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胎児の遺体を黒ビニール袋に入れて逮捕…「孤立出産」に直面した女性たちを救えるか

2021-05-25 15:30:00 | 日記

下記の記事は文春オンラインからの借用(コピー)です

 ショッピングモールのトイレで赤ちゃんを産み落とし殺害したとして、栃木県の女子高校生が逮捕されたのは1月28日だった。報道によると、事件が起きたのは前年12月18日。一緒に買い物に訪れていた友人が、トイレから出てこない女子高校生を心配して警備員に通報。トイレで血まみれになって倒れている女子高校生とハサミで首を切られた赤ちゃんを発見したというものだ。逮捕までに40日かかっており、慎重な捜査が行われたと考えられる。
妊娠相談窓口に届いたメール
 女子高校生がトイレで産み落とした日から遡ること10日余り、12月7日には東京・大井町のマンションで赤ちゃんを死産した20代の女性が即日逮捕された。死産にもかかわらず、遺体を黒いビニール袋に入れていたことで死体遺棄罪に問われ、さらに報道各社が所轄の大井警察署の発表文のままに実名で報道した。大井警察署(筆者撮影)
 女性の件で最初に大井署に連絡したのは熊本市にある慈恵病院の蓮田健院長だった。
 蓮田さんが女性の状況を知ったのは、女性が同院の妊娠相談窓口にメールしたことによる。死産した赤ちゃんをどう葬ったらいいのかわからないと記した女性と直接電話で話した蓮田さんは、妊娠期間の体調の変化を時系列で聞き取り、妊娠6~7ヶ月での死産であると推定。 
 ひとが家で亡くなると、かかりつけ医に連絡して死亡診断書を受け取るのが通常の手続きだが、かかりつけ医がない場合は警察を呼ぶことになる。警察が事件性はないと判断すれば死体検案書を受け取り、火葬の手続きに進むことができる。だが、女性は医療機関を未受診だった。
「黒いビニール袋」に入れたことで即日逮捕
 蓮田さんは女性に了解を得たうえで、最寄りの大井警察署に連絡した。そして警察官が女性のもとを訪れ、そのまま彼女を逮捕したのである。
 逮捕の判断を決定づけたのは「黒いビニール袋」に入れていたことだと考えられる。本人は「捨てた」のではなく「置いていた」のだが、警察は遺棄と断定し、即日逮捕した。しかし、蓮田さんによると、妊娠6~7ヶ月という早い時期に死産で生まれた嬰児は体が羊水を吸収してブヨブヨになっている(浸軟胎児)と考えられる。一般に想像する新生児の様子とはかけ離れていて、とても布団に寝かせるような状態ではないという。加えて、慈恵病院は女性に赤ちゃんを弔う意思があったことを確認していた。
逮捕の3日後に「反論記者会見」
 孤立出産で生まれた赤ちゃんが死産だったのか、殺害したかは、遺体解剖でわかる。しかし、死産が遺棄罪に問われるのはどこからなのか、明確な規定はない。そこで私たちは大井警察署と警視庁に取材を申し込んだが、回答は得られなかった。
 蓮田さんが懸念したのは、この事件が自宅出産での死産が罪に問われる先例となってしまうことだった。蓮田さんは大井署に抗議するとともに、逮捕の3日後に反論記者会見を行った。慈恵病院の蓮田健院長(筆者撮影)
 結果として女性は10日後に不起訴処分で釈放されたが、心身が傷ついているところへ不当にプライバシーを晒されたことのダメージは計り知れない。
増える若年層の妊娠電話相談
 コロナ禍の2020年、厚生労働省の人口動態統計速報によると、出生数は前年より2万5917人減少し、87万2683人。過去最低となった。しかし、全体の動きと逆行するように、若年層の妊娠電話相談は増えた。春以降、予期せぬ妊娠をした女性の孤立出産が増える恐れがある。妊娠を誰にも相談できず、ひとりで産まなくてはならない状況に追い込まれた女性が死産となってしまう可能性は、今後も十分にあり得る。そうした不幸な出来事が死体遺棄罪に問われてしまうことになれば、予期せぬ妊娠に悩む女性をますます誰にも相談できない状況に追い込むことになる。
