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「経験できてラッキーだった」“意識高い系大学生”が風俗店に女性を斡旋する半グレ集団に参加したワケ

2021-03-29 15:30:00 | 日記

下記の記事は文春オンラインからの借用(コピー)です

2019年1月、京都の有名大学生グループ「スパイラル」に所属するメンバーたちが次々に逮捕された。容疑は職業安定法違反。恋愛関係にあると信じ込ませた女性に高額な酒をツケで注文させ、借金を背負わせたうえで、風俗店へと斡旋することで多額の金を得ていたのだ。
卑劣な方法で女性をモノのように扱った彼らは一体なぜそのような犯罪に手を染めてしまったのか。NHKスペシャル取材班による著書『半グレ ―反社会勢力の実像―』を引用し、「スパイラル」の一員だった男が明かすグループの内情を紹介する。
◇◇◇
「お前らもこっちに来い」
 “色恋”の手口について、元メンバーAに一通りインタビューしたあと、半グレのグループに入った理由について聞いた。彼は「組織の環境が魅力的だった」と言い、その経緯を語り出した。
「ある日、『バイトに興味ないか』と、大学で声をかけられ勧誘されました。のちに組織の先輩になる人で、とりあえずバーで開かれる体験会に参加してみました。さながら部活動への勧誘みたいでした。楽しい雰囲気で、優しそうな先輩たちがいろんな話をするんです。プロモーションビデオも流されました。『レベルの高いやつの周りに行かないとレベルは上がらない。お前らもこっちに来い』みたいな」
 説明会では、仕事内容についてパワーポイントを使って紹介され、「人材系の仕事が学べて、通常のアルバイトの何倍も稼げる」「違法性はない」などと言われた。
 グループは大学内などで学生たちを定期的にリクルートしていて、新人たちは、先輩達の手厚いサポートを受けて仕事を始めていく。そして、「契約」が1人でも取れると、上司にあたる幹部たちが豪勢に祝った。
 メンバーは2人の営業部長を筆頭にした2つのチームに分けられ、売り上げを競い合う仕組みになっていた。毎月の給料日には、みんなで高級な料理を食べたり、キャバクラで豪遊したりした。大金を払う上司たちは、「自分たちのようになれ」と話した。知らなかった世界での経験は、学生たちには刺激的なご褒美となった。
「頑張れる環境が整っていました」と語るメンバー
「キャバクラでは、高級なシャンパンを入れるから、どんどん女の子が席につくんですよ。サラリーマンの客とかちびちび飲んでいる中、ありえない経験をしていましたね。結果を出せば褒めてもらえるし、頑張れる環境が整っていました」
 そして、彼が語る「頑張れる環境」には、「ご褒美」だけでなく、「学び」も含まれていた。
 グループには上下関係の決まりなど、細かなルールが存在していた。上司と飲食店に入るときには、率先してドアを開け、のれんに手を添えるのは当たり前。目上の人への話し方など、「上司への敬い」は徹底されていた。
 また“色恋”の管理ができていなかったり、LINEに返信せず、1日以上放置したりということが続くとクビだった。“結果”の出せない者には罰金が科せられ、ルールが守れないと、上司が厳しい罵声を浴びせることもあった。
意識が高い学生が切磋琢磨する競争関係
 普段の生活にはなかった、そうしたルールのある環境を、学生たちは、「学び」と捉えていた。
 マニュアルにも、そんな組織の様子が読み取れる部分がある。
「お金を稼ぐだけではなく、仕事に対する実践的な考え方から社会の常識やマナーに至るまで、あらゆる点で一人前以上の社会人として活躍できる『人財』の輩出を目標に掲げています」
「大学生活をただ適当に過ごして、ぬるま湯につかっていた人間と、(学生のうちから)仕事を頑張って社会に出る準備をしていた人では、4年も時間があればどれほど差がつくか容易に想像できますよね」
 こうした言葉に続いて、敬語の使い方や、上司への報告・連絡・相談の「報連相」の徹底、身だしなみなど、社会人としてのマナーがびっしりと記されていた。格差社会の現実にも触れながら、「自分を高めることが大事」と謳っていた。その分量は、女性への近づき方や風俗への斡旋方法を記したページ数と同じくらいだった。
 アメとムチがあるこの「頑張れる環境」に、多くの「意識が高い」学生たちが集まり、グループ内では切磋琢磨する競争関係が生まれていた。
 元メンバーAは「この環境のおかげで“成長”できた」と語った。「組織には優秀なメンバーが所属していました。常にPDCA(『Plan=計画』『Do=実行』『Check=評価』『Action=改善』)で回っている感じ。組織の中で1位を狙うことしか考えていなくて、自分の売り上げをいかに伸ばすか、そのためには、時間を惜しまず取り組んでいました」
 業務時間には声かけやバーでの接客に従事し、時間外には、電話やLINEなどで女性に頻繁に連絡を取り“管理”に時間を割いた。そして、仕事の理解度を試すペーパーテストが定期的に行われるため、仕事の勉強も必須だった。
