給量に注目して価格がどう変わるか考えてみます。
 例えば、図が野菜の価格を表しているとして、豊作でたくさん野菜が取れれば、同じ価格でも供給量が増えるので、供給曲線は右にシフトします。
 すると、均衡点は右下に移動します。つまり、野菜の価格が安くなります。
 逆に、不作で野菜があまり取れなければ、同じ価格でも供給量が減るので、供給曲線は左にシフトします。すると、均衡点が左上に移動して野菜の価格は高くなります。
 この仕組みを投資商品に当てはめると、各商品の価格は「供給量が増えることによって下がる」ということができます。
 つまり、供給量が増えやすいもの、増やしやすいもの、作って増やせるものほど値下がりリスクが大きくなるということです。
ほとんどの投資商品は、供給量を増やすことができる
 その点を踏まえて投資商品の供給を考えてみると、まず株は増資という方法によって市場に出回る株を増やすことができます。
 国債や社債などの債券も、国や会社の判断で増やすことができます。
 現金は、中央銀行が紙幣を印刷しているわけですので増やすことができます。
 不動産投資の対象となる土地は増やせません。
 ただし、荒地を整備すれば実質的に使える土地は増えます。
 土地の面積は決まっていますが、戸建てをマンションにすれば面積が増えますので、これも供給量を増やせる資産といえるでしょう。
 コモディティ分野では、大豆やトウモロコシなどの農作物は、その時々の天候に影響を受けますが、増やすことは可能です。
 原油は埋蔵量が有限といわれています。人工的に作り出すこともできません。その点では供給が有限の資産といえるでしょう。
 ただ、エネルギー源としての原油という視点から見ると、エネルギー源は原油のほかにも天然ガスなどがありますし、太陽光、地熱、バイオマスなど、新しい技術によって新しいエネルギー源も生まれています。
 原油そのものは有限だったとしても、その他のエネルギー源で供給量が増やせるため、価格が下がるリスクがあるのです。
 ビットコインはブロックチェーンという分散型台帳によって管理され、流通量が管理されています。これは「サトシ・ナカモト」さんの素晴らしいアイデアで、需給の管理という点から見ても美しい仕組みだと思います。
 ただし、これも原油と同じ考え方ができます。ビットコイン単独で考える場合はよいのですが、仮想通貨(暗号資産、クリプトカレンシー)全体で見ると、新しい通貨が続々と誕生し、増え続けています。その点から見れば、広義には仮想通貨の供給量も増やせるといえるのです。
金は代替不可能な限られた資源
 さて、このような商品群の中で特殊なのが、金を含む貴金属です。
 なぜなら、金などの貴金属は、地球の地殻から産出する資源であるため、埋蔵量は限られているうえ、原油にとっての太陽光や、ビットコインに対するアルトコインのように、代替できるものもないからです。
 金は、毎年少しずつ鉱山から採掘されているものの、地球上での採掘が厳しくなり、質の高い生産は停滞している状況です。
 技術的には人工の金を作ることができるようですが、作っても採算が合わず、大量に作ることもほとんど不可能です。
「錬金術」という言葉があるように、高価な金を作り出すことは多くの人の夢でした。
 技術者、科学者、お金持ちなどがこぞって金作りに取り組みましたし、一説には、万有引力を発見したニュートンも錬金術に熱心だったそうです。
 しかし、どの人の、どんな取り組みも、今のところは不発に終わっています。
 あらゆる人の叡智を持ってしても作れないところが金の魅力であり、価値なのです。
供給が限られているから、価格が下がりにくい
 このような事実が何を表しているかというと、金の供給曲線が左に動くことはあっても、右に大きく動く可能性は少ないということです。
 供給曲線が大幅に右に動かなければ、理論上、価格が大幅に下がることはありません。
 価格が動くとすれば上がる方向に動くでしょう。何らかの要因で市場に出回る金が大きく減れば、価格は大きく上がります。
 投資商品はどんなものでも値下がりリスクがありますが、需給のバランスを見れば、金は値下がりリスクが著しく低い商品といえるでしょう。
 現在、世界に存在している採掘された金(地上在庫といいます)は約19万トンで、量に換算すると五輪などで使われる国際基準のプールで約4杯分しかありません。