 慈恵病院は、「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の運営を通して、孤立出産に直面した女性たちを支援してきた。本稿では、慈恵病院が支えたケースをもとに、そうした女性を支えるためには何が必要かを考えたい。慈恵病院(筆者撮影)
◆ ◆ ◆
車内から陣痛の合間に電話を…
 慈恵病院の妊娠電話相談には年間6500件の相談がある。そのうち、陣痛のさなか、もう臨月、孤立出産直後など、差し迫った状況にある女性からの相談は25件ほどになる。ほとんどが熊本県外からの相談で、状況はそれぞれに異なり、ときには思わぬ事態が起こる。
 桜がほころび始めた2020年のある夕方、相談員が受けた電話は九州のある県に暮らす20代の女性からだった。3~5分間隔で陣痛があり、痛がっていた。病院は未受診で、一緒に暮らす母親に妊娠を打ち明けられないまま自宅で出産しようとしていた。相手はわからないという。しかし、相談員が「よく電話をかけてくれましたね」といたわりながら話を聞いていくうちに、異なる状況が見えてきた。女性は自分で運転して慈恵病院に向かう車内から電話をかけていた。陣痛の間隔を縫いながらの運転で、いつお産が進んでもおかしくない状況だった。
「救急車を呼ばれるくらいならひとりで産んで赤ちゃんと一緒に死にます」
 電話を代わった相談窓口責任者の蓮田真琴さんは女性に救急車を呼ぶことを提案したが、女性は身元がばれることを恐れ、また、救急車の費用は自分で払わないといけないものと思い込んでいた。陣痛とひとりで産む恐怖でひどく混乱しているようだった。
「救急車を呼ばれるくらいならひとりで産んで赤ちゃんと一緒に死にます」
 泣きながら口走る女性に、
「ここまで来たのだから死なずに最後まで頑張りましょう。必ず病院で出産できるようにしますから。私たちを信じてください」
 と真琴さんは説得を続けた。
 熊本市の一帯は盆地のため朝晩は冷え込む。夕刻、既に気温が下がっていた。万一赤ちゃんが生まれてしまったら、低体温症の危険も考えられる。母子の生命の危険を回避するために、蓮田さんが病院車で迎えに行くことを判断した。看護部のカンファレンス終了直後で、たまたま院内に残っていたシフト外の看護師と助産師が同乗した。分娩器具や保育器を積み込み、病院車が出発したとき、電話を受けてから1時間が経過していた。熊本市のシンボル、熊本城から西へ歩いて20分ほどの住宅街に慈恵病院はある(筆者撮影)
 女性の車の停まっている熊本市郊外のコンビニに病院車が到着したのは1時間19分後。20時55分、無事に女性を保護することができた。
遠方からの相談には「病院で産みましょう」と説得
 このケースは、たまたま慈恵病院からさほど遠くない場所からのSOSだったが、遠方からの相談にはどう応じるのだろう。
「陣痛で苦しんでいる女性には救急車を呼ぶようお話しします。でも、家族や近所の人たちに気づかれたくないとためらう人は少なくありません。そのときは、安全に産みましょう、病院で産みましょうと説得します」
 真琴さんはこう話した。
 やり取りを続けるうちに女性が心を開いてくれたら住所を聞き、Googleマップで最も近い消防署を探し出して通報する。家族に知られたくないという女性の状況を尊重して消防署と自宅の中間地点にあるコンビニを指定して搬送を依頼することもある。
 関東のある消防署に連絡したときには、女性が未受診であることを伝えると救急車の出動を断られたという。おそらく受け入れ先の病院を探すのが難しいためだ。
 自分で救急車を呼びますと言う女性に対しても、できる限り慈恵病院から救急車や病院に連絡を入れてつなぐようにしている。自分で呼ぶと言って電話を切った女性がその後ひとりで出産して死産となってしまったことがあったからだ。
お金のことは「産んだあとで考えましょう」