「女の子の愚痴を聞かないといけないし、(風俗店で)仕事を続けさせるための“管理”の電話も、自分が抱えている人数分しなきゃいけない。勤務時間外にやることが多くて、毎日遅くまでかかりましたね」
 上司からは、「空いている時間をどうやって過ごすかが重要だ」と言われ、Aは「その通りだ」と納得していたという。結果を出すべく、とにかくがむしゃらに働いた。
「普通の学生ができないような経験が得られることが魅力的」
 活動拠点だった衹園を案内しながら、よどみなく話すA。私たちは、半グレのグループに所属していたことについて、今はどう思っているのか聞いた。
「人生は経験が物を言うから、大学のうちにいろんな経験をしておきたいと思いました。普通の学生ができないような経験が得られることは魅力的で、話し方とかも勉強になったし、お金も実際に普通のバイトよりも稼げたし、この経験ができて、言い方は良くないかもしれませんが、ラッキーだったと思っています」
“成長”できると信じて
 元メンバーAが語った組織での「自己研鑽」について、逮捕されたほかのメンバーたちの裁判からも、その様子を窺い知ることができた。
 初公判の日、廷内に現れた彼らは、みな整った顔立ちをし、黒や紺のスーツに身を包んでいた。グループでは、仕事着にジャケットスタイルを指定していたというから、当時の彼らもこのような姿だったのかもしれない。被告人の席に着いた彼らは、緊張しているのか、表情はやや強張っているように見えた。傍聴席から向けられる視線を避けるように、常にどこか一点を見つめていた。
 公判が始まると、学生たちは罪を認め、女性たちに対して謝罪の言葉を口にした。そのうえで、「違法性の感覚が麻痺していた」「捕まらないと思っていた」などと語った。
 裁判官や検察官が「なぜ仕事を続けたのか」と問うと、「金が目的だった」と答えたが、加えて「普通のバイトでは経験できない、厳しい上下関係を学べると思った」「社会に出ても礼儀作法は生かせると思っていた」と“成長”が目的だったと語った。
 また、中には「倫理観より、目の前の数字ばかり見ていた」「仲間といられて楽しかった」という者もいた。
 印象的だったのは、組織のナンバー2で店長のY(自身も学生時代から組織に所属)だ。彼は、「(所属するメンバーたちには)普通の学生では経験できないようなことを経験し、起業や就職など次のステップへ進んでほしかった」
「組織が大きくなっていくのが見たかった」
 と話し、育てることや組織の拡大に喜びを感じていたと語った。
 法的にも倫理的にも許されない行為をしながら、「成長のため」と語る彼らの言葉に、裁判官をはじめ、傍聴席にいた記者たちは皆、「理解しがたい」という表情を浮かべていた。廷内には異様な空気が流れていた。
 ただ、取材に応じた元メンバーAの話を重ね合わせると、ナンバー2のYをはじめ、学生らは「成長できる環境」がグループにはあったと、本当に信じていたのだろう。その歪んだ価値観が、わずか1年の間にのべ262人の女性を風俗に送り込むという、グループの暴走を生み出したように思えた。
事件のその後
 今回の事件では、グループが1年間で、のべ262人の女性を風俗店に斡旋していたことが明らかになったが、摘発に至ったのは、4人に対する被害だけだった。誰にも被害を打ち明けられず、1人で苦しんでいる女性はまだまだいるだろう。
 被害女性のB子さんは訴える。
「私は今なお苦しんでいるのに、メンバーがなぜ実刑を受けず、のうのうと生きていられるのか。絶対に許せない」
大手企業に就職した元・半グレ
 今回摘発されなかったメンバーは、60人あまりにのぼる。自己研鑽や“成長”などを求めてグループに入り、女性を陥れた男たちは今どうしているのか。
 ある男は、事件の舞台となった衹園で会員制のバーを営業するなど、変わらず夜の街で生きていた。
 一方で、すでに大学を卒業し、会社勤めをしている者もいた。半グレのグループに属していた過去など、微塵も感じさせず、何食わぬ顔で生きているのかもしれない。
 本書の執筆にあたり、久しぶりに元メンバーAと連絡を取った。
 彼は電話口で、会社員として忙しい毎日を送っていると、明るく近況を語った。誰もが知るような大手の企業が、新たな職場だった。
 半グレの下で「成長した」というAは、すっかり表の世界の住人になっていた。
 半グレやそこに関わる人々は、一般の人と何ひとつ違わない顔をして、すでに私たちのまわりに存在している。それはもしかしたら、あなたの友人かもしれないし、恋人かもしれないし、お子さんかもしれない。
 NHKスペシャル取材班による著書『半グレ 反社会勢力の実像』では、「スパイラル」事件の被害者にも詳細な取材を行っている。事件で負った心の傷が癒えぬ中、取材班に赤裸々に語ってくれた内容に胸を打たれる。また同書では、他にも半グレによって犯罪に手を染めてしまった若者や、現役リーダー、元メンバーなどに取材を行い、当事者の生証言で半グレの実態解明に挑んでいる。


