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団塊の毒親に今も苦悩する40代 感謝しながら縁を切る

2021-02-25 15:30:00 | 日記

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中野信子 親に謝罪を求めることでよけいにつらくなる
親の影響から逃れるのは並大抵ではない
―― 「毒親」という言葉をよく耳にするようになりました。親との関係に息苦しさや生きづらさを感じている人が少なくありませんが、なぜ母親との関係はこじれてしまうのでしょう。
中野信子さん(以下、敬称略) 哺乳類は卵生の動物に比べると、子どもが自立するまでに時間がかかりますが、中でも人間は大人になるまでの時間がとても長い種です。
 親の庇護のもとで十数年を過ごさなければ独り立ちすることが困難ですから、家庭内の権力者は親になります。家庭内の権力者に刃向かうとどうなるか身をもって学びながら、十数年の子ども時代を過ごすわけですから、影響から逃れるというのは並大抵のことではないですよね。親孝行したい気持ちがあったとしても、まともじゃない人が親の場合もしばしばありますから。
団塊ジュニアに多くみられる毒親体験
 そして、毒親の体験はもしかしたら40代が一番多いのかもしれないと思っています。なぜなら私たちは団塊ジュニア世代です。
中野信子 脳科学者、評論家
1975年生まれ。東日本国際大学特任教授。東京大学工学部応用化学科卒業、東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。2008年から10年までフランス国立研究所ニューロスピンにて博士研究員として勤務。MENSA元会員。
 親である団塊の世代はすごく人数が多かったので自分の主張をすることに一生懸命で、他人の気持ちをおもんばかるところまで気が回らなかった。そんなことをしていたら欲しいものが取られてしまうという環境に、ずっと身を置いていた世代の人たちの子どもたちが今の40代なのです。
―― 中野さんご自身も40代、団塊世代のお母様との関係で複雑に思うところがありますか?
子どもを産むのが怖かった
中野 残念ながら母との相性は悪く、例えば、私は絵が好きで中学・高校時代油絵を描いていたのですが、「自分の絵はつまらない」といつも感じていました。創作的な絵を描くと、母に毎回けなされ、精神的におかしいんじゃないかとまで言われて描かなくなった。褒められた記憶はないです。
 まだ健在なので、どこまで話していいのか迷いますが、なかなかすごい人です。自分はその影響が怖くて子どもを産めませんでした。
―― それは、親になるのが怖いということですか?
中野 子どもを母に奪われるのではという恐怖があったからです。母は自分が誰かに依存されることを必要とする人なので、私が健康で元気で活躍するより、病気で自分に頼っていてほしい。ましてや小さい子どもは、誰かの庇護(ひご)がないと生きられませんので、そういう人を必要とします。母の影響から逃れられないと思ったのです。
謝られることでつらい経験をぶり返す危険
―― 毒親との関係に苦しんだ方の中には、親のかつての行為に対して謝罪を求めて追及する人もいます。
中野 謝罪によって当時の気持ちを思い出すことになるので、謝られるとかえってつらくなります。お母さんからこんなことを言われ続けた、お父さんからこんなことをされたと苦しむ方は、謝罪されても多分その気持ちが収まることはないだろうと思います。そういうことがあったという事実は変えられないので、意味づけを自分の中で変えていく以外にありません。自分との戦いになると思います。
謝罪を求めて毒親と向き合っても、余計つらい思いをすることも(写真はイメージ)
中野 「あの人のせいで今の自分の不幸がある」と、死ぬまで恨みつらみを背負うのも生き方の一つですが、この試練は自分にとってどんな意味があったのか、という視点は感情の解決をつけるための手掛かりになると思います。
―― 中野さんは感情の解決に、お互いの生き方を認め合えるご主人との出会いが及ぼした影響は大きかったですか?