 経済的な問題が女性を孤立出産に追い込む要因のひとつになっていると真琴さんは感じていた。
「8、9割の方が保険証を持たない、国民健康保険の保険料を滞納して使えないなどの問題でお困りです。お金のことはどうにかなるから、産んだあとで一緒に考えましょうとお話しします」
 実際に、搬送先の病院の精神保健福祉士や社会福祉士が地域の保健師と連携して、生活を立て直す支援ができたこともあるという。 「こうのとりのゆりかご」への入り口(筆者撮影)
赤ちゃんを育てられないという悩みには?
 つい最近は、こんなケースがあった。
 東北地方に暮らす20代のその人は、昨年4月の生理を最後に、妊娠を誰にも打ち明けられず、隠して仕事をしていた。孤立出産の不安と生まれてくる赤ちゃんを育てられないという悩みを抱え、慈恵病院の電話相談にかけてきたのは今年1月。
 慈恵病院では特別養子縁組の活動も行っているが、女性はすでに長距離の移動ができない週数に入っていて、慈恵病院で出産して赤ちゃんを養親に託すことは難しい。そこで真琴さんは女性を北関東の特別養子縁組のあっせんを行うNPO につないだ。NPOが女性のお産を引き受ける病院を探し、受診に同行。2月、女性は無事に帝王切開で出産した。保険証の再発行は出産には間に合わなかったが、NPOが行政の担当者に相談し、後日、算段がついた。それにより入院費を保険で精算できる目処が立った。特別養子縁組の手続きを進める予定だ。
「この方のように出産までに時間の猶予のある方は、その方の暮らす地域の民間相談窓口や母子保健センター、あるいは特別養子縁組のあっせん団体におつなぎするなどして、病院で安全に産んでいただけるようお手伝いします。特別養子縁組のあっせん団体がお手伝いしたからといって絶対に養子に出さなくてはならないわけではありません。赤ちゃんを産んでから、やっぱり自分で育てたいと思い直す方もいます。お母さんの希望はもちろん受け入れられます」この扉を開くともうひとつ扉がある。その先に温度管理のされたベビーベッドが用意されている(筆者撮影)
 慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」に対しては、孤立出産を誘発しているのではないかとの意見が根強くある。匿名で赤ちゃんを預け入れることができるためだ。保護責任者遺棄罪に問われないのはおかしいという批判だ。
 反対の立場をとる人は、ゆりかごには赤ちゃんが将来自分の出自を知る権利が担保されておらず、子どもの権利を侵害していると指摘する。当初は匿名性を最優先していた慈恵病院だが、熊本市からの強い要請により、預け入れた親に声をかけるよう関わり方を変えた。親との接触を重ねた結果、例えば2019年には預け入れられた11人のうち、10人が孤立出産だったことがわかっている。
一緒に責任を負うべき男性の問題を棚上げ
 だが、孤立出産は一般に思われている以上に多いのだと蓮田さんは話す。
「全国的に見れば、産婦人科で受診せずに自宅で出産するケースは決して稀ではありません。熊本市を例に挙げれば、熊本赤十字病院や熊本市民病院ではたまに経験することです」
 そして蓮田さんは、「反対する人の意見にはゆりかごが母親を甘やかしているというニュアンスが含まれている」と違和感を示した。
「予期せぬ妊娠を自分で処理できなかった女性が悪いというような感じを受けます。ですが、お産に伴う陣痛は時として指を切断するほどの痛みです。加えて、医師も助産師も家族もいないなか、ひとりで分娩に立ち向かう不安は男性の私には計り知れません。まして、初めてのお産であればなおのこと恐怖は増幅するはずです。決死の覚悟で孤立出産をせざるを得なかった女性たちが抱えている背景を見なくてはなりません。世間で思われているような安易な選択では決してない。一緒に責任を負うべき男性の問題を棚上げし、女性が追い込まれた現実に蓋をしているとしか思えません」病院の周辺にはあちこちに大きなサインが設置されていた(筆者撮影)
妊娠を打ち明けられず、思いつめている女性へ伝えたいこと
 ゆりかごの運用が始まった2007年から2019年までの間に預け入れられた赤ちゃんは155人。赤ちゃんの多くは、孤立出産で生まれたと考えられる。母親がたったひとりで恐怖に立ち向かい、必死の思いで産み落とし、疲れ果てた身体で危険を顧みずに連れてきた命だ。彼らが無事に生まれ、ゆりかごにたどり着いたのは当たり前のことではない。慈恵病院が病院車で迎えに行き保護したあの女性も、入院後2日間の陣痛ののちにお産が進まず最後は帝王切開での出産となった。もし、自宅で出産していたら、長時間の陣痛に母子が耐えられたかはわからないと蓮田さんは言う。仮に逆子だった場合、赤ちゃんの命の危険は格段に高まる。
 ひとりで産む以外にも選択肢はある。
 妊娠を隠さなくてはならない事情があり思いつめている女性に、真琴さんはこのことを伝えたいと言った。
「まずは連絡してほしい。できる限りのお手伝いをしたいです。慈恵病院に限らず、各地でいろんな団体が妊娠相談の活動をしています。行政の電話相談もあります。ひとつ電話をしてみてもしうまくいかなくても、相性もあるのであきらめずに別の団体にかけてみてほしい。必ずどこかにつながるはずですし、つながってほしい。病院で安全に出産して生活を立て直すことをあきらめないでほしいです」


