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日本で蔓延る「孤独=悪」の風潮に問いたい問題

2021-03-08 15:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

先ごろ、政府が孤独・孤立問題の対策室を内閣官房に設置するというニュースがありました。
コロナ禍での失業などにより、社会的孤立に追いやられ、誰とも接せず、誰にも頼ることができなくなってしまった人たちに救いの手を差し伸べることは大事ですが、こういう話題になるたびに「孤独は健康に悪影響」「孤独は死に至る病」などと、いたずらにその恐怖をあおる「孤独は悪」論が声量を増すことは逆に由々しき問題だと考えます。
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2018年にイギリスで孤独担当大臣が設置されたときも、当時、ベストセラーでもあった下重暁子さんの『極上の孤独』本ですら「孤独礼賛する有害な悪書」などと、善悪の二元論に仕立て、まるで中世の魔女狩りのように「孤独そのものを駆逐すべき」という言説をうちたてる論者も見かけられました。
孤独を善悪でわけることは的外れだ
孤独というものを善悪でわけること自体的外れですし、「孤独は誰にとっても絶対的な悪である」などと一方的に断ずるのはいかがなものかと思います。あまつさえ、それが高じて、未婚や非婚など「1人で生きる」人たちの生き方そのものを否定する論にまで展開すると、昨今見られる「正しさの暴力」に近い危うさを感じます。
1人でいることを寂しいと感じる人もいますが、1人でいることを快適と感じる人もいます。それどころか、同じ人間であっても、あるときは誰かと一緒にいたいと思うし、ある場面では1人になりたいと思うはずです。
独身にかぎらず既婚者でも、コロナ禍の在宅勤務などで終日家族と一緒に過ごす時間が増えたことで「たまには1人になりたい」と思った人も多いのではないでしょうか。ずっと1人がいい、ずっと誰かと一緒がいいなどという人間はほぼ存在しません。
孤独とは主観的な感情です。感情である以上、その感じ方は人によっても、時と場面によっても変わります。いろいろあって当然です。喜怒哀楽の感情のうち「喜」と「楽」しか感じない人間がいるとしたら、はたしてその人は幸せなのでしょうか?
「望んだ孤独」はいいが、「望まない孤独」は問題だ、とする声もありますが、孤独とはそもそも本人の望むと望まないとにかかわらず付き合っていかないといけないものです。
そして、実は大きな勘違いがあるのは、「1人でいるから孤独でつらいのだから、誰かと同居すれば寂しくないよね」と、1人暮らしの人を強制的にシェアハウスや集団の中に取り込もうとしてしまう考え方があることです。誰かと一緒に同居すれば解決できるような簡単な問題なのでしょうか?
孤独が悪だという言説が不安を煽るたびに、大部分の人は「孤独は苦痛なのか?」と自分自身に呪いをかけてしまっています。本来「孤独は苦にならない」と思っていた人でさえ、そう感じる自分はおかしいのか?と迷わせてしまいます。
孤独を苦痛と感じる人は少数派
実際「孤独を苦痛」と感じる人間は少数派です。私の主宰するラボで、2020年に実施した調査によれば、「孤独が苦痛」と回答する未婚男女はわずか数%であることに加え、既婚男女でさえ1割前後しかいません。
当然ながら、既婚は未婚に比べて、「誰かと一緒の方が充実する」割合が高いのですが、同時に「1人の時間も楽しめる」割合も同程度存在します。むしろ、「孤独を楽しめる」のは、未既婚ともに男性より女性のほうが多いことの方が意外ではないでしょうか。
何も「誰とも接触せず1人で勝手に生きる」ことを推奨しているのではありません。「人は1人では生きていけない」というのはその通りです。しかし、「1人では生きていけない」ということと「誰かと一緒でなければ生きていけない」こととは別です。
むしろ、「自分の外側に誰かがいさえすれば孤独ではない」という考え方の人こそ孤独に苦しみます。
私は、ソロ社会の研究を通じて、現在「孤独学」の体系化をしています。昨年12月に上梓した『「一人で生きる」が当たり前になる社会(脳科学者中野信子さんとの共著)』でも「孤独は悪なのか?」について論じています。
とりわけ、現代の孤独の問題は、「つながり孤独」のほうが深刻になっています。「つながり孤独」とは、友達もいるし、SNS上でもたくさんの人とつながっているのに「私は孤独で、寂しい。誰も私のことなんかわかってくれない」と悩んでしまうことです。
