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「生活保護受給者なのだからパチンコを打たねば」 生活保護元受給者が送った“薬物で空白に耐えた”日々

2021-04-11 15:30:00 | 日記

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約205万人を数える生活保護受給者数(2020年10月)。菅首相は「政府には最終的には生活保護という仕組み」があると述べたが、昨年と比べても数字は横ばいだ。生活保護受給のハードルは、条件的にも心理的にもそれだけ高い。生活保護を受給することは、どういうことなのか。実際に生活保護を経験した筆者が匿名で綴る。
 ◆◆◆
 はじめて保護費をもらった日、その足でパチンコに行った。
 別にパチンコが好きなわけではない。そもそもパチンコに行く習慣もない。パチンコは何年も前に友人の付き合いで何回か打ったきりで、パチンコが面白いと思ったこともないし、パチンコにハマった経験もなかった。それでも保護費をもらったのだからパチンコに行かねばなるまいと思った。
 自分は生活保護受給者なのだから、パチンコを打たねばなるまい。
 パチンコ台に1万円札を吸い込ませる。そういう経験から自分の生活保護ライフはスタートした。
「生活保護」という選択肢が頭をチラ付き始めたのは2019年の初夏ごろだった。当時の自分はささやかな事業を手掛けていたのだが、自分の商才の欠如ゆえ悲惨な末路を迎えようとしていた。
 手持ちの資産は底をつきつつあり、起死回生の手段はどこにも見当たらない。スタッフに支払う人件費やオフィスの維持費などもあと2か月程度が限界だ。「ナニワ金融道」に出てくる行き詰った中小企業の社長のように金策に奔走したが、落ち目の時は全てが上手くいかなくなるもので、あらゆる資金調達が上手くいかなかった。何日か死ぬほど悩んだ挙句、事業を畳むことを決意した。
 事業の解散後、何人もの仲間たちとガヤガヤとやかましく働いた自宅兼オフィスにひとり残された。そしてこんこんと眠った。1週間。2週間。3週間。ずっと眠り続けた。食事はほとんど摂らなかった。
 オフィスを出ていかなければならない日が近づいてきた。オフィスを出た後は当時付き合っていた恋人の家に身を寄せる予定になっていたが、次第に彼女からの連絡が滞るようになった。退去日の1か月ほど前からなかなか返信が来なくなり、退去日の2週間ほど前から完全に音信不通になった。どこにも行き場がなくなった。
 この段階でようやく「生活保護」という選択肢が自分の中でリアリティを持ち始めた。家もない。金もない。体は微動だにしない。一緒に働いていた仲間も恋人も去っていった。自分には何も残されていない。残されていたのは日本国民という資格、ただそれだけだった。
生活保護の受給を決めてからは全てが迅速に動いた。役所窓口での水際作戦のことは知っていたので、福祉関連の仕事をしていた友人に申請に付き合ってもらった。彼の正確な知識と影響力により、おそらくかなり例外的なことに、ほとんど即日で保護の認可が降りた。
 家探しは難航した。いくつもの不動産屋を回るがすべての業者に断られる。「生活保護」という単語を出した途端に不動産仲介業者の顔がひきつり、ご紹介できる物件はありませんという丁重な返答が返ってくる。しかしそんな自分の隣のブースでは、年若いカップルが新居についてあれでもないこれでもないと幸福そうに語らっているのだ。そういう経験を幾度となく積んだ。
 最終的に、生活保護受給者向けの不動産会社と相談しアパートを借りた。そんな業者が存在するとネットを通じて知れたのは幸運だったのだろう。入居日が決まり、ささやかな引っ越しをした。荷物は布団一式と衣類が少々のみ。だから引っ越しはレンタカーで一往復するだけで済んだ。新しい生活が始まった。
 自分がパチンコを10年ぶりに打ったのはそんな新しい生活が始まった直後だ。久しぶりに握るまとまった額の現金。それを見て「パチンコを打たなきゃな」と思った。
 受け取ったのは家賃補助を含めた13万円ほど。そこから事前に借りていた一時金の2万円を返却し残りは11万円。その11万円のうちの1万円をパチンコ台に滑り込ませ、数年ぶりのパチンコが始まった。
 玉が左から右に転がっていく。パチンコの還元率は6割だったか、7割だったか。そんなことを考えながら打った。台の中で「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクターが目まぐるしく動いている。ここで大当たりしたら嫌だな、と思った。大当たりすれば、脳に「パチンコをやれば儲かる」という報酬系が形成されてしまう。それは数万円の勝ちでは到底埋め合わせることのできない損害だ。それでも1万円くらいは溶かすべきだと思った。そのくらい使わなければパチンコを打ったことにはならないだろう。