「3組に1組は離婚」は本当か?衝撃!データで徹底検証

2021-05-25 13:30:00 | 日記
下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です   記事はテキストに変換していますから画像は出ません

「3組に1組は離婚する」
よくマスコミでいわれている話です。しかし、この説に対して「この言い方は間違いである」と論ずる人もいます。
離婚の指標は、複数あります。もっとも標準的で世界的な比較の際に使用されるのが、人口千対離婚率で普通離婚率ともいわれます。もうひとつは、特殊離婚率といわれるもので、年間当たりの離婚数を婚姻数で割ったものです。長期的な推移をみれば、前者は近年減少傾向にありますが、後者は大体35%付近でここ20年近く変わりません。「3組に1組は離婚する」というのはこの後者の特殊離婚率によります。
この連載の一覧はこちら
減少傾向にある普通離婚率と同じレベルを保つ特殊離婚率、いったいどちらが本物なのでしょうか?
特殊離婚率否定派はこう言います。「特殊離婚率というものは、年間当たりの離婚数を婚姻数で割って算出したものであり、実態に即していない。同じ年に結婚と離婚を行う夫婦は稀であり、意味のない数字である」「そもそも年間の離婚数自体も年々減少しているのだから、特殊離婚率のように近年割合が一定なのはおかしい」。
どちらも正確でないという意見も
確かに、普通離婚率のほうは離婚絶対数の減少に連動して下がっています。離婚数が減っているのなら、離婚率も下がって当然という理屈は、一見納得性が高いですが、離婚数と同様婚姻数も減っています。婚姻がなければそもそも離婚は発生しません。離婚率を考える際には婚姻の減少も考慮すべきです。
一方、「特殊離婚率も普通離婚率も正確ではない、離婚率は有配偶離婚率でみるべきだ」と唱える人もいます。有配偶離婚率とは、分母を総人口とする普通離婚率と違い、有配偶人口だけに限定して、離婚率を算出するものです。
確かにこれなら、あくまで有配偶者の中でどれだけ離婚したのかが把握できるので、少なくとも普通離婚率よりはよさそうに思えます。しかし、有配偶離婚率にしたところで、計算の原理は全人口を分母にした普通離婚率と変わりません。
両方とも高齢有配偶者を含むからです。婚姻と離婚の数字を見るときに、この高齢有配偶者を含めてしまうと見誤ります。なぜなら、婚姻も離婚も高齢者とは無縁なものだからです。
2000年から2019年までの20年間の婚姻と離婚の年齢構成比を見てみると、54歳までで婚姻は98%、離婚も90%を占めています。昨今、晩婚化や熟年離婚が増えているとはいえ、高齢者の婚姻は2%、離婚も1割にも達しません。
婚姻も離婚もほぼ54歳までで完結するのです。対する有配偶人口構成比(2015年国勢調査より)は54歳までは過半数にも満たない47%しかありません。つまり、ほぼ離婚しない55歳以上の有配偶者が53%を占めます。高齢夫婦というのは、長年連れ去った情か、諦めか、はたまた面倒くさいのか、離婚をすることは少ないわけです。
普通離婚率にしろ、有配偶離婚率にしろ、婚姻や離婚に無関係な55歳以上の年齢を丸ごと分母に加えてしまうと、実情とはかけ離れたものになると言えるのです。
では、改めて、離婚の9割を占める15~54歳までの年齢に絞って有配偶離婚率(夫)を算出してみましょう。各年の国勢調査配偶関係別人口(配偶関係不詳を除く)にて計算しました。結果からいうと、2015年実績で人口千対10組が離婚しています。全年齢対象の夫の有配偶離婚率は5組ですから、その違いが明確なものとわかります。
高齢有配偶者を離婚率の分母に入れるのは適正でない
もうひとつ大きな違いは、普通離婚率や全年齢の有配偶離婚率は絶対値は違う(後者は男女合計分母のため)にしろ、同じ軌跡をたどっていますが、15~54歳有配偶離婚率は、むしろ特殊離婚率と同じような推移をしています。これを見ても明らかなように、新たな婚姻も離婚もしない高齢有配偶者を離婚率の分母に加えることは適正とは言えないわけです。
とはいえ、54歳までの有配偶離婚率人口千対10組とは1%のことです。54歳までの年齢制限をしても、年間当たり1%しか離婚しないのであれば、それはとても「3組に1組離婚」とはいえないのでないかと思うかもしれません。