「自分さえ我慢すればいい」は大間違い・心の駆け込み寺

2021-03-29 13:30:00 | 日記

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悩んだり、イライラしたり、日々浮き沈みする心を穏やかにしたい……。そんな悩みに、心理カウンセラー僧侶の羽鳥裕明さんが寄り添い、仏教と心理学の視点からヒントをくれるこの連載。9回目は、周囲からの声に惑わされて、「やりたい気持ち」がグラつきそうになったとき。前に進んでいくためのヒントを探ります。
自分が純粋な心でやりたいと思っていることは必ず周囲の利益にもつながる。
 自分を変えたい、新たなことに挑戦してみたい。そうやっていざ挑戦してみたものの、周囲から「難しいんじゃない?」「大丈夫?」という声が聞こえてくることがあります。その途端、「自分が行動しているために誰かに迷惑や負担をかけているのではないか」「そもそも自分が身勝手なのではないか、我慢したほうがいいのでは」という思いが浮かび、せっかくやる気になっていたのに、及び腰になってしまうことも。
自分さえ我慢すれば……では幸せになれない
 自分は人に迷惑をかけているのではないか。そんな思いで行動する力にブレーキがかかったとき、ぜひ心にとめてほしいのが密教の「自利利他(じりりた)」という考えです。
 密教においては、人は仏としてこの世に生まれ、生まれながらにそれぞれの人が異なる役割を持っている、と考えます。ときには誰かから批判を受けることがあるかもしれませんが、それは「この世における役割がその人とは違う」ということで気にする必要はないのです。密教ではたくさんの仏様がいて、慈悲深く優しい面持ちで人々を救済する観音様、憤怒の形相をして救済するお不動様など、姿形や役割の異なる仏様がたくさんいることでこの世の隅々までが救済される、という考えです。
 そして、自分が純粋な心でやりたいと思うことをやっているのであれば、それは自分の利益(=自利 じり)であるのと同時に、必ず周囲の利益(=利他 りた)にもつながっていくと考えます。
 社会においては、やりたいことを我慢して周囲に気を配り、自己犠牲で周囲の人の幸せを願うことを「美徳」ととらえられがちですね。しかし、そうやって「自分さえ我慢すればうまくいく」というように、自分の気持ちを封じ込めてばかりいるとフラストレーションがどんどんたまります。その結果、感情が決壊して爆発してしまったり、心身のバランスを崩してしまう人も。これでは自分はもちろん、周囲を幸せにすることもできないのではないでしょうか。また、「世の中の人」の中には自分自身も含まれているのですから、世の中のみんなの幸せを願うのであれば、そこに含まれる自分も幸せでなくてはなりません。
 私自身、カウンセリングを通して多くの人とお話しするなかで、「本当に我慢ができる人は、無理をしていない人だ」と感じることがよくあります。
【ミニ知識】人の悩みに関わる仏教用語の深い意味
自利利他(じりりた)
自分が本当にやりたいと思うことをやるのが、この世に生まれた私たちの役割。自分が純粋な心でやりたいと欲することをやっているのであれば、それは自分の利益(=自利)であるのと同時に、必ず周囲の利益(=利他)にもつながっていきます。そうした道を求めるのが「自利利他」という考えです。「自利利他」とは、相手も自分も幸せで楽しく、という考え方です。
「欲」は本来清らかで尊いもの