衝撃的な夫との出会い
中野 衝撃的でしたね。私の周囲の人たちも含め、長いこと大学院まで受験戦争をやってきたので、無駄なことは全部切り捨ててゴールにたどり着いてこそ人生、みたいな考え方がどこかにあったのです。
 でも夫は違うんです。どうしてあなたはそうしないの? 身の回りのことも片付けないし、人生の計画を立てないの? みたいな話を私がちょっとキレ気味に言ったことがあるのですが、彼は「別にここがお花畑だったらお花畑を楽しめばいいじゃない」と。
 普通は、お花畑はいつか枯れるかもしれない、誰かが来て摘み取ってしまうかもしれないと言うと思いますが、そんなことを全然考えないんですね。あるうちにお花畑を楽しめばいい、無くなったらまた移動すればいいと。
 なるほどそうか、と思ったのです。私が間違っていたかもしれない、と。それまでは、「永遠のお花畑を見つけるために今、我慢をしよう」という考え方でした。でも、今、我慢しても永遠のお花畑なんて見つかるかどうかわからないし、見つけたときはもう80歳かもしれない。
 確かに私の方がちょっと見合わないことをしているわと思って反省しまして、 carpe diem (※)でいこうと思ったのです。ちょうど36歳ぐらい、結婚してすぐのころだったと思います。夫と出会い、とてもリラックスした気持ちになれました。
※carpe diem:古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する語句。もともとは「一日の花を摘め」の意。「今を楽しめ」「この瞬間を大切にしろ」と訳される
―― 中野さんがご活躍されていると、周りの年配の男性から、「そんなに奥さんが活躍していると旦那さんが嫌がりませんか」と聞かれることがあるそうですね。
中野 そう言われると、皆さんは妻の活躍を不幸せに感じるタイプの人なんですねと思っちゃいますね(笑)。夫は少なくとも私のことをあれこれ操作しようとする人ではないですし、ああしろこうしろと、親のように脅してくる人でもないのです。
親に感謝することと縁を切ることは別
―― 親を取り換えることはできない中で、毒親に苦しむ方は、どう対処していったらいいのでしょう。
中野 少なくとも、親に感謝することと自分にひどいことをしてきた相手と縁を切ることとは、別のことだと考えたらいいんじゃないでしょうか。産んで育ててくれたことに恩を感じるのと、嫌な相手にやさしくしなければいけないということは別物です。
 おいしいものをごちそうしたり、理不尽な要求を聞いてあげたりすることが親孝行だと思っている人があまりにも多い。そうした社会通念もありますが、相手も成人した大人ですから、普通の動物ならとっくに縁が切れています。人間だけが社会性をもっていて恩とかを気にするのですね。
「逃げる」ことが相手のためにもなる
 毒親問題は、精神的には独立したいと思っているのに経済的な事情などで親と離れることはできない場合が一番苦しいのだと思います。もし経済的な事情であれば、なるべく自立できるように準備していくことが一番の解決なんじゃないでしょうか。
―― 思い切って線を引く。親孝行や恩に報いなきゃという思いに縛られなくてもいいということですね。
中野 仏教説話を出して恐縮ですが、法華経に常不軽菩薩(じょうふきょうぼさつ)の話があります。ある男が会う人すべてを尊敬して「あなたは仏になれる」と言って、人々から気持ち悪がられて石を投げられたり杖(つえ)で打たれたりするのですね。すると、この人はそれを甘んじて受けようとはしないで、石が届かないところまで逃げて、また、あなたを尊敬していますと言うのです。
 この“逃げる”というのがみそで、なぜ逃げるのかというと、普通は痛いからとか、攻撃されたくないからだろうと思うのですが、この人は、相手にこれ以上罪を犯させないという強い決意が、逃げる動機なんです。
 親との距離を取ることは、もうこれ以上親に罪を犯させないというやさしさなので、毒親と離れられずに困っている方は、勇気をもって離れることで自分だけでなくお父様、お母様も守ってさしあげてください。