 幸いなことに、15分ほどで1万円分の玉は尽きた。そうして自傷行為は終わった。
 アパートでの生活が始まった頃から、持病の内臓疾患が本格的に再燃し始めた。激痛と出血が続き、何もできない日々が続いた。発作がない日はひたすら寝ていた。寝る以外にどうしようもなかった。もはや自分には、何の仕事も、何の目標も、何の意味もないのだ。横になり、目をつぶり、ひたすら時間が過ぎていくのを待った。毎日がその繰り返しだった。
 そのうち、薬物を覚えた。市販の咳止め薬をオーバードーズする。酩酊すると楽だった。何もない空白に耐え続ける日々に、薬物が酩酊の彩りを与えてくれた。酩酊の中ではいろいろなものに再び意味が与えられた。全て失ったと思っていたもの。無価値な自分。世界。酩酊しながら本を読み、映画を観た。久しぶりに心から楽しいと思える時間があった。
 そうして、完全に薬物にハマっていった。朝起きて、無意味な世界と無価値な自分を発見すると、すぐさまクスリを飲んだ。そうして酩酊の中を漂った。自分を責め続ける内なる声は鳴り止み、世界に再び色彩が与えられる。そうやって本を読み、映画を観て、外を散歩し、食べたいものを食べた。こうなってしまう前の世界。空白ではない世界。色が付いている世界。クスリの力に頼らなければ、もう自分はその世界にアクセスできないのだ。だからクスリを飲んだ。飲み続けるしかなかった。
 自分が依存症に両足を突っ込んでいることには、もちろん完璧に気づいていた。連続酩酊状態がおそらく何週間か続いたころ、このままではヤバいと考えた自分はクスリを断つことにした。薬物をやめ、今後について真剣に再考し、なんとか人生を立て直そう。そのようなことをおそらく酩酊中に思いついた自分は、残っていたクスリをトイレに流し、ノートとペンを引っ張り出して人生の再建計画に取り掛かった。
 そして何日か熟慮した結果、今すぐ自殺すべきだという結論が導き出された。もう自分には何も残っていない。精神と肉体にそれぞれ障害を抱え、まともな学歴も職歴もなく、人並みのことは何もできない。世界にも自分にも絶望しきっている。そして極めつけは生活保護受給者だ。自殺する以外に方法はない。
 自殺の準備を整え、踏ん切りをつけようと悪戦苦闘している間に、ふとまた手癖で咳止め薬にスリップしてしまった。また酩酊の日々が始まった。あと一歩のところまで来ていた死という救いは、そうして遠ざかっていった。
 パチンコにしても、薬物にしても、無価値な自分にふさわしいからやっていたのだと思う。無価値な自分はパチンコをやるべきだ。無価値な自分はヤク中になるべきだ。人は自分にふさわしいことをやらなければならない。生活保護受給者の自分にとって、それはパチンコであり、薬物だったのだ。
 実のところ、実際に生活保護を受給するまでは、生活保護を恥ずかしいものだなどと欠片も思っていなかった。所得が高ければ税金を納める。所得が低ければ生活保護を受給する。そして所得の決定要因は遺伝と環境…つまり運だ。納税も生活保護も、ルソー流の社会契約の一部であって、本質の部分ではなんら変わらぬものなのだと思っていた。写真はイメージです 
 実際に受給してみて、そんな頭で考えただけの戯言は全て吹き飛んだ。生活保護受給者は生きる値打ちのないクズだ。今まで欠片たりとも抱いたことのなかった思いが、自分の内面全てを埋め尽くした。
 なぜそうなってしまったのだろう。わからない。しかし当時の自分にとっては、それが紛れもないリアルな実感だった。生活保護受給者は無価値だ。人生の詰んだ敗残者だ。今すぐにでも自殺すべき残骸だ。また何かしらの理由で生活保護を受けることになれば、再びそのような感覚が自分を埋め尽くすだろう。
 幸い、生活保護は1年ほどで抜けた。緩慢な自殺のような生活を送っていたのに、なぜか内臓疾患の調子が好転し、再び働けるようになったからだ。今はなんとか福祉に頼らず自分で生活を営んでいる。
 あのとき死んでいた方が良かったのかもしれないと思うこともある。今の自分はなんとか自活しているが、別に何か人生に希望を抱いているわけではない。ただなんとなく死ねなくて、なんとなく生きているだけだ。また死にたくなって、そのときはあっけなく死ぬのかもしれない。
 生活保護を受けてから価値観が変わった。「どんな人間にも無条件で価値がある」などと、とても口に出せなくなった。あのべっとりとした無価値感。その渦中にいた自分に届く肯定の言葉などあっただろうか。
 もう二度と、あの場所には帰りたくない。