 とはいえ、「自分の欲望ばかり優先するなんて、ただのわがままでは?」と思う方もいるかもしれませんね。
 そんなときには、「大欲大楽(たいよくたいらく)」という考えを参考にしてください。仏教は基本的に「少欲知足(しょうよくちそく)」を説きます。欲はできるだけ少なくし、それで満足することが大事である、つまり、これも欲しいあれも欲しいと考えるから苦しみが生まれる、というものの見方です。一方で、「大欲大楽」とは、密教の経典の中で述べられているもので、「大きな欲を持って生きれば結果的に誰かの役に立てる」という考え方です。欲そのものは清らかなものであって、悪いことではないのです。
 「どうしたら自分が苦しまずにいられるか」というのは「小さな我欲」であるけれど、視点を広げて「自分のように苦しむ人がいない世の中をどうやったら作れるだろう」という発想をするのが「大欲」です。「少年よ大志を抱け」という言葉のように、「そんな小さな我欲に振り回されず、もっと大きな欲を持って生きよ」ということです。
 誰にとっても、「自分はこれをやっているとき、利益の有無には関係なく、すごく楽しい」というものがあるはずです。その気持ちに基づいて自分をどんどん高めていくと、結果的に誰かの役に立てるようになっていきます。
 また、夢中になって楽しく取り組んでいると、それ以外の欲に惑わされることがなくなります。そして「これさえあれば、何もいらない」というブレない自分を手に入れることができます。
 さらに「それ以外の欲はいらない」となることで、少ない欲で足るを知る「少欲知足」にもつながる。それが「大欲大楽」という考えです。言っていることが正反対のように見える二つの言葉ですが、結果的に同じところに行き着くのです。
 「欲」という言葉でいうと、「意欲」というのも欲の一つです。意欲がないと、何もやりたくない、とりあえず目の前のことをやっているだけ、というような無気力な状態になりがちです。欲があってこそ、自分の中に眠っている可能性や能力を発揮していくことができます。自分の仏としての役割を最大限に発揮するためには、大きな欲を持って取り組み、もともと人間に備わっている「欲」を否定するのではなく、それを肯定し、最大限に生かしていくことで昇華させることが重要なのです。
 人が生まれながらに持っている能力には、善も悪も、きれいも汚いもありません。持っているものを最大限に生かし、生きていく。自分が本当にやりたいことを磨いていく。そうやって自分の役割を実践していけば、自然とあなたに共感する人が集まり、理解者が現れます。その相乗効果によって、あなたを含めた周囲の人みんながそれぞれの幸せを見つけていくことができるのです。
 世の中のみんなの幸せの中には、あなた自身も入っています。あなたが我慢すれば済むのではなく、あなた自身が前に進みながら、あなたも周囲も幸せを感じられる「自利利他」の道を開くことが大切なのです。
今回のアドバイス
小さな我欲にとらわれず
もっと大きな欲に昇華させれば
自分もみんなも幸せになれる

「難しいんじゃない?」「大丈夫なの?」というふうに言われて、「行動しよう」という気持ちにブレーキがかかりそうなときは、自分の持っている欲をもっと大きくしていこう。思いが純粋なものなら、次第に周囲を動かし、共感してくれる人が集まり、必ず誰かの役に立つことにつながります。欲を消すのではなく、どんどん膨らませて「大欲(たいよく)」にしていきましょう。
羽鳥裕明さん
心理カウンセラー僧侶