作家・佐藤愛子99歳 スーパーの新しいレジに驚き「断乎、行かない」

2021-02-25 13:30:00 | 日記

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今年数えで99歳となるベストセラー作家・佐藤愛子さん。目が腫れ、耳は遠くなり、年を取るのはそういうことだと受け止める日々……。と思いきや「威張りながら頼る」新境地をつづったエッセー「片足は棺桶」を前後編で特別寄稿した。

【いつかくる夫婦じまいのために 伴侶と話しておきたいこと一覧はこちら】

*  *  *
 二〇二〇年の秋あたりから、私は居間の隅のテレビの前、もう何十年も使い古して芥子色が黄土色に焼けて来たソファに座ったまま、毎日を過ごしている。

 ソファの前にはテレビがある。だからといって、テレビを見るためにそこにいるわけではない。身体に馴染んだ古いソファがそこにあるから座っているだけのことだ。テレビを見ないのは、つまらないからではない。ただ見ているだけでなぜか涙がにじみ出てくる。拭いても拭いても出てくる。そして赤く腫れる。左目がひどいが、時々、右目もなる。テレビだけでなく、本や新聞を読んでもそうなる。点眼薬と塗り薬も効かない。かと思うとケロリと治っていることがあるが、一日二日でまた始まるから、治ったからといって喜びも安心もしない。年を取るということはこういうことなのだ。これが人間の自然である。「治療」なんてことはもうない。そう心得た方がよいのである。

 耳も聞えにくくなっている。その聞えにくさは相手によって違う。補聴器をつけても聞えるとは限らない。声の大小よりも滑舌が問題なのだが、「すみません、もう少し大きな声で」とはいえるが「すみません、滑舌をよくして下さい」とはいいにくい。いわれたほうも困るだろうし。一番厄介なのが総じて二十代と思しき女性の電話である。なぜかどの人も早口で声が腹(臍下丹田)から出ていないから、語尾がスーッと消える。仕方なく何度も聞き返すとやたらに細い声がかん高く大きくなって、さっきは遠くから聞えてくる小鳥の囀りのようであったのが、突然怒った怪鳥という趣になって、耳中にクワーックワーッと響き渡る。

 ここに到って私は正確に聞きとることを諦める。そうすると当てずっぽうの返事をするしかなくなる。それによってどうにか会話はつづくのだが、時折ふと沈黙が落ちて、どうやらそれは私の応答がトンチンカンなためのように思われる。向こうは質問しているのに、「ハア……なるほどね」といって澄ましているのかもしれない。

この数か月、私が人と会わず、家から一歩も出ないのは柄にもなくコロナウイルス三密を避けているからだと人は思っているらしいが、コロナとは関係なく、こうしているのがらくであるからしているだけのことなのである。気力体力とみに衰え脳ミソはすり減って、思考力想像力持久力記憶力、その上、物欲さえもすべて薄らいでしまった。退屈を感じることさえなくなっている。それゆえそれに合せた暮し方になっているだけのことである。

 私の家から十分もかからないという所にサミットというスーパーマーケットがある。ある日、私は娘に誘われて久しぶりにサミットへ行った。サミットは私の孫が小学校へ上がった頃、およそ二十年ほど前はよく行っていたスーパーである。忙しい仕事の合間を縫って走って行ったものだ。大急ぎでした買物の篭をカウンターの台の上に置くと、待ち構えていたおばさんがさっと篭を引き寄せて、手早く中身を点検して支払い金額を算出してくれる。お互いのリズムはなかなかのものだった。ある時、篭の中に私が入れた胡瓜をとり出したおばさんが、いきなり、

「これはダメ」

 といって胡瓜を手にどこかへ走っていった。走りながら「曲ってる、この胡瓜」と叫んでいる。

 間もなく彼女は取り替えた真直な胡瓜を持って息せき切って戻って来たのだったが、胡瓜が曲っていようといささかも気にかけない私に比べて、少しの曲りも見逃さないおばさんのこれこそ「主婦魂」というものか、職業意識かと私はひどく感心したのであった。