しかし、この1%という数字の見方は、54歳まで対象年齢において、有配偶者は毎年1%ずつ離婚していることを示します。言い換えると、25歳で結婚し、54歳までの30年間に換算すれば、累計30%は離婚しているということになるのです。これこそが「3組に1組は離婚する」という指標の正当性を表すものです。
勘違いされている方もいますが、「3組に1組は離婚する」という特殊離婚率は、毎年30%が離婚するという意味でとらえるより、結婚に対する離婚の比率を見るためのものです。長期間の累計値で説明したほうがわかりやすいかもしれません。
1990年から2019年までの30年間の全年代を対象とした婚姻数累計は、2150万組、離婚数累計は693万組です。30年間の累計特殊離婚率は約32%となります。
もちろん、この離婚数の中には、1990年以前に結婚した夫婦も含まれていますが、30年間の累計においては誤差の範囲です。つまり、この30年間で結婚した夫婦のうちの32%は離婚をしていることになります。まさしく「3組に1組は離婚」しているのです。
特殊離婚率の数字は、「結婚が何組作られ、何組壊されているのか」を知る重要な指標です。私はそれを「結婚破壊率」と命名しています。そして、案外盲点なのが、この「結婚破壊率」が高くなればなるほど、少子化が進むという事実です。戦後からの長期推移で出生率との相関係数を見れば、▲0.808という極めて強い負の相関がみられます。
日本は、婚外子が少ない国です。逆に言えば、婚姻が成立・継続しない限り、子どもは生まれてこないことになります。1990年代以降、急激に結婚破壊率が上昇していますが、思い出していただきたいのは、生涯未婚率といわれた50歳時未婚率の急上昇も1990年代からです。結婚が破壊されるのと時を同じくして、実は結婚も作られなくなっていたわけです。
自由恋愛で婚姻できている数は変わらない
「結婚が作られず、壊されていく」
これこそが今、日本が直面している大きな課題であり、少子化の問題も根本的にはここに突き当たります。少子化対策として子育て支援ばかりが注目されますが、実は結婚して子を産んだ母親は昔も今も2人以上産んでいます(参照出生数90万人割れは「少母化」が最たる原因だ)。
むしろ少子化の最大の原因は、この「結婚が作られず、壊されていく」ことにあります。
とはいえ、婚姻を増やそうとか離婚を減らそうとか画策してもあまり効果はありません。お見合いや職場結婚というある種の社会的結婚お膳立てシステムの崩壊とともに婚姻数が減ったことは間違いのない事実です。その裏で、自由恋愛によって婚姻できている数というのはほぼ変わりません。
つまり、お膳立てがあろうとなかろうと結婚する男女はするのであり、そうした自由恋愛で結婚ができる能力のある男女こそが、結果として離婚もしているからです。結婚も離婚もいわば彼らの自家発電です。
大きな思い違いをしている方が多いのですが、日本はそもそも離婚大国だったわけです。それは長期的な離婚率をみれば一目瞭然です。
史料によれば、夫婦共稼ぎが当たり前だった江戸時代はもっと離婚率が高かったと言われます(参照「夫婦は一生添うべし」が当然ではない理由)。
現代と大きく異なる点は、明治時代は離婚も多い代わりに結婚も多かった「多婚多離」だったことです。離婚も多いがそれ以上に結婚も多かった。それが少子化の現代との差につながっています。
日本が離婚の少ない時代に入ったきっかけはグラフにも顕著なように突然でした。1898年明治民法施行後です。これにより、簡単に言えば、庶民への家父長制度の導入と妻の財産権の剥奪が行われました。
明治民法以降の妻たちは離婚できなくなった
そうした縛りができたことで、明治民法以降の妻たちは離婚したくても規範的にも経済的にできなくなったのです。結果的にこの「多婚少離」時代は戦後になっても1970年代まで約100年間継続しましたが、決して昔から日本人がそうだったわけではありません。
現在は、生涯未婚率上昇の陰で目立たず進行した多離婚化が顕在化し、明確に「少婚多離」時代となりました。残念ながら、この状態はしばらく続くと考えます。
これは奇妙なことに「多産少死」から「少産多死」へと移行する人口増減のメカニズムとも符合します(参照日本だけでない「世界的な人口減少」は不可避だ)。未婚化や少子化問題は、往々にして経済環境や個人の価値観の問題と結び付けられますが、もしかしたらもっと大きな「見えざる流れ」の中に我々はいるのかもしれません。
荒川 和久 : 独身研究家、コラムニスト
 