「日本人なら中国人の3分の1で済む」アニメ制作で進む"日中逆転"の深刻さ

2021-04-11 13:30:00 | 日記
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日本のアニメスタジオが、中国企業の下請けになるケースが増えている。新聞記者の中藤玲さんは「中国の求人サイトによると、アニメーターの平均月収は杭州では3万4062元(約52万円)。一方、日本では月収17万5000円でも業界平均よりずっと高い。中国と日本の関係が逆転しつつある」という――。
※本稿は、中藤玲『安いニッポン』(日経プレミアシリーズ)の一部を再編集したものです。
東京都町田市の雑居ビルで、中国の人気アニメを作画している
町田市の雑居ビルで若い日本人アニメーターが描いているのは…
東京都町田市の住宅街にある雑居ビル。エレベーターで5階にのぼって一室に入ると、数人の若い男女が液晶ペンを使い、大きなタブレット画面に神社のような絵を描いていた。
ここはカラード・ペンシル・アニメーション・ジャパンというアニメ制作スタジオだ。
実は彼らが描いているのは、中国のヒット作品「マスターオブスキル」などの作画。そう、カラード社は中国重慶市のアニメスタジオ・彩色鉛筆動漫の日本拠点であり、中国アニメの制作をサポートするために2018年に設けられた。
最近では彩色鉛筆動漫のように、日本に拠点を作って日本人アニメーターを抱え込もうとする中国企業の動きが増えている。
中国ではアニメ人気が高まる一方で、海外ネットコンテンツの流通規制が強化されており、2018年ごろから日本アニメの買い控えが始まった。そこで、自社の配信コンテンツを拡充させたい動画配信企業が採った策が、自前制作、とりわけ「日本品質の内製化」だった。
彩色鉛筆動漫には、中国ネット大手プラットフォーマーである騰訊控股(テンセント)傘下の閲文集団(チャイナ・リテラチャー)が出資している。
テンセントはLINEのような対話アプリ「ウィーチャット」の運営企業として日本でも有名だが、ゲームで世界最大級の企業でもあり、世界の時価総額ランキングではGAFAと並びトップ10位に入る。動画配信サービスも手掛けて「テンセントビデオ」など独自のプラットフォーム(配信網)も展開しており、そこでマスターオブスキルなどのアニメ作品を配信している。
その作画を担うのがカラード社だ。
つまりこういった中国の巨大企業が、日本の制作会社を傘下に持つことで、豊富な資金力を活用してクオリティーの高いアニメを自前で制作し、自社のプラットフォームで独占配信できるというわけだ。
中国は日本の年収の3倍でも軽く出せる
中国企業が日本人アニメーターを採用できるのは、市場の拡大を背景に待遇が良いからに他ならない。
調査会社帝国データバンクでアニメ業界の動向を調べる飯島大介氏は「市場が拡大する中国にとって、日本のアニメーターは喉から手が出るほどほしい。日本の年収の3倍でも軽く出せるので、今後も中国勢からの人材引き抜きは激しくなるだろう」とみる。
実際に、カラード社と日本の制作会社では、従業員の扱いに大きな違いがある。カラード社はアニメーターを社員として雇用し、新卒給与は業界平均より高い約17万5000円。通常時はフレックス勤務で、業務が集中する時期は残業もあるが、その分ちゃんと代休を取れるなど働きやすい環境にした。住宅手当や交通費も支給する。
カラード社の江口文治郎最高経営責任者(CEO)は「優秀な人材を囲い込むためにも、アニメーターの待遇や環境を整えることが最優先だ」と語る。
その背景には、日本人アニメーターの給与が安すぎるという現実がある。
アニメ産業は「日本のお家芸」と言われるが、その労働実態は長時間・低賃金がはびこる。
一般社団法人日本アニメーター・演出協会(東京・千代田)の2019年の調査では、日本で正社員として働くアニメーターは14%。大規模な一部の制作会社を除き、半数以上が委託契約のフリーランスだ。
アニメーターの平均年収は440万円で、1カ月の休日は5.4日。新人は年収が約110万円という調査もある。
現在の収入に満足するアニメーターは3割弱で、8割が老後の心配や精神的疲労を訴えた。
薄給の背景の一つ? 「製作委員会」方式
アニメ業界に詳しい広告会社日宣の中山隆央氏は「時給換算で100円を切り、生活のためにアルバイトを掛け持つ人も多い。夢を餌にしたやりがい搾取だ」と批判する。日本のアニメーターの給与が安いのには、構造的な問題がある。