 人類が数1000年の歴史の中で、数万人の労力を費やしても、これだけの量しか採れなかったのです。
 また、地中に埋蔵されたまま未採掘の金もありますが、その量は5万トンほどといわれ、そのほとんどは採掘が非常に難しい場所にあるといわれています。
 作れない、増えない、増やせない、採れないという特徴がある限り、金は買う価値がありますし、安心して持つことができると言えるのではないでしょうか。
(本原稿は『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』からの抜粋・編集したものです)
3年、5年、10年後……将来のお金に対して不安なあなたへ
『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』
高橋ダン[著]伊達直太[執筆協力]
定価1400円+税
ダイヤモンド社
 本書のテーマはゴールド(金)です。最初から最後までゴールド投資についてまとめた、世界でもっともわかりやすいゴールド投資の専門書です。
「なんで金なの?」
「投資なら、株やFXなど、他にも重要な商品もあるでしょう?」
 そんな声が聞こえてきそうですが、ここには明確な理由があります。金は、日本人のみなさんの注目度が低いにもかかわらず、非常に大きな可能性を秘めた投資商品だからです。
 年金制度や老後の資金不足に不安を抱えている日本人は多いと思いますが、本書のゴールド投資はあらゆる経済的な問題を解決する最適解になると思っています。
 少しだけ自己紹介させていただくと、私は20代のころにウォール街の投資銀行で働き、その後、ヘッジファンドを立ち上げました。ヘッジファンドを売却したのは30歳のときで、その後、約60ヵ国を旅しながら、2019年に生まれ故郷である日本に来ました。
 その経験を踏まえて思ったことは、規律正しい日本人は他国の人よりもゴールド投資で成功する可能性が高いということ。しかしながら、日本人は他国の人に比べて金の投資への関心が非常に低いということです。
 つまり、ゴールド投資に向いている豊かな才能があり、老後に向けた長期的なお金の不安を対策できるにもかかわらず、そのチャンスを生かし切れていないのです。
Gold is the Answer! 金が答えだ
 日本は今後、少子高齢化によって経済力が伸び悩みます。経済成長が鈍化すれば、従来のように国や会社に守ってもらうことが難しくなります。
 インフレへの対策も必要ですし、コロナショックのような突発的な出来事から資産を守る対策も求められます。
 日本をはじめとする先進国では、各国の中央銀行が市場に大量にお金を投入しています。歴史的な低金利の状態では銀行にお金を預けても増えませんし、お金の供給量が増えることで、モノに対するお金の価値は下落していきます。
 もしあなたがまだ投資を始めていないのであれば、このまま投資しないままでいることは、あなたの人生にとって大きな機会損失になるでしょう。
 なぜなら、投資期間が長くなれば長くなるほど、複利効果によって資産が雪だるま式に大きくなっていくからです。投資で得た収益を再投資するというサイクルを繰り返すことで、運用額が膨らんでいき、得られるリターンも大きくなっていきます。
 もちろん、金だけが優れているということではなく、株、債券、不動産、現金なども重要です。しかし、資産の分散を考えるうえでは、究極の安全資産ともいえる金を選択肢に含まなければなりません。
 市場のあらゆるデータが「Gold is the Answer!(金が答えだ)」という結論を指し示しているのです。
「なぜ金なのか?」に対する理由から、長期・短期の具体的な投資方法まで、私が知っているゴールド投資の全てをこの本に凝縮しました。読み終えるころには、「Gold is the Answer!」の意味が、論理的、かつ体系的に理解できているはずです。


怒りを我慢する人ほど「死亡リスクが高い」理由

2021-02-18 13:30:00 | 日記

下記は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です


それまで元気だった人が、急に亡くなり周囲の人を驚かせることがあります。このような「突然死」の原因にはさまざまなものがありますが、その1つの要因が血管、つまり循環器系のトラブルです。
「怒りをためる人」ほど病気になりやすい