愛子さまは今年20歳に「うちのドンマインさん」黒田清子さんが語っていた“結婚とお相手、仕事観”

2021-03-29 11:00:00 | 日記

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天皇陛下は2月23日に61歳の誕生日を迎えられた。誕生日を前にした記者会見で、秋篠宮家の長女・眞子さま(29)と小室圭さん(29)のご結婚をめぐる問題について、初めてお考えを示されたことが注目を集めたが、長女・愛子さま(19)に対する「父親としての向き合い方、将来の活動や結婚についてのお考え」についてもお言葉を述べられた。
結婚も含めて「話し合う機会というものがあるかと思います」
「愛子は、普段時間のあるときには、屋外で運動も少ししたりしていますが、家の中で過ごす時間も長いので、私たち家族3人で楽しく団欒する時間を大切にしてくれています。また、早いもので今年の12月で成人を迎えます。愛子が誕生した時の会見でも申しましたが、孟子の言葉を参考にした『敬宮』『愛子』という名前には、人を敬い、人を愛してほしいという、私たちの願いが込められています。それは20年経つ今でも変わっておりません。今後、成年皇族として公務に当たっていくことになりますが、感謝と思いやりの気持ちを持って、一つ一つの務めを大切に果たしていってもらいたいと思います」
「愛子は先ほども申しましたとおり、大学生活も始まったばかりですので、今後ともいろいろなことを学びながら、自分としての視野を広めていくことになると思います。私もその過程でいろいろなことを恐らく相談に乗ることと思いますので、結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」
 陛下は愛子さまの20歳という節目を意識されながら、ご成長をそっと見守られているご様子がうかがえる。2004年4月、吹上御苑でバードウォッチングをされる紀宮さま(当時) 宮内庁提供
 その一方で、陛下の妹であり、愛子さまとは天皇家の長女という同じ立場であった紀宮さま(現・黒田清子さん)が、誕生日に際しての記者会見や文書回答に臨まれるたびに結婚や意中の人についてのお考えを尋ねられ、お相手をめぐる報道が過熱したことなども念頭に置かれて、慎重に言及されたのではないかとも思える。
紀宮さまと愛子さまの共通点は多い
 紀宮さまと愛子さまの共通点は多い。同じ学習院大学文学部国文学科(現・日本語日本文学科)で学ばれ、紀宮さまは和歌の研究をなさった。実は愛子さまは学習院女子高等科の卒業レポートを「平安文学に見る猫や犬、人との関わり」という題で書かれ、赤坂御所で飼われている犬の「由莉」、猫の「みー」と「セブン」のお世話をされてきた。愛子さまと「由莉」
 紀宮さまは初等科の頃から大切に育てられてきた紀州犬の「千代」が、ご旅行中に預けていた訓練所から姿を消した時、「賢い犬だからきっと戻って来るでしょう」と話されていたという(「毎日新聞」1992年12月19日)。お二人とも盲導犬の訓練にも関心をお持ちになっていた。
「継続的な責任ある立場に就いたりすることは控えてきた」
 1990年4月、紀宮さまはご成年にあたっての初めての記者会見で、「女性にとって、仕事がしやすいという環境が作られることによって初めて、女性の社会進出の意義というものも生きてくるのではないかと思います」と、早くも女性の社会進出についてのお考えを述べられている。 
「サーヤ」の愛称で国民から親しまれた紀宮さまは、内親王として初めて本格的に公務に臨み、海外を公式訪問された。ご結婚前には山階鳥類研究所でも勤務されている。
 内親王という立場について、「将来的にその立場を離れる可能性がどうしても念頭にあるため、中途半端に投げ出してしまうことのないように、継続的な責任ある立場に就いたりすることは控えてきたということはあるかもしれません」と述べられたことがある(2002年、33歳の誕生日に際しての文書回答)。皇族であることと結婚して民間に入られること、その両方の世界を絶えず意識されてきたことがうかがえる言葉だ。30歳という節目を迎えるにあたっての感想としては、このように答えられた。