例えば、制作時に出版社や放送局など複数から資金を募る「製作委員会」方式。今や日本のアニメ産業の約半分が海外の売り上げだが、こういった海外分やグッズ販売などのライセンス利益は、広告代理店やテレビ局が出資する製作委員会のものになるケースが多い。作品がヒットしても、製作委員会に出資していない制作会社には還元されない仕組みとなっている。
もちろん作品が多数にのぼるなかでヒットするのは一握りであり、製作委員会が負うリスクは大きいため分散できるメリットもある。それでも「製作委員会方式だと予算ありきの作品作りしかできない。キャラクターグッズや音楽など各社の立場が違うため、合意形成に時間もかかる」(日宣の中山氏)。
その一方で、アメリカや中国の作品を作る場合は、制作会社の交渉相手は1社だけだ。
クオリティー(質)やプロダクト(作品)ありきの進め方をするため予算も潤沢。実際にカラード社は、アメリカや中国から、日本アニメの2倍の料金で作画を請け負っている。
赤字のアニメ制作会社の割合は2018年に3割を超えた
一般社団法人の日本動画協会(東京・文京)によると、日本のアニメ産業市場規模は10年連続で増えており、2019年は09年比で約2倍の2兆5112億円だった。
「鬼滅の刃」が幅広くヒットし、劇場版でも新海誠監督の最新作「天気の子」が興行収入140億円を突破するなど明るい話題があった。一方で、同じ2019年のアニメ制作会社(273社)の売上高合計は2427億円と市場規模の約1割にすぎない。
取り分が増えず、制作会社の疲弊は進む。日本には270社以上の制作会社があるとされるが、帝国データバンクによると、赤字のアニメ制作会社の割合は2018年に3割を超えた。過去10年で最高で、倒産や解散も過去最多だった。
2019年には改善したものの、ある制作会社の幹部は「請負単価は下がり続け、人手不足で業況を拡大できない悪循環。1人でも抜けると仕事を受注できず赤字になる会社が多い」と話す。
乏しい経営環境は業界の成長力をそいでしまう。
日本でアニメーターとして原画を担当する都内の40歳男性。オフィスが無いので自宅で作画をして、社員の人が車で回収に来る。ほとんど誰とも会わない、話さない孤独な生活だ。
「性格が暗くなるだけでなく、生活できずに辞める人も多い。昔より精緻な絵が求められて手間がかかるのに、1枚数百円なのは変わらない。スケジュールに追われてデジタル作画の勉強をする時間も無い」
こうして人材育成もままならない中、技能の空洞化が進む。
日本が中国の下請けに
カラード社の江口CEOには苦い思い出がある。
「このクオリティーだと配信できない」
ある時、カラード社の人手が足りずに日本の制作会社に作画を外注したところ、中国本社から厳しく突き返されたのだ。江口CEOは「中国は豊富な資金力でデジタル作画の設備がそろい、アニメの質が格段に向上している。日本の待遇の悪さは質の低下、最終的には業界の停滞につながりかねない」と指摘する。
既に「日本のトップ級以外のスタジオは、単価が安いけど質が悪いので発注できない」(中国の配信大手)という声も出始めている。中国の求人サイトによると、アニメーターの平均月収は杭州が3万4062元(約52万円)で、北京では約3万元(約45万円)だった。けん引しているのはスマホなどのゲーム動画だ。高収入のため、中国ではデッサンなどの基礎技術を4年ほど美術大学で学んだ人がアニメーターになる例が多い。
中藤玲『安いニッポン』(日経プレミアシリーズ)
「ニコニコ動画」の中国版とも呼ばれる動画配信大手の「Bilibili(ビリビリ)」。日本のアニメ製作委員会に投資し、日本アニメを作る現場のノウハウを蓄積した。そして専門学校などでアニメ制作を学ぶ中国人学生の支援を手厚くし、中国の国産アニメを底上げしている。
「これまでは中国が日本アニメの下請けだったが、もはや逆転している」(江口CEO)
スキルの継承が進まなければ、やがては海外からの発注も無くなっていく。つまり「買われるアニメ」は業界が抱える問題の裏返しでもある。
自社での人材育成や設備投資による生産性の向上には、安定した利益確保が必要だ。製作委員会方式はリスク分散の利点もあるが、今後はグローバル競争を見据えた利益還元の仕組みも不可欠だろう。
※登場する人物やデータは取材時のままとなります。
中藤 玲(なかふじ・れい)
新聞記者
 