こうした状態は、自分の外側の状態にだけ依存する性質によるものです。友達がいれば寂しくない、つねに恋人といれば寂しくない、大勢の集団の中にいれば寂しくない。
そう考えてしまうと、かえって友達や恋人や集団を主観的に確認できなければ寂しいのだという理屈づけをしてしまいます。それが嫌だから、誰かと一緒にいようとする。しかし、誰かと一緒だとまた孤独の感情が目の前に現れる。こうなると抜け出せない負のスパイラルに陥ります。
なぜ誰かと一緒にいるのに孤独を感じるのでしょうか。それは、人とのつながりは必ず孤独を生むからです。「孤独は人と人との間にある」とは、哲学者三木清氏の言葉ですが、人とつながれば、その人との間に必ず生まれるもの、それが「孤独」です。
孤独は「寂しい」という感情だけではない
孤独とは主観的な感情ですが、決して「寂しい」という感情だけではありません。例えば、誰かのホームパーティーに誘われて参加した場で、他の人たちが楽しそうに談笑している会話の中に入っていけないという状況は誰しも経験があるでしょう。
そんなとき、たくさんの人たちの集団の中にいるにもかかわらず、いいようのない「孤独感」を感じてしまうはずです。実は、それは、「寂しさ」というより、自分とは違って人見知りもせず、気軽にコミュニケーションがとれる人たちへの「羨ましさ」や「妬み」、その場に溶け込めない自分自身への「ふがいなさ」であったりする場合が多いのです。
誰かとの関係性で生じたそうした負の感情を、私たちは無意識に主観のみでとらえてしまいます。そうすると、人とかかわりをもつこと、すなわち孤独の感情を無理やり可視化させられるという恐怖を感じるようになります。
学校や仕事に行けば、否応なく人と接触するわけで、そんな状況ではいつしか、目の前すべてが暗黒の孤独感情に包まれていきます。それが「つながり孤独」というものの正体です。そんな苦しむくらいなら、いっそのこと「1人で家で過ごしていたほうがマシだ」と思ってしまうと、今度は物理的な引き込もりという状態に陥ります。
孤独と上手に付き合うということは、孤独の感情をコントロールすることではありません。発生した感情は仕方ないものです。それよりも、そうした感情を客観視して内に取り込む「孤独の内在化」が大事になります。
人と接したことで生まれた孤独の感情とは、その人と接したことで生まれた「新しい自分の姿」そのものなのです。Aさんと接すれば、Aさんと接したことで生まれた自分(感情)が必ずいます。それはいわば、あなたが誰かとつながったことで生み出した「新しいあなたの赤ちゃん」なのです。
せっかく生まれてきた赤ちゃんを自分の外側に放置しているから、「つらい・寂しい」とその子は泣き叫ぶのです。外側に放置しないでください。自分の内側に引き寄せ、ぎゅっと抱きしめてほしいのです。そこで生まれた孤独は、あなた自身が育てていくものなのです。
自分の感情を内在化させれば、客観的に感情を把握することができます。羨ましいとか妬ましいと思った感情もすべてあなた自身であると認識すればいいのです。
自分の中の多様性も生まれる
こうした感情の内在化は、決して難しいことではありません。多くの人が乳幼児の時点ですでに経験しているはずです。
小さい頃、母親の姿が見えなくなると泣き叫んだのは、自分の外側にいる母親に依存しきっていたからです。しかし、少し長じて、「母親はいつもすぐ近くにいて、いざとなれば助けてくれる」と信頼するようになると、その場に母親の姿がなくても安心してひとり遊びができるようになります。それが子どもの自立心の育成につながります。
これは、「1人でいること」のポジティブな面に注目したイギリスの精神科医のウィニコットが提唱した「1人でいられる能力(the capacity to be alone)」の話ですが、まさしくそれこそ、母親と自分との関係性の中で生じた感情の内在化で、自己の内面に新しい自分を生み出す力といえます。
孤独を自分の中に取り込み、自己を客観視することで、自分の中の多様性が生まれます。それはとりもなおさず、他者とのつながりが自分にとってかけがえのないものであることを意味します。
つまり、孤独を知るからこそ、そして、孤独を通して自分と向き合えるからこそ、他者を思いやれるのです。「自分が孤独だと感じたことのない人は、人を愛せない」とは瀬戸内寂聴さんの言葉ですが、まさしくその通りです。
孤独をこの世から抹消しないといけない「悪」としてとらえることは何の問題解決にもなりません。悪でもないし、敵でもない。一生付き合っていく「自分の中に生まれたあなた」そのものなのです。孤独を悪扱いして、大切に育てられない者こそ真の「ひとりぼっち」なのだといえます。