 そんなことを思い出しながらサミットへ何年ぶりかで私は行った。勿論、おばさんの姿はない。カウンターの台の前に立っているのはきれいに化粧した「おねえさん」である。買物を入れた篭を台に乗せるとおねえさんはかつての型通りに篭の中身を点検し会計額を出し、そうして、その篭を受け取ろうとした私の手を無視して、横にある為体の知れないキカイの上に乗せた。

 私はじっと立っていた。立っていたのはどうすればよいのかわからないからで、その説明を「おねえさん」がしてくれるのを待っていたのだ。だがおねえさんは私のことなど忘れたように次のお客の篭の中を点検している。してみるとこの頃は何でもキカイ化しているらしいから、今にキカイが勝手に動いて、何をどうしてくれるのかわからないけれど、とにかく私はそれを待つことにしたのである。

 そこへ手洗いに行っていた娘の声が聞えた。

「何をボーッとしてるのよ。さっさとお金、入れなさいよ!」
「お金? どこへ入れる……」

 というのも口の中。娘は私を押し退けて、目にも止まらぬ早わざ。ハイ、ここを押して、そしてこうして、お金出して下さい。三千四百二十六円ね、小銭はこっち、お札はここ。ハイ、レシート……。あっという間に支払いは完了したのであった。

 以後、私はサミットへ行かなくなった。断乎、行かない。何があっても行かぬと決心した。わけのわからぬキカイの前であの早わざで見せられた支払い方法は、一度や二度では覚えられないからである。

 かつて私はこの家の大黒柱だった。娘に孫、それに婿どのを加えた家族三人はそれを認め、私に敬意を払ってくれていた。だが年を追ってその雲ゆきは怪しくなって来た。そしてこの頃は「威張りながら頼る」という何とも厄介な事態に立ち到ったのである。