追記:中国の市場は広い。日本の技術があって賃金の低い企業は中国の下請けになる。今まで安くて良いと中国に下請けに出していたのは逆転することがる。

小室圭さん文書に「強いプライド」が見えた理由 香山リカ「怒りの怪物にならないか心配」

2021-04-11 11:00:00 | 日記

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8日、秋篠宮家の長女・眞子様との婚約が内定している小室圭さんが、文書を公表した。母親と元婚約者の間にあったとされる「金銭トラブル」について説明する内容で、字数にして6万字以上にも及ぶ「長さ」も話題を呼んでいるが、文書にはどのような意図が込められているのか。精神科医の香山リカ氏に見解を聞いた。

*  *  *
 文書は概要も合わせると28ページ。6万字を超える膨大な内容だ。書面に目を通した香山氏は、次のように所感を語る。

「アメリカで一生懸命法律を勉強されて、得てきた知識を駆使しているのでしょうが、文章からは肩に力が入っている感じがします。これで『論理的に説明したつもり』になっているのだと思いますが、文面の裏には『強い感情』も透けて見えますね」

それはどんな感情なのか。香山さんは続ける。

「文書には『悔しさ』や侮辱されたことに対する『悲しみ』、『怒りに基づく執念』などがにじんでいるように思えます。これまでの報道についても「目を伏せる」のではなく、きちんと目を通しているのだということが分かります。これで結婚がうまくいかなかったら、『怒りの怪物』のようになってしまわないか心配です」

 香山さんが注目したのは、「名誉」という言葉。例えば、金銭トラブルについては「切実に名誉の問題でもありましたし、今でも同じように受け止めています」という表現で自身の見解を述べている。この部分だけでなく、「名誉」という言葉は、文書の複数カ所で見受けられた。これについて、香山さんは小室さんの「自尊心」の表れだとみている。

「文書では何度も『名誉』という言葉が出てきますが、とにかく自分が低く見られたり、軽く見られたりすることはしたくないというプライドのようなものが表れていると思います。小室さんはこの数年、世間からさまざまなバッシングを受け、苦労して過ごしてきたはず。今回の長文の書面を公表した背景には、『世間を見返す』というまではいかないにしても、社会や世間の評判に対する自分なりの反発心のようなものがあったのではないでしょうか」

また、次のようにも指摘する。

「眞子さまとの『結婚』を最優先にするのであれば、早期にお金を返すなどして母親の元婚約者と和解に進んだ方がいいはず。でも、それ以上に、譲れない事柄があったのだと思います。おそらく、母子家庭であることや父親の死に関する報道によって、社会から偏見の目で見られていると感じたのでしょう」

 とはいえ、一般の国民にこの文書はどのように映ったのだろう。SNSなどでは、「かわいそう」といった同情の声はあるものの、「メンタル強すぎ」「自分の正統性を主張しているだけ」「長すぎる」など批判的な意見が多くを占める。小室さんの「思い」はなぜ、受け入れられないのか。

「多くの国民は、皇室の人と結婚する人に対しては、『協調性』や『穏やかさ』を望んでいますが、この書面からは自分の名誉を守りたいという、非常に強い“個人の核”が感じられます。世の中が内親王の結婚相手として期待する人物像とはズレがあります。なにより、この文面では、眞子さまとの結婚よりも自分たちの『名誉回復』に重きを置かれているように読めてしまいます」

 当然、それは国民からすると受け入れがたく、結果的に今回の文書は言い訳のように映ってしまっているのだろう。

「世間に良い印象は持たれないでしょうし、本人の意図とは違う形でとらえられてしまう。世間に訴えるのなら、こうした論理的な試みよりも、『どうしても眞子さまと結婚したいのだ』という、『情』に訴える方がいいのではないでしょうか。プライドを優先させれば、国民から祝福されるような結婚からはどんどん遠のいてしまいます」(香山氏)

 小室さんがこうした文書を出したことについて、眞子さまは何を思うのだろうか。香山氏は「おそらく目を通しているでしょう」とした上で、眞子さまのお気持ちをこう推察する。

「眞子さまが結婚だけを優先させるのであれば、穏便にお金を返して穏便に和解に向かわせるはず。この文書に目を通して引き止めなかったのだとすれば、きっと眞子さまも小室さんの自尊心を大事にしているのでしょう。はっきり自分を持っているところに、惹かれたり、期待したりする部分もあるだと思います」

 2人はオンラインで密に連絡を取っていると思われる。

「そうだとすれば、この文面には眞子さまのフラストレーションも入っているのかもしれないですね。自分を取りまく状況や環境に、不満があるのではないでしょうか。紀子さまは皇室に過剰といえるほど適応した方です。そして皇室の理想の一家を作ろうとお努めになられた。子どもたちにもご自身が思う皇室のあり方を強く望み、厳しく接してきた側面があるのかもしれません。今回の騒動は、小室さん自身の問題という小さな話にとどめたくはありません。皇室問題や家族観など、この国における普遍的な問題が絡んでいる。日本のひずみを象徴するものだと思っています」
(取材・文=AERA dot.編集部・飯塚大和)