なぜOECDの人たちは消費税20%超でも日本人より豊かで幸せなのか

2021-03-08 13:30:00 | 日記

下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です   記事はテキストに変換していますから画像は出ません

税金とは国の「儲け」に対し、かけるもの。そんなシンプルな考えから、基幹3税(所得税、法人税、消費税)のGDPに対する割合に注目したのが、弁護士の明石順平さんだ。念頭にあるのは、絶望的な年金問題。「低負担・中福祉」ゆえに日本は幸福感に乏しく、それは賃金下降を野離しにした結果だと訴える――。
※本稿は、明石順平『キリギリスの年金 統計が示す私たちの現実』(朝日新書)の一部を再編集したものです。
基礎年金給付金の半分は、国庫からの穴埋め
年金財政は、「年金特別会計」で管理されています。老齢年金に関しては、国民年金と厚生年金という2つの勘定に、それぞれの保険料収入や、積立金からの運用収入等が入ります。これに加え、一般会計からも国民・厚生の2つの勘定にお金が入ってきます。
2018年度で言うと、国民年金勘定に1兆8238億5500万円、厚生年金勘定に9兆7990億5500万円、合計で11兆6229億1000万円が入っています。そして、この2つの会計から、基礎年金勘定へお金が入り、基礎年金給付がされています。
平成30年度の基礎年金給付費は22兆9047億2000万円です。これは、先ほど見た一般会計から国民・厚生の各会計への組入額合計(11兆6229億1000万円)の約2倍です。保険料等の収入だけでは足りないので、かつて3分の1だった国庫負担を、こうして2分の1に引き上げて穴埋めをしているのです。
一般会計を18年度予算の歳入から見ると、租税及び印紙収入が約59兆円で全体の約60%を占め、その他収入が約5兆円で5%です。残りの約34兆円は全て公債金つまり借金です。借金のうち、特例公債が約28兆円で28%、建設公債が約6兆円で6%になっています。歳入の3分の1以上が借金という計算になります。
社会保障費と借金返済以外、ほとんどお金が回ってない
歳出は最大のものが社会保障費で約33兆円、33.7%を占めています。先ほど見た公債金とほぼ同じ額です。この社会保障費の内訳は医療費と年金がそれぞれ35.8%、合わせると70%以上を占めています。年金は、医療費と並んで社会保障費の中で最も大きな割合を占めているのです。ここに介護を加えると約80%になります。特別会計を含めた年金・医療・介護・福祉その他の社会保障給付費全体の額は、18年度予算だと121.3兆円です。すなわち、社会保障給付費全体の約3割を、一般会計からの支出で穴埋めしているということです。
一般会計歳出における主要経費の推移をみてみます。2018年度とそこから30年も前の1988年度を比べると、社会保障費は10.4兆円から33兆円へ実に3倍以上に膨れ上がり、国債費、すなわち借金返済のお金も、11.5兆円から23.3兆円へ倍以上になっています。大きく増えたのは社会保障費と国債費だけです。交付税等は約5兆円増えていますが、20年前である98年度は15.9兆円ですから、それと比較すればむしろ減っています。社会保障費と借金返済以外にほとんどお金が回っていないのです。
「負担はしたくない。でもお金は欲しい」
借金と言うと、「将来世代への先送り」と言われ、あたかも今を生きる我々は負担をしないかのように錯覚してしまうかもしれませんが、間違いです。国の財政において、借金返済に当たる部分は極めて大きくなっています。これが大きく財政の足を引っ張り、今を生きる私たちのためのお金が十分に回っていない状況が生まれています。それが保育園の不足や大学の補助金削減等に現れています。つまり、「未来のための投資」にお金が回っていないのです。我々は、先人達が先送りした「負担」をもう受けています。この負担の先送りは、年金だけでなく、他の分野でもそうです。「負担はしたくない。でもお金は欲しい」という有権者の要望を叶えるには、未来の国民からお金を奪って財源確保するしかないのです。