眞子さまの結婚一時金1億5000万円は高いのか 皇族たちの「品位ある生活」にかかる“お金”の実情

2021-02-25 11:00:00 | 日記

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「皇族は税金で暮らしている」――その言説は、ある意味で真実だ。それだけに、「原資が税金である以上、納税者には反対する権利がある」と、眞子さまと小室圭さんの結婚に反対することに論理的な不整合はない。
 それでは、皇族の生活にかかっている「お金」の全容はいったいどれほどなのかをご存知だろうか。そして、その生活費は果たして妥当なのだろうか。宝島社の皇室取材班による書籍『天皇家の家計簿』(宝島社)の一部を転載し、神秘のベールに包まれた皇族の「生活とお金」について紹介する
◇◇◇
国民の注目を集めた「結婚問題」
 2019年5月1日、元号は「平成」から「令和」に切り替わった。天皇陛下の生前退位は憲政史上初めてとなるできごとであったが、令和の皇室報道で圧倒的な割合を占めたのは、令和の天皇・皇后両陛下ではなく、秋篠宮家の長女・眞子さまの結婚問題だった。
 その後、宮内庁が一般の結婚における結納にあたる「納采の儀」や結婚式の日程を発表するなど、結婚は既定路線として認識されていたが、2017年末に小室さんの母の借金問題が週刊誌に報じられ、「結婚は適切なのか」という議論を巻き起こすことになる。
 2018年には、納采の儀、結婚の延期(当時の発表は2020年)が発表され、小室さんは米国の大学に留学。その後、2020年から世界的な新型コロナウイルスの感染拡大もあり、結婚は暗礁に乗り上げた。
 2020年11月、秋篠宮さまは誕生日を前に記者会見し、2人の結婚を「認める」と発言。だが、いまだに国民の間には「反対論」が噴出する状況が続いており、結婚への道筋にはいまだ高いハードルが待ち構えている。
納税者には反対する権利があるという主張
 結婚に反対する立場の代表的な理由として考えられるのが、「借金問題を解決していない小室さんが、皇室マネーを手にするのは許せない」という感情だ。
 2020年12月20日、読売新聞は「皇室点描」という連載のなかで、次のように分析している。
〈延期されている秋篠宮家の長女眞子さまのご結婚。眞子さまとお相手の小室圭さんが結婚の強い意志を公表し、秋篠宮さまが記者会見で結婚を認めると発言された。だが、世上の議論は収まらない。
「一国民より」と記した読者の手紙が届いた。このままでは結婚を素直に祝福できないとつづられていた。「私たちの税金を使って」という厳しい表現が目を引いた。
 こうした意見は新型コロナの感染拡大で増幅されたと感じる。延期の背景に金銭問題があることや、結婚で1億円超の一時金が支払われることが、現在の苦境と重なり、ひっかかる人もいるようだ。〉
 さまざまな報道で、眞子さまが結婚する場合、1億円以上もの一時金を受け取ることになるという部分が大きくクローズアップされたために、それが「原資が税金である以上、納税者には反対する権利がある」という主張につながっているというわけだ。
 眞子さまと小室さんの結婚の是非はいったん置くとして、この問題が皇族たちの懐事情や生活に対する関心を喚起させたことは間違いない。
 結論から言えば、内親王である眞子さまが結婚される際には、1億5250万円を上限とする一時金が支給されることはほぼ確実だ。
年間915万円の「皇族費」
「皇族は税金で暮らしている」―その言説は、ある意味で真実だ。
 天皇・上皇・内廷にある皇族の日常の費用である内廷費、また各宮家の皇族に対し、品位保持のために支出される皇族費の原資は税金であり、皇族たちの「品位ある生活」は、法によって守られているといえる。
 もっとも、皇族は権利や自由が一般の国民と比べ大きく制限されている面もあり、また現在の皇族たちが、法で定められた内廷費、皇族費の受け取りを自ら辞退することは現実問題として難しいことから、「好きに生きたいのであれば税金に頼った生活をするな」とまでいうのは、酷な意見と考える人も多い。
 眞子さまの生活について、具体的に見ていこう。
 現在(2020年12月)、結婚前の眞子さまに直接支給されている皇族費は年間915万円。ちなみに秋篠宮家全体では1億2810万円となる。これは、前述したように「皇族としての品位保持」(皇室経済法第6条)のために支給される。なお、皇族費は非課税である。この金額には公務に必要な経費などは含まれない。
 内訳は次の通り。
 ◎秋篠宮さま…… 9150万円
 ◎紀子さま……… 1525万円
 ◎眞子さま………… 915万円
 ◎佳子さま………… 915万円
 ◎悠仁さま………… 305万円
(合計1億2810万円)
 2019年以前まで、秋篠宮さまの皇族費は定額の3050万円だった。その後、皇嗣の立場となってから、皇室典範特例法により金額が3倍の9150万円に上がっている。
 紀子さまは3050万円の2分の1、眞子さまと佳子さまは10分の3相当、そして未成年の悠仁さまは10分の1相当となっている。
 眞子さまは、東京大学総合研究博物館と日本郵便が共同運営する博物館「インターメディアテク」に特任研究員として勤務しているが、公務との兼ね合いもあり、出勤するのは週に3日ほどで、報酬は受け取っていないと報道されている。
 眞子さま、そして秋篠宮家全体の現在の生活基盤が「皇族費」によって支えられていることは間違いない。