「三十代の一年ごとが、年を重ねることと、自分にとって良い積み重ねができた充実感が感じられることとが伴うものであるように願っています。抱負としては、これまでと変わらず、一つ一つの仕事を、大切に、喜びを持ちながら務めていきたいと思っています」(1999年4月、30歳の誕生日に際しての文書回答)
結婚相手は「基本的にあまり理想を描いて考えることはしません」
 そしてご自身の結婚については、先述の初めての記者会見で「遅くない方がよいとは思いますが、いついつまでにと申し上げてしまいますと皇太子殿下のようなことになると思いますので」とユーモアを交えてお答えになったが、年齢を重ねられるたびに結婚にまつわる質問は繰り返され、1996年9月、ブルガリア・チェコ公式訪問を前にした記者会見で「これからはこうした質問については答えを控えたく思っております」と述べられた。
「基本的にあまり理想を描いて考えることはしません」(1996年4月、27歳の誕生日に際しての文書回答)
「私にとってもこの先の長い将来にかかわる事柄ですので、事を急ぐだけでなく大切に考えたいと思っております」(1997年4月、28歳の誕生日に際しての文書回答)2005年11月15日、結婚式後の記者会見での黒田慶樹さん、清子さん 
「しばらくぶりに(黒田慶樹さんと)お会いして、とても温かな笑顔で人々の中に入っておられる姿が心に残り、またお話も楽しくいたしました。それからは、主に秋篠宮邸でお会いすることが多くございましたが、少しずつお話を重ねていく中で、だんだんと自然に結婚についての意識が深まってまいりまして、今年に入って大体の意思を固めました」(2004年12月30日、ご婚約内定にあたっての記者会見)2005年11月15日、披露宴会場に入る黒田慶樹さん、清子さん夫妻を拍手で迎えられる天皇皇后両陛下(当時) 
 紀宮さまは、2005年11月に35歳で秋篠宮さまの学習院時代のご友人であった黒田慶樹さんとご結婚。今は都内のマンションで日常を送り、2017年からは伊勢神宮祭主を務める。スーパーで買い物に出かける際も、「カジュアルな装いながら、オーラというか気品が感じられます」と見かけたことのある人が話していた。にわかに持ち上がった政府による「皇女」制度の創設検討について、どうご覧になっているだろうか。
「『うちのドンマインさんは…』などとおっしゃることもあります」
 上皇后美智子さまは、紀宮さまのご結婚を前にした2005年、誕生日に際した文書回答で「清子は、私が何か失敗したり、思いがけないことが起こってがっかりしている時に、まずそばに来て『ドンマーイン』とのどかに言ってくれる子どもでした。これは現在も変わらず、陛下は清子のことをお話になる時、『うちのドンマインさんは…』などとおっしゃることもあります。あののどかな『ドンマーイン』を、これからどれ程懐かしく思うことでしょう」と綴られ、上皇さまの退位後はこれまでよりも近しい家族の一人として、頼りになさっていることだろう。
制服姿の愛子さまが笑顔で頬杖をついてポーズを
 近ごろ完成した学習院女子高等科の卒業アルバムに、制服姿の愛子さまが笑顔で頬杖をついてポーズをとったコラージュが掲載されていたという。「あいこ」という手書きのお名前とともに同じポーズをとったお小さいころの写真も掲載されていて、遊び心が感じられる。その他にも高等科2年の時の文化祭「八重桜祭」で愛子さまがポンポンを手にチアダンスを踊られたり、ダンス公演で司会をなさっている写真から、愛子さまが楽しい女子部時代を過ごされたことがひしひしと伝わってくる(「女性自身」2021年3月2日号)。2020年10月24日、学習院大学に初登校された愛子さま
 現在、学習院大学は春季休業の期間だ。愛子さまは昨年4月の入学以来オンラインでの授業に取り組まれてきた。大学では2021年度の対面授業の実施方法や構内での活動の仕方が検討され、学内の人口密度を下げて開講数を制限しながら、対面授業も実施していくという。大学2年の春から、愛子さまのキャンパスライフも少しずつ始まっていくのだろうか。