ここから国税収入を見ていきます。割合の高い基幹3税(所得税、法人税、消費税)について、諸外国と税収対GDP比を比べてみると、日本の税制の大きな欠点が浮かび上がります。なお、GDPとは、要するに国内で生まれた「儲け」を全て合計したものです。税はこの「儲け」から取りますから、税収の多寡を他国と比べるには、儲けの何%を税金として取っているのか、つまり税収対GDP比で見るのが妥当、ということになります。では、OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構)に加盟している国々(日本を含め37カ国)と比較してみましょう。データの揃っている2015年で比較します(なお、この時点での加盟国は36カ国)。
GDP比で見た日本の消費税は極めて低い
まず、法人税収対GDP比を見てみると、日本は3.8%で、全体の6位です。「日本は法人税が高い」と言われますが、これを見るとそれが事実であることが分かります(図表1)。
次に、所得税収等対GDP比を見てみると、24位であり、かなり下位の方です(図表2)。なお、デンマークが突出していますが、これは、同国が社会保障を全額税金で負担している影響と思われます。社会保険料を取らない分、所得税が高くなるのでしょう。
最後に消費税を見てみましょう。なお、消費税は海外では付加価値税と呼ばれていますが、日本と仕組みは同じです。これを見ると、日本は31位の4.2%であり、極めて低いことが分かります(図表3)。1位のハンガリーは9.6%ですから、日本はその2分の1も消費税を取っていないことになります。
最後に、基幹3税収対GDP比を見てみましょう(図表4)。日本はなんと36カ国中29位です。受け入れがたいかもしれませんが、事実です。どうしてこんなに低いのかと言えば、先ほど見たとおり、所得税と消費税が低すぎるからです。
高水準の社会保障を受けている自覚はあるか
では、支出の方はどうでしょうか。OECDのデータに戻り、社会支出対GDP比を見てみましょう。なお、社会支出というのはおおむね社会保障費のことを指しています(図表5)。
これを見ると日本は意外と上の方にいます。15位です。収入の方を見ると、日本は法人税収対GDP比以外は、全てOECD平均を下回っており、順位も下位ですが、支出の方を見ると、OECD平均より上であり、順位も上なのです。つまり、支出と負担のレベルが全然合っていません。「低負担・中福祉」と言えるでしょう。そして、その支出と負担のギャップを借金で埋め合わせしているのです。
これは、借金をして未来へ負担を押し付けることにより、本来であれば享受できない水準の社会保障を受けていることになります。しかし、国民にその自覚はあるでしょうか。無いでしょう。それどころか、負担の割に不十分な社会保障しか受けられていないという感覚ではないでしょうか。借金が無ければ、その不十分な社会保障の水準すら保てないのですが。「負担はしたくない。でもお金は欲しい」という非常に「わがまま」な要望に政治が応え続けてきた結果がこれです。しかし、多くの国民はこの現実を知りません。
消費税25%のデンマークは、海外での手術も無料
負担の大きい上位国、例えばデンマークは、負担が大きい代わりに、医療費も教育費も介護費も完全に無料です。特に医療費は億単位の治療費がかかっても国が負担します。海外で億単位の手術をする場合も費用を出してくれるそうです。しかし、それは国民一人一人がとても大きな負担をしているからです。みんなでたくさんお金を出し合うから、誰かのリスクが顕在化して困った時に、国がお金を出して支えることができるのです。お金をたくさん出し合うことで、個人のリスクを軽減していると言えます。