私の研究は「怒り」からスタートしました。その背景には怒りから高血圧になり、それが循環器疾患につながるのではないかという疑問がありました。実際に調べていくと、ストレスが体にどのような影響を与えるかについて研究、発表した雑誌がありました。
しかもとても古く、1939年の『Psychosomatic Medicine』という心身医療向けの雑誌です。そのなかで、「高血圧になりやすい人」を調べたところ、「怒りをためやすい人」であると書かれていました。つまり、私が思っていたとおり、怒りによる興奮は血圧を上げてしまうということです。
当然、血管系の病気である循環器疾患になるリスクも高くなります。また、私たちの研究グループでも「怒りと心血管疾患、循環器疾患との関係」について発表した論文があります(Tezuka K, et al. Psychosom Med, 2020)。
怒りの測定には、20問の質問に答えてもらって怒りのスコアを出し、怒りの強さを客観的なスコアとして出します。そのなかで、怒りと循環器疾患との関連を、都会と地方の田舎とで見ました。すると興味深いことに、都会でしか明らかな関係性が見られませんでした。
その理由は、おそらく都会のほうがストレスが高いということが影響しているのではないか、また都会のほうが人とのつながりが少ないことが影響しているのではないかと私たちは予想しています。
全循環器疾患で見ると、都会では怒りのスコアが高い人は、低い人に比べて1.87倍も病気になりやすいという結果になりました。
また、長い目で見ると、怒りは心臓病などとも関係が深いこともわかりました。最終的には、心筋梗塞や脳梗塞など血管が「詰まる」病気に強く関係していて、怒りが強い人ではそのリスクが2.9倍高かったのです。
欧米の研究でも、喜ぶ、泣く、怒るなどの感情と血圧との関連を見た結果、怒ったときに血圧がいちばん上昇しやすいことがわかっています。さらに、怒りは突然死の原因となる心室頻拍などの不整脈を引き起こすことが報告されています。
このように怒りっぽい人が突然死する可能性は否定できません。突然死は心筋梗塞や不整脈から起こることが多いのですが、怒りが不整脈や心筋梗塞につながることを考えると、心筋梗塞や不整脈を経て、結果的に突然死に至ることはあり得るのではないでしょうか。
阪神ファンは血圧が上昇しやすい
余談ですが、野球観戦での血圧の動きを調べたことがあります。当時、私は大阪に住んでいたので、阪神ファンで普段は低血圧の65歳の女性に対して、阪神タイガースの野球観戦でどれくらい血圧が上がるかを調べました。
試合開始時は最高血圧が110mmHgでしたが、プレーボールで150mmHg近くまで上がりました。ホームランを打つと184mmJgにまで上昇、そのあとなんと200mmHgを超えてしまいました。
逆転され、落ち込んだときは110mmHgに戻り、試合終了時も同様の数字でした(ちなみに、参加者全体の分析では、阪神ファンは他球団ファンに比べて試合中の血圧が上昇しやすいこともわかりました)。このことからストレスというものは悪いことばかりではなく、楽しいことでも上がるということがわかりました。ただし、興奮しすぎてしまうのは、やはりあまりよくないでしょうね。
高齢になると怒りっぽくなるといわれることがあります。また“キレる高齢者”が話題になることもあります。
年齢とともに、感情を抑えるのが難しくなったと実感している高齢者の方もいるのではないでしょうか。実は、これには医学的な理由があります。自分の感情をコントロールできなくなる状態のことを「感情失禁」といいますが、高齢になると感情失禁が起こりやすくなることがあるのです。
その理由として、「動脈硬化で脳の血管が詰まったり、血管が破れたりする」ことが挙げられます。実際、脳卒中になると感情失禁が起こる人が多くいます。脳卒中などで脳の感情をつかさどる脳の機能に障害が生じると、感情を抑制することができなくなってしまうのです。
感情がストレートに出るというよりは、コントロールが不能になる。一度怒ったら怒りっぱなしになる、泣いたら泣きっぱなしになるという状態になります。
また、感情をコントロールしたり記憶したり考えたり、もっとも人間らしいといわれる脳の部分に前頭前野があります。よくいわれているのが、髄膜腫(脳の髄膜にできる腫瘍)などの腫瘍が前頭前野にできると、性格が変わってしまうケースです。