「小室さんの弁明には潔さの欠片も感じられない」夫婦問題研究家・岡野あつこ
 眞子さまとの結婚が内定している小室圭さんが4月8日に28ページにも及ぶ文書を発表し、母親と元婚約者との金銭問題についての経緯や報道に対する見解を述べた。夫婦問題研究家の岡野あつこさんが小室さんの見解にもの申しました。

*  *  *
 小室さんの弁明は正直、潔さの欠片も感じられません。

 母親と元婚約者の金銭問題は、普通の婚約解消で戦っているなら口をはさむことではないですよ。でも、日本を背負って立つ皇室の婿と義理母になる人が、これほどにも国民に心配させてはいけません!

 小室さんは、「今は返せませんけど、僕が将来にわたって返します」と言えばいいのです。「いま、いくら母を罵っても、母にはお金がないからお金が出ません。だから僕に期待してください。僕が、必ず、何年かかってもお返ししますから」と母親の元婚約者に話をつければいいのですよ。その誠意を受け入れない元婚約者であれば、そういう人物だと世間にも伝わるでしょう。

 発表した文書の脚注(注14)に、元婚約者と母親との話し合いに小室さんが同席し、小室さんが録音した記録があります。

元婚約者 「 返してもらうつもりはなかったんだ 」
母 「 そんなのってあるの ?」
元婚約者 「 いやあ、あるんですかねって、だって、その時はだって ・・・」
母 「 だってあるんですかねってそんなの私不思議。 そういう方と出会ったことがないから。そう。」
元婚約者 「 うん。返してもらうつもりは全くなく ・・・お 金出してましたよ 」

 このやりとり。夫婦関係においても言えることですが、仲のいい時の約束はいつもで撤回できます。でも、破綻に瀕した時に約束は撤回できない。だいたい、お金を渡していた側には思惑があったわけです。元婚約者が家族になるから返さなくてもいいんだと言っていたとしても、結局は家族にならなかったのだから、もと戻りましょうということになり、お金を返してほしいということにもなりうるのです。

「言った言わない」状態で、互いの認識が違うのならば、双方に弁護士をちゃんとつけて法廷の場で洗いざらい出したらどうですか。そうなれば、判決は裁判長次第になります。

 男が「返してもらうつもりはなかったんだ 」と言って、何の目的でお金を出したのか。普通は中年同士の男女の関係に、何の見返りも求めないで交際結婚とは考えにくい。

 それを気が付かずにお金を受け取ったことが、そもそもの間違えだったんですよ。男の魂胆を見破れずにお金を借りたのがダメだった。しかもそんな場に、一緒に付いていくだけの息子ってどうなんでしょうか?。母親が男の申し入れに断れなかったら、息子が断るものです。

 後になってトラブルになるような人と関わるのも嫌だから、普通は借りる前に踏みとどまるものです。もし、私の息子が小室さんの立場だったら、トラブルを解決しないまま、眞子さまを残して留学はしません。

 母親をかばう小室さんはえらいですよ。でも、これほどまでに母親をかばう人は、真っ先に母親の味方をすると思うので、将来的には眞子さまとの関係にヒビが入りかねません。

 また、周囲に私が貸してあげるからお金はお返ししたらと言ってくれる人がいないことも問題だと思います。 法律論や「言った言わない」ではなく、こうしたことは感情論なので、潔く返せばよかったのではないかと思います。小室さんが「僕が頑張って返します」と言って、それをわかってくれないような相手なら国民も理解するでしょう。

(AERAdot.編集部 岩下明日香)


小室圭さん文書は元婚約サイドも寝耳に水 なぜ宮内庁長官はベタ褒めしたのか?

「非常に丁寧に説明されている印象だ」「小室さん側と元婚約者との間の話し合いの経緯についても理解ができた」


 4月8日、西村泰彦宮内庁長官は、秋篠宮家の長女眞子さまとの結婚が延期となっている小室圭さんが、公表した文書について、妙に感じるほど高く評価した。

 それもそうだろう。

 秋篠宮さまは昨年11月の誕生日会見で、小室さんサイドに、金銭問題を「見える形で対応することが必要」との趣旨を述べた。この発言を受けて動いたかのように、その翌月に西村長官は、小室さん側の代理人弁護士を宮内庁に呼び出し、会見でも説明責任を果たすよう求めた。