世界幸福度ランキング(2017年〜19年)を見ると、日本は62位です。世界3位のGDPを誇る国が、幸福度では62位。1位はフィンランドです。2位にデンマーク、3位にスイス、4位にアイスランド、5位にノルウェー。スイスを除いて上位5位を占めているのは高負担・高福祉の北欧諸国です。日本よりはるかに多くの税金を取っています。日本では嫌われている消費税の税率も高く、いずれの国もGDP比で言えば消費税を日本の倍くらい取っています。特にデンマークは、軽減税率も無く、一律に25%の消費税を課しています。でも、たくさん税金を取る分、たくさん政府がお金を使えます。だから社会保障が充実します。
<編集部注>2020年1月現在の各国の付加価値税率(標準税率)は以下の通り。ハンガリー27%、デンマーク・ノルウェー25%、フィンランド・アイスランド24%、スイス7.7%。
名目賃金の伸び、ポルトガル166、日本94
社会保障で人々が得たいものはなんでしょうか。「安心」でしょう。病気や事故等のリスクが顕在化した時でも、国が助けてくれるという安心があれば、幸福度も増すでしょう。みんなでたくさんお金を出し合って支え合うから、「安心」を手にすることができるのです。
他方で日本はこれらの国よりはるかに負担は低いです。それは未来に負担を押し付けているからです。でも、この幸福度ランキングを見る限り、たくさん借金しても結局国民が満足できる社会保障を提供できていないのではないかと思います。
高負担国家と日本で一番違う点は賃金です。付加価値税対GDP比上位10カ国と、日本の名目賃金・実質賃金について、1996年を100とする指数で比較してみましょう。まずは名目賃金から(図表6)。
2018年を見てみると、一番伸びているエストニアは671.3です。日本を除けば一番伸びていないポルトガルですら166.7です。ところが、日本は94.2。唯一96年より下がっており、異常です。先進国で唯一日本だけがデフレになっているなどという話を聞きますが、それはこうして賃金が下がっているからでしょう。賃金が下がっているから、安い物しか売れなくなり、勝手に物価が下がるのです。
金融危機後「賃金低下」を徹底的に放置して
次に実質賃金を見てみましょう(図表7)。一番伸びているのはエストニアで275.9。日本を除くと一番伸びていないのはポルトガルで104.6。日本は101.3で最下位。なお、日本は18年に賃金の計算方法を変えて思いっきり賃金をかさ上げしましたが〔詳細は拙著『国家の統計破壊』(集英社インターナショナル)参照〕、それでもこの状況です。
諸外国では、負担も増えると同時に、その前提となる負担能力も同時に上がっていると言えるでしょう。だから特に名目賃金において、日本よりはるかに賃金上昇率が高いのです。税金も社会保険料も、賃金はその源泉の一つですから、高齢化に伴い社会保障費が増えるのは仕方がないにしても、賃金を増やして負担能力も上げなければいけません。
明石順平『キリギリスの年金 統計が示す私たちの現実』(朝日新書)
しかし、日本は、バブル崩壊の後遺症で1997年11月から発生した金融危機以後、非正規雇用の増大や、残業代を払わなくてよい法の抜け穴の設置、サービス残業等を野放しにし、賃金が下がっていくことを徹底的に放置しました。つまり、負担能力を上げることをしなかったのです。この状態で増税や社会保険料負担の増大をしようとすれば反発されるのは当然でしょう。
賃金の低迷は当然経済にも影響します。日本のGDPの約6割を占めるのは国内消費であり、消費の源泉が賃金だからです。賃金下降を野放しにしたことがこの国の低迷の一因だと私は考えます。
ところが、その原因を見誤り、「とにかく物価を上げれば何とかなる」という発想の下に実施された経済政策があります。それがアベノミクスです。
明石 順平(あかし・じゅんぺい)
弁護士
1984年、和歌山県生まれ、栃木県育ち。弁護士。東京都立大学法学部、法政大学法科大学院を卒業。