眞子さまが受け取る915万円のなかには、たとえば公務ではない外出時の送迎や、住居費などは含まれていない。十分な金額のようにも見えるが、すべてを使い切っているわけではなく、そもそも皇族が自分の趣味や遊びのためにお金を費消するという自由はないとされる。お金が余っているからといって、好きな衣服や高価な貴金属を自由に買ったりすることはできない。
最大で1億5250万円の「一時金」
 眞子さまがもし、近い将来小室圭さんと正式に結婚した場合、「一時金」が支給される。女性皇族が民間人と結婚し、皇族としての身分を離れる場合、皇室経済法や、同法施行法に基づき「独立して生計を営む場合に国から年間に受け取ることになる皇族費」(支出基準額)の10倍以内が非課税で支払われる。
 眞子さまの場合、支出基準額は現在の紀子さまと同じ1525万円となり、上限はその10倍の1億5250万円となる。この金額は、皇室経済会議が決定する。
 過去のケースで言えば、2005年に結婚した黒田清子さんには1億5250万円(上限額)、2014年に結婚した高円宮家の次女、千家典子さんには1億675万円、2018年に結婚した高円宮家の三女、守谷絢子さんにも同じく1億675万円が支払われている。千家典子さん、守谷絢子さんの場合は天皇陛下(現・上皇陛下)から見て三親等以遠となるため、黒田清子さんの金額の70%となっているが、規定上は「上限額」だ。
 上皇陛下の孫である眞子さま(内親王)の場合は、秋篠宮さまが皇嗣の立場となっていることもあり、一時金は満額の1億5250万円か、上皇陛下の子である黒田清子さんとの差別化をはかるのであれば、その9割程度となる可能性が高いと見られている。
 大正天皇の孫にあたる内親王だった近衛甯子さんや、千容子さんの場合、一時金は「1割減」だった。それに倣えば、眞子さま、そして佳子さまも「1割減」となる。
結婚後は独立した生計を営むことになるが…
 もっとも、降嫁した眞子さまに対する政府からの結婚後の金銭援助は、少なくとも表向きは一切ないことになっている。その後は独立した生計を営むことになるが、清子さんと結婚した黒田慶樹さん(東京都庁)、典子さんと結婚した千家国麿さん(出雲大社権宮司)、絢子さんと結婚した守谷慧さん(日本郵船)など、過去の皇族女性の「お相手」は固い身元、高収入の人物ばかり。その点、弁護士を目指し留学中の小室さんは、収入面で心もとないのは確かだ。
黒田清子さんが購入した「億ション」
 皇族としての品位を保つためのポイントは「衣食住」だ。特に「住」に関しては、品位を求めれば高額なコストがかかってくる。
 2005年に結婚した黒田清子さんの場合、翌年春に東京・目白に新築高級マンションを購入した。広さは約110平方メートルで、当時の価格は約1億円。赤外線センサーが張り巡らされ、住人であっても居住階以外の停止は制限される万全のセキュリティが売りだ。
 約3分の2を清子さんが現金で支払い、残りを黒田慶樹さんがローンで支払う形にしたと報道されているが、都庁の幹部である黒田さんにとって3000万円ほどのローンは無理のない金額だっただろう。
 黒田さんは自分自身で車を運転し、ポイントカードを活用するなど庶民的な生活ぶりで知られる。また清子さんも気さくな人柄で、自ら近くのスーパーで買い物をする姿がよく目撃されている。しかし、住居に関しては、他の皇族との交流、セキュリティの問題から「安アパート」というわけにはいかない。どうしても「億ション」に近い物件を探さざるを得ないのである。写真はイメージです 
 2019年には、生前退位前の天皇皇后両陛下が、黒田家の自宅マンションをお忍びで訪問(といっても事前にテレビカメラが待ち受け大きく報道されたが)したこともあった。そうなると、新居は「天皇陛下を迎えることができる」クオリティが求められる。
「民間人と結婚した皇族女性の住居に関してセキュリティを重視する方針は、ある事件がきっかけだったと言われています」
 と大手通信社の皇室担当記者が語る
誘拐のターゲットになってしまうことも…
「昭和天皇の第5皇女であり、1960年に当時日本輸出入銀行に勤務していた島津久永氏と結婚し、注目を集めていた貴子さんが誘拐未遂事件のターゲットになったのです。これを機に、たとえ民間人となった皇族女性でも、警備は必要であるという認識が広まったと聞いています」
 恋愛結婚で話題となった島津貴子さんの世田谷の新居には、連日野次馬が押し掛けるなどの騒ぎになっていたが、当時は金銭目的の誘拐事件が多発していた時代。1963年3月には日本中の関心を集めた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」が起きている。
 1963年10月、島津貴子さんを誘拐し5000万円を要求しようと計画していた不動産業者などの犯人グループが警視庁に逮捕された。
 このときは犯行を未然に防いだものの、1968年には昭和天皇の第3皇女である鷹司和子さん(夫は明治神宮宮司・鷹司信輔の長男、平通氏。1966年に死去)の自宅に刃物を持った強盗目的の男が侵入し、怪我をする事件も起きた。
 こうした事件が起きないよう、皇族女性については結婚後も一定期間は警備を続ける慣習が定着したという。
 ただし、一生警護がつくわけではなく、生活が安定した後は、状況に応じて日常の買い物や外出は一般人と同じく行動し、警備が必要な場合にのみ所轄の警察署が対応する仕組みになっているという。