食習慣の改善は心臓疾患を激減させる可能性がある

2021-03-29 08:30:00 | 日記

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「地中海食」と呼ばれる料理があります。イタリア、スペイン、ギリシャといった地中海沿岸の国々の伝統的な料理のことで、オリーブオイル、ナッツ、野菜、果物、豆類、精製されていない穀物を豊富に使い、チーズやヨーグルトを頻繁に食べる。肉、卵、乳製品より魚を多く食べ、適度に赤ワインを飲む――といった特徴があります。

 世界各国で「健康に良い食事」として数多くの報告があり、がん、糖尿病、アルツハイマー病といった病気のリスクを下げるとされています。

 心臓血管疾患の予防に効果的だとする研究も多く報告されています。イスラエルの研究では、約300人を対象に地中海食を食べるグループと、日頃の食事を続けるグループに分け、18カ月にわたって経過を観察。地中海食は心臓、肝臓、膵臓の内臓脂肪を著しく減らし、糖尿病と高血圧の罹患率が大幅に低いことがわかりました。

 スペインの研究では、7447人を対象に地中海食にエクストラバージンオリーブオイルを加えたグループ、地中海食にミックスナッツを加えたグループ、低脂肪食の摂取を指導したグループに分けて比較したところ、心筋梗塞や脳卒中といった主要心血管イベントの発生率は、低脂肪食グループに比べ、オリーブオイルグループは31%減、ナッツグループは28%減という結果でした。

オリーブオイルやナッツに含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールは減らさない働きがあり、血液をサラサラにして動脈硬化を予防する効果があります。ワインに含まれるポリフェノールや野菜・果物には抗酸化作用があり、こちらも動脈硬化を防ぎます。動脈硬化は高血圧や心臓疾患の大きなリスク因子ですから、地中海食には心臓血管疾患の発症リスクを下げる根拠があるのです。地中海食だけでなく、正しい根拠に基づいた健康に良いとされる食事の情報はたくさん発信されています。それでも、「これまでの食習慣を変えるなんて難しい」という人がほとんどではないでしょうか。しかし、私は「やればできる」と考えています。

■日本では胃がんも克服されている

 ここ40年、日本では胃がんが激減しました。これは、胃がんの原因になるピロリ菌の除去対策が進んだことによるものといえます。まず上下水道が整備されたことでピロリ菌の感染が抑えられました。さらに、「水を買って飲む」という習慣が当たり前になり、水道水がおいしくないからと井戸を掘って自家水道にする家庭も見られなくなりました。こうした下地に加え、ピロリ菌の除菌に対する啓蒙も盛んに行われました。さらに、塩分を控えめにする食生活の重要性も認知され、近い将来、日本では胃がんが撲滅されるでしょう。

 胃がんだけでなく、減塩によって高血圧による循環器疾患や腎疾患も死亡率が減少していますし、糖質を取りすぎないようにする食習慣も広まってきています。何かひとつではなく、いくつかの対策を組み合わせることで、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を激減させうる可能性も見えてきているのです。

 私も、心臓手術を受けた後に多くみられる心原性脳梗塞を撲滅したいという思いから、左心耳縫縮術や左心耳切除術に取り組んできました。術後に起こりやすい心房細動によって作られた血栓が、脳の血管まで飛んで詰まるのが心原性脳梗塞です。脳梗塞全体の3分の1が該当し、脳梗塞で死亡する人の3分の2を占めています。

 そんな極めて予後が悪い脳梗塞を、心臓手術を行う際に血栓が形成される場所である左心耳に対する処置を加えることで明らかに予防できる。そうした手応えを感じながら続けてきて、有効なデータも積み重なっています。

これから20年、30年後、「心臓手術を受けた人は心原性脳梗塞になりにくい」というエビデンスがさらに構築されれば、現在のガイドラインで推奨されているタイミングよりも、少し早めに心臓手術を選択するという時代が来るかもしれません。さらに進めば、「脳梗塞を予防するために左心耳の手術を行う」ことがスタンダードになる可能性もあります。

 食習慣も含め、ある病気を激減させるための手段はたくさん分かってきています。「やればできる」のです。

天野篤
順天堂大学医学部心臓血管外科教授