真面目な人が急に「不真面目」になることも
例えば、前頭前野に腫瘍ができたことで、それまで厳格だった神父さんが、猥褻な言動をする人に変わってしまったという報告があります。
認知症によって前頭前野の機能が落ちてしまった方でも、真面目だった人が急に奔放になってしまった例なども聞きます。理性が働かなくなったり、道徳観念がなくなってきたりしてしまうようです。
脳卒中になる手前の動脈硬化の段階でも、感情失禁は起こるといわれています。ということは、最近妙に怒りっぽくなってきた方は、動脈硬化が起きている可能性があるともいえます。
例えば、元教員の男性で、以前はやさしい性格だったのに、急に怒りっぽくなった方がいらっしゃいました。MRI検査で調べた結果、脳内に多数の小さい梗塞(ラクナ梗塞)が見られました。
明らかな麻痺や言語障害など脳卒中による特徴的な症状はないため気がつきませんでしたが、実は徐々に動脈硬化が進んでいたのです。身近な人が怒りっぽくなるなど、感情のコントロールがうまくいかなくなったら、将来の脳卒中を予防するためにも、早めに検査に行かれることをおすすめします。
怒りや不安といった感情は、人間だけでなく動物にもあります。感情というのは生体反応の1つだからです。
したがって、感情が動くのは決して悪いことではありません。また、怒りや不安などの感情は急性期的に起こってくるものなので、短期的な影響はほとんどありません。
怒りをためこんではいけない
問題はこれらの感情を“ためこむ”ことです。なぜなら、ためこむことで、その感情は慢性化していくからです。表面上は穏やかに見えても、心のなかでかなり怒りを我慢してためている状況も、よくありません。怒りを我慢してためこんでしまうと、かえって怒りが長引くともいわれています。
『感情を“毒”にしないコツ』(青春出版社)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします
怒りを感じたとき、ワーッと発散するとその場で解決してすっきりしてしまうことがありますが、何もいえずに我慢していると怒りが増してきて、いつまでたっても治らない。おまけにその怒りを自分だけで抱えてしまうと、せっかく忘れていた怒りがまたよみがえってきてしまう――こんな“思い出し笑い”ならぬ“思い出し怒り”の経験、みなさんにもあるのではないでしょうか。怒りをためこんでいることで、自分のなかで何度も何度も繰り返しその感情を味わうことになるのです。
さまざまな感情のなかでも、特にたまりやすいのが怒りです。怒りをためている人は、そのことによってどんどん気持ちが落ち込んできます。やがてこの急性的な感情が慢性化すると、最終的にはうつにつながってしまいます。


雅子さま18年ぶりの肉声…そこから見えた「力強い存在感」と「天皇陛下の愛情

2021-02-18 11:00:00 | 日記

下記の記事は現代ビジネスon-lineからの借用(コピー)です

コロナ禍に関する天皇、皇后両陛下からの「ビデオメッセージ」が発せられてからおよそ1ヶ月予が経ちました。
メッセージは、元日の午前5時半という異例の時間に宮内庁ホームページで公表されました。そのせいか、現在の上皇さまが在位時代に行った東日本大震災でのメッセージや、退位への思いを伝えるビデオメッセージのように、テレビが一斉に同じ映像を流すという現象は起きず、あまり目立たなかったように感じます。宮内庁はもっとメディアが扱いやすい時間帯に公表のタイミングを設定できなかったのかと、少し残念に思います。
天皇陛下の言葉の内容と、18年ぶりとも言われる雅子さまの肉声からは、両陛下の国民への眼差しや、陛下の雅子さまに対する深い愛情など、多くを読み取ることができ、お二人に近い人々からは称賛の声が聞かれます。宮内庁のホームページに今もしっかりと動画が掲載されていますので、改めて御覧になることをお勧めします。
宮内庁のウェブサイトを引用
心配の余り、動く唇
動画は全部で6分45秒の長さがありますが、最も目を引きつけられるのはやはり、最後の30秒で語られた雅子さまの言葉と声です。
〈この1年、多くの方が本当に大変な思いをされてきたことと思います。今年が、皆さまにとって少しでも穏やかな年となるよう心からお祈りいたします。また、この冬は、早くから各地で厳しい寒さや大雪に見舞われています。どうぞ皆さまくれぐれもお身体を大切にお過ごしいただきますように〉