「コーヒーと血糖値の意外な関係」「味噌と前立腺がん」注目の最新研究より

2021-02-25 08:30:00 | 日記

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熟睡できなかった朝の濃いコーヒーは食後の血糖値を高めやすい
睡眠不足のときほど濃いブラックコーヒーを飲みたくなるものだが……。写真はイメージ=(C)Tomas Anderson-123RF
 睡眠不足のときに濃いブラックコーヒーを飲むと、食後の血糖値が高くなることが、英国の研究でわかった。
 平均21歳の健康な男女29人が3つの条件下で経口糖負荷試験(OGTT)を受けた。OGTTは75gのブドウ糖が含まれた飲み物を飲んで、その後採血をして血糖の変化を見るもの。
 1つは、通常の睡眠(23時から翌7時まで就寝)を取り、白湯を飲んだ後でOGTTを受ける(対照群)。2つめは、就寝時間は同じだが1時間ごとに5分間起きるという断続的な睡眠の後に白湯を飲んでOGTTを受ける。3つめは断続的な睡眠を取り、濃いブラックコーヒー(約300mgのカフェイン含有)を飲んだ後でOGTTを受ける。3群とも白湯ないしはコーヒーを飲むのは、OGTTの30分前に設定した。
 その結果、血糖値と血中インスリン濃度は、通常の睡眠か断続的な睡眠かでは変わらなかったが、断続的な睡眠+ブラックコーヒー群ではどちらも高くなった。血糖値のピークが、対照群では8.20mmol/L、断続的な睡眠群は8.23mmol/Lだが、断続的な睡眠+ブラックコーヒー群は8.96mmol/Lで有意に高かった(*1)。インスリン濃度のピークは対照群が265pmol/L、断続的な睡眠群は235pmol/L、そして断続的な睡眠+ブラックコーヒー群は310pmol/Lだった。またOGTT開始から120分間の血糖値を面積で表すAUCという数値で見ると、断続的な睡眠+ブラックコーヒー群は対照群に比べて約50%増加していた。
 カフェインが筋肉への糖の取り込みを阻害し、さらにカフェインと睡眠障害によって血糖値を上げるホルモン(コルチゾール)が上昇して、血糖値の上昇につながったと研究者らは説明している。
(Br J Nutr.; 124,10,1114-1120,2020)
*1 「mmol/L」は血糖値の国際単位。日本での血糖値の単位(mg/dL)にはmmol/L×18で換算する。
朝に体を動かそう 乳がんや前立腺がんの発症予防に
 身体活動量が多い人ほど、がんの発症リスクは低くなるといわれるが、運動する時間も大切らしい。スペインの研究でわかった。
 研究では乳がん女性781人、対照群の女性865人、前立腺がん男性504人、対照群の男性645人(計2795人)に、6カ月以上続けた運動を尋ね、運動した時間帯も調べた。
 すると、朝の運動(午前8~10時)は、運動をしない場合と比較して、乳がん発症リスクは26%低く、前立腺がん発症リスクは27%低かった。朝の運動は他の時間帯に比べ水泳や自転車が多かった。また男性では夕方の運動(午後7~11時)でも前立腺がん発症リスクが25%低かった。
 また就寝時間や起床時間などの質問票(MCTQ)を使って3つのクロノタイプ(朝型、中間型、夜型)に分けた。中間型と夜型の女性は朝の運動で乳がん発症リスクがより低下し、中間型と夜型の男性は朝の運動により前立腺がん発症リスクが低下していた。さらに閉経後女性のほうが閉経前女性よりも朝の運動の効果が高かった。