 そして、今回の文書は秋篠宮家の側近から8日の午前中に、西村長官に渡されたという。

 宮内庁とのすり合わせは、完璧であった一方で、元婚約者サイドは、寝耳に水であったようだ。婚約者の代理人に文書の感想をたずねると、「説明文書を出すことなどまったく知らされていませんし、まだ読んでもいない。元婚約者も同じでしょう」と吐露した。

「長官会見の木曜日を狙って文書を出したのは、明らかですよね。小室さんサイドとのすり合わせがあったわけで、長官としては自分の『仕事』が形になったわけですから、べた褒めも当然でしょうね」(皇室ジャーナリスト)

 宮内庁長官をはじめ、宮内庁が眞子さまと小室さんの結婚をあと押しする体制にかじを切ったと見ていいだろう。


 だが、要職も経験した宮内庁関係者は、計28枚の文書に目を通したうえで、こう顔をしかめた。

「まるで学生のレポートだなというのが、最初の印象です。中身は、おカネの話とご自身とお母さまの正当性の主張と元婚約者への非難に終始しており、誠実さがにじむ内容ではない。裁判書類そのものです。秋篠宮殿下は、『国民の理解と納得してくれる状況』というキーワードを口にしていたが、彼の文書に好感を持つ人は少ないのではないか。一般のお金持ちのお嬢さんとの結婚であればいいが、皇室の方のお相手として、相応しいという印象は受けませんでした。いま皇室は国民の支持や敬愛を失いつつあります皇室の危機的状況ともいえる状況で、出すべき文書ではなかったと感じます」

 そう感じるのは、一部の宮内庁関係者だけではない。弁護士で、米国ミシガン州の弁護士資格も持つ、芝綜合法律事務所の牧野和夫さんは、小室さんの文書は、眞子さまとの結婚への強い思いよりも、プライドの高さが強い印象を残す文書だったと話す。

「訴訟大国である米国で、報告法律を学び過ぎたがゆえに、さらに禍根を広げる結果になったような印象です。米国は自己主張が強くなければ、生き残れない社会ですから、これほどの大作になったのでしょうね」

 また、報道や元婚約者の証言による実誤認を訴えるために、元婚約者との返済の有無についてのやり取りについて、録音した音声データを引用するなど詳細な説明をしている。

「しかし、強権に法律論を持ち出す方が皇族の結婚相手として相応しいかという問題もあります。一般の企業の対応でも、正当な法律論をかざして反対に批判を浴びた例もあります。相手や世間の理解や共感を得るためには、法律を振りかざすのではなく、世論など他の側面も考慮して考えなければいけないという典型例です。小室さんも真の法律家になるには、まだまだ法律以外の勉強が必要かもしれませんね」

 西村長官は、宮内記者との記者会見でも手放しに近い高評価を口にしていたという。このままでは皇室と国民の感覚のかい離はますますひどくなるばかりではないだろうか。

(AERAdot.編集部/永井貴子)


今こそ大事「免疫力」 やってはいけないNG習慣とは?