追記:所得階層別の離婚率が出ていなので想像ですが、シングルマザーの育児の事が問題にされている事から低所得層の離婚率が高いのではないでしょうか。そうすれば女性側は勿論男性側にも経済的な負担が大きくのしかかってきます。人口減少の中で彼らをいかに守るべきか考えざるを得ません。私たちも今以上に経済的な負担を強いられるのではないでしょうか。所得税増税とか消費税増税(ちなみにドイツは今15%)がありえます。中国の離婚防止法もうなずける様な気がします。


眞子さまの結婚問題「なぜ相談してくれなかったの?」 佳子さまは秋篠宮家を救えるか

2021-05-25 11:00:00 | 日記

下記の記事はAERAdotからの借用(コピー)です

秋篠宮家が、長女・眞子さま(29)の結婚問題で逆風にさられる中、絶妙なタイミングで公表されたのが次女・佳子さま(26)の「就職」のニュースだ。

 宮内庁は、5月6日から、一般財団法人「全日本ろうあ連盟」(東京都新宿区)の非常勤嘱託職員として週3日程度、テレワークで事務作業などを行うと発表した。実際、ご自身の希望で、すでにことしの2月末からインターンとして同連盟で働いていたのだという。

 もちろん紀子さまをはじめ、眞子さまと佳子さまは、長く手話関係の公務に出席しており、縁が深いのは周知の事実。

 佳子さまを知る人物がこう話す。

「佳子さまは、やんちゃな行動でずいぶん批判を受けた。学び、強くなったのではないか。今回の『就職』も、おそらく秋篠宮家が立たされている状況をしっかりと見据えたうえでの、ご選択だと思います」

 眞子さまと婚約が内定している小室圭さん(29)の金銭トラブルの対応に、宮内庁はおろか、眞子さまも加わっていたことが明らかになると、秋篠宮家に対する風当たりは、過去にないほど強まった。逆風は、皇居の外だけでおさまらない。連日殺到する宮内庁への抗議に、疲弊し切った職員らも、内心穏やかではない。

「皇位継承順位2位である悠仁さまに悪い影響が出ることも懸念したのでしょう。『眞子内親王は、はやく結婚なさって皇籍から離脱なさってはどうか』と、宮内庁関係者やOBが口にする光景も珍しいものではなくなった」(宮内庁OB)

眞子さまの結婚に対して世間の批判が向けられても、佳子さまは一貫して姉を支え続けてきた。実は、そんな佳子さまだからこそ、眞子さまのことは当初から気がかりだったようだ。

「どうして、(姉は、結婚について)何も相談してくれなかったのか」

 2017年、眞子さまと小室圭さん(29)の婚約内定会見が行われた時期、佳子さまは、こんな言葉を悔しそうに口にしていたという。

 日本中が祝福ムードにつつまれていたときであった。秋篠宮ご夫妻も、「常に真面目な人だというのが第一印象でした。その印象は、変わっておりません」(秋篠宮さま)、「小室さんの優しいピアノの音色を聴きながら,私たちは心和むひとときを過ごしました」(紀子さま)と、にこやかに述べていた。 