 エストロゲン値が高いと乳がん発症リスクが増加するが、運動によりエストロゲン値は低下する。エストロゲンの一種であるエストラジオールの産生は午前7時ごろに最も高くなるといわれ、朝の運動はエストラジオール値を低下させる可能性があると研究者らは説明している。
大豆食品の摂取が多いと前立腺がん死亡のリスクが高い可能性
味噌の摂取量が多いほど前立腺がん死亡リスクが高くなった。写真はイメージ=(C)jedimaster-123RF
 納豆、味噌、豆腐などの大豆食品と大豆に含まれるイソフラボンの摂取量が多い男性ほど、前立腺がんで死亡するリスクが高いことが、国立がん研究センターによる日本人対象の大規模調査で明らかになった。
 がんや心血管疾患の既往歴のない45~74歳の男性4万3580人に、質問票を使って食品ごとに摂取頻度を記入してもらった。1995年から2016年までの追跡調査(平均16.9年間)で前立腺がんによる死亡は221人だった。
 イソフラボンの摂取量で5つのグループに分けたところ、最も多いグループは、1日あたり味噌を約26g、豆腐を約66g、納豆を約37gとっていた(いずれも中央値)。
 解析の結果、イソフラボンの摂取および大豆食品の摂取は前立腺がん死亡リスクの増加と関連していた。大豆食品の総摂取量が最も多いグループは最も低いグループに比べて、前立腺がんの死亡リスクは1.76倍高かった。
 前立腺がんは比較的進行がゆるやかで、早期にはがんの病巣が前立腺の中にとどまっている。しかし、進行して、がんが前立腺を超えて広がったり、ほかの臓器にも転移したりすると、進行前立腺がんといわれる。疫学データで大豆やイソフラボンの摂取は前立腺がんの発症を予防すると報告されてきたが、最近では進行前立腺がんの発症リスクを高めるという報告も出てきた。
 また食品別に見ると、味噌は摂取量が多いほど前立腺がん死亡リスクが高くなったが、納豆ではその傾向は見られなかった。納豆は味噌と比べて食物繊維やたんぱく質が多く、それがイソフラボンの作用を抑えている可能性があるようだ。
(Int J Epidemiol.; 電子版Sep 23, dyaa177,2020)
専用ブラシを使った舌のクリーニングで味覚が改善
 舌についた汚れ(舌苔)は口臭の原因になる。舌専用のブラシでクリーニングすると、汚れの除去だけでなく味覚も改善することがドイツの研究で示された。
 健康な男女65人(非喫煙者50人、喫煙者15人)が、舌専用ブラシ(Orabrush)を使った舌のクリーニングを1日2回、14日間行った。できるだけ舌を出して、舌専用ブラシを舌の後方に置き、ゆっくりと前方に引いて、舌の中央や舌の側面から汚れを取った。
 実施前と14日後に、味覚テスト(甘味、酸味、塩味、苦味)を行い、各0~4点で評価した(16点満点)。また舌の汚れ、口臭、唾液の分泌、味覚、嗅覚について自己評価を100点満点で行った。舌苔の付着量は、舌を6つに区分して各0~2点(12点満点)で評価する方法(Winkel Tongue Coating Index:WTCI)を用いた。
 14日間続けた結果、非喫煙者でも喫煙者でも味覚機能は改善した。非喫煙者は酸味、喫煙者は酸味と甘味が有意に改善。非喫煙者では自己評価による口臭、舌の汚れ、味覚が改善した。舌苔の付着量は非喫煙者ではWTCIが平均1.30点減、喫煙者は1.53点減に。これらの傾向は男女で違いはなかった。なお味覚機能は若年グループ(20~44歳)よりも高齢グループ(45~91歳)のほうが改善していた。
 舌には細菌や古くなった粘膜上皮細胞、栄養分などが付着している。舌の汚れを取ることで、味覚物質と味覚受容体との結合が良くなると考えられている。