天皇や皇太子は毎年、自身の誕生日に際して記者会見を行うのが通例ですが、皇太子妃、あるいは皇后には、そのような慣習はありません。従って雅子さまは長い間、記者を前にして直接何かを話すということがありませんでした。さかのぼってみると、適応障害の長期療養に入る前の2002年、オーストラリアなどを訪問する前に記者会見をしたのが最後になっています。
今回のビデオメッセージは、直接記者たちを前にしたわけではありません。しかし、カメラのレンズ越しとは言え、すべての国民を見据えて肉声を発したのは、じつに18年ぶりと言っていいでしょう。
2002年の皇太子(当時)一家〔PHOTO〕Gettyimages
ビデオ全体を通じて、まず私がはっとさせられたのは、雅子さまが話している間の、天皇陛下の唇の動きです。陛下と雅子さまは並んで座っていて、お二人ともずっとカメラを見続けていますが、雅子さまの話が始まって間もなく、その言葉に合わせるように、音を発さぬまま陛下の唇が動き出すのです。
映像の様子から察するに、お二人はカメラの横にあるプロンプターに映し出される原稿を見ながら話しているとみられ、陛下の唇は、雅子さまが無事に言葉を述べられることを願って「心配のあまり」動いてしまったとしか思えません。
雅子さまの表情は終始穏やかでしたが、何しろ30年以上前の「お妃選び」の頃から病気療養の最中まで、ずっとカメラのレンズに追いかけられ続けた経緯がありますし、まっすぐカメラに向かって語りかけるのはおそらく初めての経験だったはずです。その緊張感には私たちの想像を超えるものがあり、妻を思いやる陛下の口元はそのために思わず動いてしまったのではないでしょうか。
皇后としてのビデオメッセージでは、これまで、1998年に現在の上皇后さまがインドでの国際児童図書評議会(IBBY)世界大会でビデオを通じて講演したのが唯一の例でした。今回は皇后単独ではないものの、適応障害の症状が深刻だった時期を乗り越え、強い負荷がかかる撮影の緊張も克服してここまでの実績をつくったことは、かけがえのない大きな自信になったことと思います。
雅子さまを知る知人の一人はメッセージを見た感想を「今の雅子さまには、得も言われぬ存在感がある。長い間辛い思いをしていたのに、そのことを一切口外せずにじっと耐えてきたからこその存在感だと思う。そこにいるだけで誰もが癒される」と話しています。
「信じる」という言葉
今回のメッセージは、新年という機会をとらまえてはいるものの、事実上「コロナ禍の国民に向けて」のメッセージであり、そのほとんどを、コロナ禍に関する言及が占めています。単純な比較は無意味であることを承知しながらも、あえて上皇さまが2011年3月、東日本大震災の5日後に出したメッセージと比べてみたいと思います。
天皇陛下のメッセージで注目すべきは「信じる」という言葉だと思います。陛下はこのように語っています。
「今、この難局にあって、人々が将来への確固たる希望を胸に、安心して暮らせる日が必ずや遠くない将来に来ることを信じ、皆が互いに思いやりを持って助け合い、支え合いながら、進んでいくことを心から願っています」
上皇さまの震災メッセージには「信じる」という単語はひとつもありませんでした。国民に対する呼びかけの核心部分は「この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています」との表現です。主語は一貫して天皇自身であり、天皇は国民に相対して、その安寧を「祈り、願う」ものであるとの認識が、はっきりとうかがえます。
対する今回の陛下のメッセージにも「願う」は2回登場しますが、それ以上に「私たち」との表現が頻出し、国民と天皇、国民と皇室が一体であることを強く打ち出している印象を受けます。その上で、ともにこの困難を乗り越えられることを信じている、と伝えているように感じるのです。
昨年末に発表された雅子さまの誕生日に際しての「ご感想」でも、私は同じような感慨を受けました。「今後、私たち皆が心を合わせ、お互いへの思いやりを忘れずに、困難に見舞われている人々に手を差し伸べつつ、力を合わせてこの試練を乗り越えていくことができますよう、心から願っております」との言葉です。