天皇陛下が語られた「愛子さまの結婚」女性天皇に待望論も

2021-03-08 11:00:00 | 日記

下記の記事は女性自身オンラインからの借用(コピー)です


「今後、成年皇族として公務に当たっていくことになりますが、感謝と思いやりの気持ちを持って、一つ一つの務めを大切に果たしていってもらいたいと思います。そして、いろいろな方からたくさんのことを学び、自らの考えを深めていき、また、今まで以上に、様々な経験を積み重ねながら視野を広げていってほしいと願っています」

2月23日に61歳の誕生日を迎えられた天皇陛下。記者会見では今年12月に成年皇族となられる愛子さまに、こうエールを送られた。

さらに陛下は、記者からの関連質問に答える形で、将来の「愛子さまの結婚」について初めて言及された。

「私もその過程でいろいろなことを恐らく相談に乗ることと思いますので、結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」

陛下はとくにご結婚に関しては、何より愛子さまご本人とのコミュニケーションを大切にされるお考えなのだろう。

陛下は独身時代、ご自身の結婚について記者会見で「ご両親(上皇ご夫妻)と結婚についての考えが異なった場合どうするか」との質問を受けて、こうお答えになっている。

「微妙な問題ですが、結婚相手を一方的に決められるのは困りますが、周囲の意見も尊重する必要はあると思います」

皇族としてお生まれになり、将来の天皇となられるご自身の立場を重んじていらしたからこその発言だったのだろう。

また、今回の誕生日会見では、女性天皇などの皇位継承問題に関する質問もあったが、陛下は「ご質問において言及されたようなヨーロッパの王室などにおける状況はよく承知しています。しかし、昨年も申し上げたとおり、制度に関わる事項について、私から言及することは控えたいと思います」と述べるにとどめられた。

共同通信が昨年行った世論調査では、85%が女性天皇を認めることに「賛成」「どちらかといえば賛成」のいずれかを選んだ。

また、政府は「女性宮家」創設の代替案として、女性皇族が結婚後も皇室活動を担う「皇女」制度を検討しているという。

「近い将来、女性皇族が結婚されても、何らかの形で皇室に留まるという可能性が大きいのです」(皇室担当記者)

そうなると、天皇の長女である「愛子さまの結婚」は、さらにお相手選びのハードルが上がることになるではないだろうか。

「陛下は日頃から、皇室を取り巻く状況について愛子さまにお話しになっているはずです。愛子さまが結婚後も皇室に残られる可能性、さらには眞子さまと小室圭さんのように皇族にとってはお相手のトラブルがいかに大きな問題になるか……などについても話題に上っているかもしれません。普段からそういうお話をされていれば、将来的に愛子さまがお相手を紹介されるような際にも、陛下にご相談しやすくなるのではないでしょうか」(前出・皇室担当記者)

成年皇族となられる愛子さまが、“運命の人”を天皇陛下に紹介される日も、そう遠くないかもしれない――。  


“脳のそうじ”はスープで!? 認知機能検査アップの実験結果に驚き

2021-03-08 08:30:00 | 日記

下記の記事はAERAdotからの借用(コピー)です  記事はテキストに変換していますから画像は出ません


「ついさっきまで『次はこれをやろう』と思っていたことが、一つ動作を挟んだ次の瞬間に『あれ、何しようとしていたんだっけ』と忘れてしまうことが増えてきたんです」

 千葉県に住む女性Yさん(58)はこの1年ほどで、物忘れが加速してきたと感じている。同世代の友人たちとも、人の名前がすぐに出てこない、という話に必ずなる。

「以前より脳を働かせていないのかもしれない」

 加齢に伴う視力の低下で、好きだった読書の量が減り、脳に十分な刺激が与えられていないのではないか。ゆくゆくは認知症になるのではないか、と案じる。

『1日1杯 脳のおそうじスープ』(アスコム刊)の著書がある脳神経内科の内野勝行医師がこう指摘する。

「40、50代から脳機能の衰えは進んでいきます。脳にたまっていく“ゴミ”を放置すれば、衰えは加速していく一方です」

“脳のゴミ”とは、アミロイドβというたんぱく質の一種。脳神経細胞を破壊、死滅させ、認知機能を低下させる毒素だ。近年の研究で、認知症はアミロイドβがたまり続けることで引き起こされることもわかっている。