 事情を知る人物は、こう話す。

「誰もが祝賀ムードに酔いしれるなかでの、佳子さまの硬い表情に、不思議な印象を受けました。いま思えばですが、眞子さまの方でも妹の佳子さまに無邪気に話せないものを抱えていたのかもしれません」

 結果として、このとき佳子さまと眞子さまの間に生じたしこりが、的中したことになる。

 ご夫妻が祝福のコメントを出してから、1カ月ほどで小室さん親子の金銭トラブルの第一報が報じられると、「年金問題」など小室家の抱える問題が次々と明るみに出ることになった。

報道で世間の風当たりが強くなると、佳子さまは姉を支える姿勢を見せた。2019年に国際基督教大学(ICU)を卒業した佳子さまは、記者会の質問に答えた文書回答で、姉にこうエールを送っている。 

<姉が結婚に関する儀式を延期していることについてですが、私は、結婚においては当人の気持ちが重要であると考えています。ですので、姉の一個人としての希望がかなう形になってほしいと思っています>

 昨年10月、眞子さま29歳の誕生日に宮内庁が公表した眞子さまと佳子さまの姉妹2ショット写真は話題を集めた。そのうちの一枚で、佳子さまは、インスタントカメラ「チェキ」を両手に持って姉と自撮りポーズを披露した。本来ならば、カメラに近い位置に立つのは主役の眞子さまだ。しかし、まるで姉を守るかのようにカメラの手前に立つ佳子さまの様子は印象的だった。

 佳子さまを知る人物は、こう話す。

「佳子さまはアイドルのような容姿で、私的な時間は皇室らしからぬ装いでいまどきの女性に見える。しかし、心の芯の部分が本当に強い。世間に発言や行動が批判されているときも、その怒りは世間ではなく、自身の弱さに向いていた。あの方ならば、大きな壁にぶつかることがあっても自分を見失うことはないだろうな、と感じます」

 佳子さまといえば大学卒業したのちも「公務に専念する」として、他の皇族方のように、団体への「就職」も皇族の公務として名誉総裁に就くこともなかった。そのため、「佳子さまは、何をしてお過ごしなのか」と過去、記者から質問が出たこともあった。

 しかし、趣味のダンスもコロナ禍では当然、封印。皇族としての公務も、オンラインで参加し、「ジェンダー問題」などにも関心をみせていた。そして、今回のニュースで、2月からすでに働いていたことが明らかになった。

 折しも菅政権は3月に、安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議を設置したところ。皇籍は離脱したのちも「皇女」の尊称を贈り、民間の立場から公務の仕事を委嘱する「皇女」案も議論にあがっている。「皇女」の第1号として目されていた眞子さまだが、小室さん問題で先行きは不透明だ。

 必然的に、ことし20歳を迎える愛子さまはもちろん、27歳となる佳子さまへの期待は高まる。泥をなめた分、皇族としての自覚も強くなったという声も聞こえてくる。こんな話がある。

 コロナ禍で私的な外出ができない理由について、佳子さまは、知人にこう話していたという。

「わたしが感染すれば、護衛の人やまわりの職員の方を危険にさらすことになる。だから、出かけることはできない」

 果たして佳子さまは、秋篠宮家を救うキーマンとなるのか。(AERAdot.編集部 永井貴子)


脂肪肝に効く「1日30分の速歩」 コーヒーも効果的

2021-05-25 08:30:00 | 日記

下記の記事は日経ヘルスアップからの借用(コピー)です

脂肪肝の患者は国内に約1000万人いるといわれる。その1~2割は慢性的な炎症を起こす非アルコール性脂肪肝炎(NASH)という病気に移行するが、自覚症状はない。NASHになると命を脅かす肝硬変や肝がんのリスクが高まる。脂肪肝を発症するメカニズムと、それを食い止める方法は脂肪肝の予防や改善につながる食事や運動などを解説する。