2021-04-11 08:30:00 | 日記

下記の記事は日経グッディからの借用(コピー)です

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、多くの人が知りたいと思っているのは、ウイルスに対し、体の防衛能力を高めるための方法でしょう。
これについて、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之さんは、「過度のストレスを避けること」と「血管系やリンパ系の流れを良くすること」が重要だと言います。
ストレスがたまると免疫細胞を減らすホルモンが作られる
「ストレスを避けること」が大切なのは、ストレスがたまると「コルチゾール」という副腎皮質ホルモンがたくさん作られるからです。
「コルチゾールは免疫系に関わるすべての細胞の数を減らしてしまうホルモンで、コルチゾールが増えるとストレス症状が引き起こされることが明らかになっています。ストレスがあると、口唇ヘルペスができたり、風邪をひきやすくなったりするのは、皆さんも経験があるのではないでしょうか」(宮坂さん)
一方、「血管系やリンパ系の流れを良くすること」が大事なのは、そうすることでリンパ球が全身の隅々までパトロールすることができ、病原体に出会って撃退しやすくなるからです。
「リンパ球は免疫に関わる細胞で、白血球の1つです。リンパ球は、血管とリンパ管を介して、病原体が侵入するリンパ組織(リンパ節や扁桃など)に出たり入ったりを繰り返し、全身をパトロールしています。ということは、リンパ球が病原体と出会う確率が高くなれば、病原体を撃退しやすくなります。そこで、リンパ球が全身を循環しやすいよう、血液やリンパの流れを良くすればいいわけです」(宮坂さん)
適度な運動は免疫に対してプラスに働くが、やり過ぎは禁物
では、血液やリンパの流れを良くするにはどうすればいいでしょうか。ポイントとなるのは、「適度な運動をする」「体温を少し上げる」の2つです。
今さら言うまでもなく、運動が体にいいことは数々の研究によって立証されています。体を動かすと心拍数が増えて血液やリンパの流れが良くなり、免疫に良い影響を及ぼします。それだけでなく、運動をすると、免疫を調節するホルモン、サイトカインが作られます。
「運動すると、筋肉や骨から免疫を調節する物質が作られます。それがサイトカインという、免疫系をうまく働かせる潤滑油のような役割を持つホルモンです。サイトカインが増え過ぎると、免疫が暴走して体に悪影響を及ぼす現象(サイトカインストームと呼ばれる)が起こりますが、適量であれば自然免疫と獲得免疫の両方がうまく働いてくれます。運動によって筋肉や骨を動かすと、サイトカインが適量作られ、免疫の仕組みが潤滑に機能するのです」(宮坂さん)
運動といっても、毎日何時間も激しいトレーニングをする必要はありません。体調や年齢によってはジョギングもストレスになるため、ウオーキングのような、ほどよい運動でOKだそうです。ただ歩くのではなく、軽く息が弾むくらいの強度とし、無理のない時間でとどめるといいでしょう。
なぜなら、せっかくの運動もやり過ぎるとストレスとなるからです。
「激しい運動を長時間続けるのは、身体的にも心理的にも大きなストレスとなります。運動をやり過ぎた人と、適度に運動した人、運動しなかった人では、適度に運動する人が圧倒的に呼吸器感染症にかかりにくいとされています。反対に、呼吸器感染症に最もかかりやすいのが、運動をやり過ぎた人だと言われています」(宮坂さん)
激しい運動をすると呼吸器感染症のリスクが高くなる
運動の量・強度と上気道感染症にかかるリスクはJ型のカーブを描くことからJカーブモデルと呼ばれる。この説によると、激しい運動をする人は、適度な運動をする人や運動不足の人よりも上気道感染症にかかるリスクが高いとされている。(Nieman DC.Med Sci Sports Exerc. 1994;26(2):128-139.)
その原因と考えられるのが、過剰なストレス下で作られる、副腎皮質ホルモンのコルチゾールです。先ほど話した通り、ストレスによってコルチゾールが増えると、免疫細胞の働きが落ちてしまいます。
「さらに、激しい運動は、自然免疫に関わる細胞の中の1つ、『ナチュラルキラー細胞』を激減させるとも言われています」(宮坂さん)
ナチュラルキラー細胞は、病原体などの異物を見つけて撃退する役割を持つ細胞。体内に発生したがん細胞をやっつける細胞の1つであるため、過度のストレスでナチュラルキラー細胞が減ると、がん細胞が増えるスピードに追いつかなくなってしまいます。ストレスがあるとがんを招くと言われるのも、このことが一因ではないかとされています。
「競争性が高く激しいスポーツをする人は、寿命が短いと言われています。何事もやり過ぎないのが一番です」(宮坂さん)
体温を少し上げると、リンパ球の機能が高まる
宮坂さんによると、体温を上げることにも、血液やリンパの流れを良くする効果があるそうです。
「試験管の中でリンパ球がサイトカインを作る能力を調べた研究によると、37度より高い温度になるとリンパ球の能力が高まり、さまざまなサイトカインを作ることが分かっています。例えば、風邪をひくと熱が出ますが、それはリンパ球が作るサイトカインが、脳の発熱中枢に作用して発熱を起こすからです。発熱はリンパ球の働きを高めるための防御反応の1つであり、体温が少し上がると免疫の力は全体的に高まると考えられています。体温を少し上げるためには、適度な運動に加えて、入浴もお勧めです」(宮坂さん)
入浴時に注意しておきたいのは、運動のやり過ぎが良くないのと同様に、体温も上げ過ぎは禁物であること。入浴時の温度は熱過ぎず、ストレスにならない程度にとどめることが肝要です。
「熱過ぎるお湯に長くつかると体内のたんぱく質が傷つくので、体にとってはストレスになります。でも、人によって好みはまちまちで、42度の高めのお湯が好きな人もいれば、ぬるめの37度がいいという人もいます。『何度が適温』と決めることはできないので、自分が気持ちいいと思う温度がいいでしょう」(宮坂さん)
このほか、免疫機能を良いバランスで保つためには、体内時計を乱さないよう、規則正しい生活を送ることも大切です。ストレスをできるだけ避け、適度に運動し、規則正しい生活を送る…。今こそ、こうした “当たり前”の生活を大切にして、体を守る免疫の働きを維持していきましょう。
この記事は、「免疫をうまく働かせ、病原体を撃退しやすくする方法」https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/20/081100025/082400003/(執筆:田中美香=医学ジャーナリスト)を基に作成しました。