 さらに、アミロイドβは認知機能だけではなく、免疫力も低下させるというからやっかいだ。このコロナ禍では、なおさらなんとかしたい。

 ゴミを取り除くには、やはり掃除。内野医師は「除去や弱毒化に有効なのは食事。栄養バランスの取れた食事をとれば、脳はきれいになる」と話す。とはいえ、食生活を急に変えるのは難しく、凝った料理は面倒だ。そこで内野医師が薦めるのが「脳のおそうじスープ」だ。

「脳の掃除をするために必要な栄養素を含んだ食材をちぎって混ぜ、お湯を注ぐだけの簡単なものです。1日1杯、長く飲み続けてください。数カ月続ければ、認知機能は改善されていきます」

 脳にゴミをためる原因となる活性酸素。これを除去するリコピンを含むトマトや、同じく抗酸化成分のアスタキサンチンが豊富な桜えびなど、脳の掃除に効果的な食材がたっぷり入ったお手軽料理だ。

「意識してほしいのは、ただ食べるのではなく、手間をかけるということ。スープを作るために買い物をしなくてはなりませんし、毎日何かをするという手間が認知症の予防にもつながります」

 何歳から始めても効果は期待できるそうだが、実際に、こんな実験結果がある。内野さんは物忘れに不安がある40~60代の6人に、脳のおそうじスープを2週間、一日一杯試してもらい、開始前と2週間後に、75歳以上の高齢者が運転免許更新の際に受ける認知機能検査を受けてもらった。

「点数が下がった人はおらず、平均で5点以上もアップしました。この先も長期的に見る必要はありますが、改善に効果があるとお勧めできます」

 冒頭のYさんもモニターの一人。Yさんは10点以上アップしたという。

「最初は半信半疑でしたが、調理は簡単で味もおいしいので無理なく続けられました。以前は頻発していた物忘れが減りましたし、効果を実感しています」

 30年前から認知症研究に関わり、『脳の毒を出す食事』(ダイヤモンド社刊)の著書がある、白澤抗加齢医学研究所所長の白澤卓二医師は、認知症研究の第一人者、米国のデール・ブレデセン博士の指摘をもとに解説する。

「脳に何らかの“毒”が入るとアミロイドβがたまると指摘されています。毒となる異物が入ってしまう機会は、特に食生活においていたるところにあります」

 たとえば小麦などに含まれるグルテンというたんぱく質は認知機能を下げているとされるなど、認知症は食べ物と密接にかかわる食源病という側面もあると白澤医師は言う。

「であれば、食事の改善で予防、治療もできるだろうというのが認知症における基本的な考え方。何が毒なのかを把握し、食べないことが大事です」

 とはいえ、これまでは知らずに取り込み、ため込んでしまったゴミや毒は食事でも出せるという。

 毒を出すのに効果的な食材を白澤医師に紹介してもらった。イチオシはカレーだという。

「カレールーはグルテンがたっぷり入っているので避けましょう。スパイスから作られているインドカレーなどを薦めます。カレーに使われるウコンに含まれるクルクミンという成分が、抗炎症性と毒出しに有効です」

 ウコンは吸収はよくないが、レシチンという成分を加えることで吸収率が高まるため、カレーにきなこを加えるのがコツだという。また、糖質制限も毒出しには有効なため、米は玄米に変え、炭水化物のジャガイモなども避け、緑の野菜を具にしたものが効果的だ。

 水銀やカドミウムといった重金属は野菜や魚など多くの食品に含まれている。多量に摂取していないにしてもなるべく取り除きたい。カギは亜鉛だという。必須ミネラルの亜鉛は、多くの日本人が不足しているという。

「亜鉛がないと水銀などは体から出ていってくれません。亜鉛の摂取には、やはりカキをしっかり食べることが最適です」(白澤医師)