ここでの「試練を乗り越える」の主語は、「国民」ではなく、「私たち」です。そこには「国民がこうあってほしい」という願いだけでなく、「私たちはきっと乗り越えられる」という、自分たちとともにある人々への強い信頼感が感じられます。それはきっと、天皇、皇后両陛下が日頃から深く共有している思いなのでしょう。
女王と国王
事態の好転や、人々の行いを「信じる」という天皇陛下の表現は、これまでの皇室になかった欧州王室的なふるまいであるような気もします。コロナ禍が始まってまだ間もなかった昨年4月、英国のエリザベス女王は演説で「we will」という表現を連続させ、このように語りました。
「私たちはきっとこの病気を克服する。より良い日々が戻ってくる。友達にもまた会える。また家族と一緒にいられるようになる。みなさん、またお会いしましょう」
今回の両陛下の言葉と、どこか通じるところがあると感じるのは私だけでしょうか。
コロナのような事態において、天皇のメッセージは、国民に何かの我慢を強いたり、何かを諭したりすることになりかねず、政府の施策の是非に話が及んで政治性を帯びる危険性がある、として反対する声も数多くありました。しかし、実際にメッセージは実現に至りました。この言葉に政治性や何かの問題があるでしょうか。どこにもないと私は思います。
話は飛びますが、ブータンの国王は国民への演説でこう語りました。「パンデミックはすぐには終結しません。しかしながら国民が皆で団結し協力すればこの逆境を乗り越えることができると確信しています」
「信じる」は人々に希望と勇気を与える言葉です。思慮深く表現を練りさえすれば、天皇や皇后が語ることのできる言葉はもっともっとある。そんなふうに感じさせてくれた新年のメッセージでした。


カッコよく痩せ続けていたいなら食事制限やサプリに頼ってばかりではいけない医学的な理由

2021-02-18 08:30:00 | 日記

下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です

「燃費の悪い体」を目指す
代謝というものを簡単に説明すると、「食べたものを処理し、有効に使い、そして効率よくためるために体内で行われる一連の化学反応」です。大きく3種類があり、基礎代謝、活動代謝、食事代謝。このうち、最も消費するエネルギーが多いのが基礎代謝です。
私たちが1日に消費するエネルギーの6割を占めるのが基礎代謝です。だから、代謝を良くするには、基礎代謝をいかに上げるかがカギになります。
では、「基礎代謝を上げる」とはどういうことでしょうか。
端的に言えば「燃費の悪い体」をめざす、ということです。車を選ぶときには、燃費の良い車が好まれますよね。同じ距離を走るのに燃料をたくさん使う古い年代のアメ車よりも、少量の燃料で走れる現代のエコカーのほうが経済的です。
でも、こと体についていえば、エコカーよりも、ふつうに生活をしているだけで無駄にエネルギーを使う、燃費の悪い体のほうが良いのです。
逆に燃費の良い体とは、食べたものをグリコーゲンや中性脂肪に変えて備蓄して、あまり使わずにどんどん体にため込んでしまうような体のこと。一方、燃費の悪い体とは、食べたそばからどんどんエネルギーを消費して、余計な備蓄がたまらず、太らない体です。
めざすべきは、当然、後者ですよね。前者のタイプが得なのは、雪山で遭難したときくらいでしょうか。遭難したときには体内の備蓄を少しずつ燃やすことで生き延びられるわけですが、そんな万が一のことを考える必要はありません。
メンテナンスで体質は変わる
体が“エコカー”寄りなのか、古い“アメ車”寄りなのかは、生まれ持った体質に左右されます。同じ量の食事をとっても体質的にエネルギーを消費しやすい人もいれば、消費しにくい人もいる。男女でも異なり、男性のほうが総じてエネルギーを消費しやすく、基礎代謝量が高い傾向にあります。
そうした生まれ持った“車の設計図”は変えられませんが、“メンテナンス”次第でエコカーからアメ車に変えていくことはできます。ここで、燃費の悪い体(“アメ車”体質)をつくるメンテナンスの方法をお伝えしていきます。
基礎代謝のほとんどは臓器からきている
ところで、改めて基礎代謝についておさらいしてみましょう。
基礎代謝とは、何もしない状態で体はどのくらいのエネルギーを消費するかという、生きるために最低限必要なエネルギーのことです。心身ともに安静に、ただボーっと横たわっていても、生きている限り、私たちの体内ではそれぞれの臓器が働いています。
心臓は、絶えず鼓動を続け、全身の細胞に酸素と栄養を送り届けています。ちなみに、全身に張り巡らされた血管をつなげて1本に伸ばすと、なんと9~10万キロメートルほど。地球を2周半ほどできてしまいます。それだけの長さの血管内に血液をぐるぐると巡回させているのですから、エネルギーが必要です。
血液をろ過するフィルター役の腎臓も、単なるフィルターとしてただ存在しているわけではありません。空気清浄機が電気の力で動いているように、腎臓も、血液をろ過して老廃物を尿として排泄するという機能を果たすためにかなりのエネルギーを使っています。
また、機能が低下していても症状がほとんど出ないことから「沈黙の臓器」とも呼ばれ、ふだんはほとんど意識することのない肝臓も、じつは働き者です。よく「化学工場」にたとえられるように、脂肪やタンパク質、糖質を合成・分解するなど、体に必要な栄養素をたくわえて必要なときに送り出したり、薬やアンモニア、アルコールなどの毒性のあるものを解毒したり、代謝にかかわるさまざまな化学反応を休むことなく行っています。
肝臓は、ブドウ糖(グルコース)からグリコーゲンをつくって貯蔵したり、貯蔵していたグリコーゲンを分解してブドウ糖として血中に放出したり、エネルギーをつくる臓器であるとともに、たくさんのエネルギーを使う臓器でもあるのです。
それから、脳もたくさんのエネルギーを消費する臓器です。無数の神経細胞が集まり、情報の送受信を行っています。ちなみに、働いている臓器は、車のエンジンのように熱を生みますが、なかでも脳は熱が出やすい臓器なので、熱くならないように体のてっぺんの頭にあるのだと考えられています。
このように、私たちは生きている限り、生命を維持するためにそれぞれの臓器がエネルギーを使って働き続けています。だからこそ、基礎代謝は大きいのです。
筋肉が増えれば消費エネルギーも増える
では、安静時には体内のどこで、とくに多くのエネルギーが消費されているのでしょうか。全身に血液を送り届けている心臓でしょうか。あるいは、全身の司令塔の役割を果たす脳でしょうか、脳とともに最大の臓器である肝臓でしょうか。
池谷敏郎『代謝がすべて やせる・老いない・免疫力を上げる』(角川新書)
じつは、心臓よりもずっと多く、脳や肝臓と同程度か、それ以上にエネルギーを消費しているのが、全身の筋肉です。
基礎代謝量の臓器・組織別内訳を見ると、次のようになっています。
・骨格筋(いわゆる筋肉) 22%
・脳 20%
・肝臓 21%
・心臓 9%
・腎臓 8%
・脂肪組織 4%
・その他 16%
骨格筋とは、姿勢を支え、体を動かすための筋肉のこと。一般的に筋肉と言われるのが、骨格筋です(そのほか筋肉には心臓を除く内臓や血管の壁を構成する「平滑筋」、心臓の壁を構成する「心筋」もありますが、本記事では骨格筋の意味で筋肉という言葉を使います)。
筋肉は、伸ばしたり縮めたりして動かすときにエネルギーを消費するイメージがあるかもしれませんが、何もせずにじっとしているときにもじつは結構なエネルギーを消費しています。
まず、基礎代謝には体温維持のために使われるエネルギーが含まれますが、さまざまな臓器のなかでも最も多くの熱を生み出しているのが筋肉です。先ほど熱を出しやすい臓器として脳を紹介しましたが、筋肉は、安静時にも脳以上に熱を生み出しています。
また、筋肉はタンパク質でできていて、そのタンパク質は合成と分解を常に繰り返しています。つまり、筋肉は日々作り替えられているのです。筋肉全体の約1.8%が日々生まれ変わっていると言われています。筋肉(タンパク質)の合成と分解にもやはりエネルギーが使われるので、筋肉を維持するだけでもエネルギーが必要なのです。
筋肉量が増えれば、その分、消費するエネルギーも増えます。
「引き締まった体」に筋肉は不可欠
基礎代謝量全体のうち、筋肉が消費するエネルギー量は2割強なので、割合としてはそう多くないように感じるかもしれません。でも、「安静時の脳の代謝を上げましょう(消費エネルギーを増やす)」「肝臓の代謝を上げましょう」と言われても、自分でコントロールすることはできませんよね。
筋肉量であれば、増やすことができます。つまり、基礎代謝のなかでも、ほぼ唯一自分でコントロールできるのが、筋肉が消費するエネルギーといっても良いでしょう。
ですから、基礎代謝を高める「燃費の悪い体づくり」の基本は、筋肉をつけることなのです。