ここからは別のサイトからの説明を一部入れます。
{脂肪肝とは?
脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪や余分な栄養が蓄積した状態をいいます。正常時でも、肝臓には5%程度の脂肪があります。脂肪肝の患者さんは、肝臓の脂肪が30%以上となり、肝臓が膨れ上がっていることが多いといわれています。
肝臓は体内で脂質代謝の中心的役割を担っています。この肝臓に、脂質の取り込みの増加や脂肪分解の減少、脂肪搬出の低下といった脂質代謝の異常がおこると、脂肪肝になります。
原因の多くは肥満や糖尿病です。BMI指数が30以上になると、多くみられます。
症状
初期段階では、自覚症状や痛みはほとんどありません。症状が進行すると、以下のような肝臓病の症状があらわれます。
・食欲不振
・全身倦怠感(だるさ)
症状がさらに進行すると、
・全身の痙攣(けいれん)
・黄疸(白目や肌が黄色くなること)
・胸焼け
・上腹部の痛み
などの症状が強まってきます。
脂肪肝による症状は軽度であることがほとんどです。}
以上別のサイトからです。

脂肪肝が疑われたなら、すぐに悪化の予防、改善に着手しよう。女性の場合は特に更年期以降に脂肪肝のリスクが高まる。「閉経前は女性ホルモンが内臓脂肪をたまりにくくし、余ったエネルギーは皮下脂肪として蓄積してくれる。だが、閉経後は男性と同様に内臓脂肪として蓄積されやすくなる。閉経前と同じ食習慣を続けることは危険」と、慶應義塾大学保健管理センターの横山裕一准教授は話す。
(イラスト:いいあい)

食事では、「脂肪や糖分を抑え、大豆製品や青魚、赤身肉など良質なたんぱく質が豊富な食事を取るのがお薦めだ」(三越診療所の船津和夫医師)。
あわせて読みたい
お酒は飲まない、なのに脂肪肝 運動不足は要注意
1コインでプチ健康診断 血液検査で中性脂肪・肝機能…
また、脂肪肝の原因の一つと考えられているのが酸化ストレス。そのため、抗酸化作用のあるビタミンやポリフェノール類を含む野菜や果物を取るのもいいという。なかでも手軽なのが飲料で、近年、コーヒーの作用が注目されている。船津医師は健診データをもとに、よくコーヒーを飲む群は脂肪肝の発症率が低いことなどを明らかにした(下グラフ)。
さらに、「運動を組み合わせることで、脂肪肝を改善する効果はよりアップする」と船津医師。これを示したのが2015年3月に肝臓専門誌に掲載された筑波大学の研究。正田純一教授らのグループは、NAFLDの患者を対象に、早歩きなど少し強めの運動を1日に30分以上行ってもらったところ、体重や腹囲に変化はなくても、肝臓の症状が改善すると報告した(下グラフ)。
169人の男性(BMI25~40)に、やや強めの運動(速歩など)を3カ月行ってもらった。速歩の効果は多くの人に現れたが、とくに週に250分以上を目安に歩いた群では体重に明確な変化はなくても、肝臓の脂肪が減り、脂肪肝の進行の指標となる血液中の線維化マーカーなどの値も低下した(出所:Hepatology;61,1205-1215,2015) (イラスト:いいあい)
睡眠も重要だ。睡眠の状態が悪くなると、血糖値のコントロールが難しくなるなどの事実が明らかになっている。その結果、脂肪肝と糖尿病を併発するケースが多い。横山准教授は「肝機能と睡眠の関連を、健診受診者755人について調べたところ、睡眠不足は肝機能の状態を悪くすることが分かった」と話す。
残念ながら、「脂肪肝対策に王道なし」(横山准教授)。脂肪肝の予防・改善に「これだけやれば」という方法は存在しない。毎日、コツコツと食事・運動・睡眠の改善に取り組むことだ。
NASHは、無症状で進む怖い病気だ。放置すると肝細胞が死滅・減少し、線維組織に置き換わる「線維化」が起こる。それが進んだ結果、肝臓が硬く変化し、正常な機能が失われた状態の「肝硬変」に至る。
NASHの経過に関する臨床研究では、5年で4人に1人、10年で半数に線維化が進行していることも分かってきた。さらに「肝がん」を発症する率は年2~4%とされる。
NASHになってしまうと、薬物治療はビタミンE剤などに限られ、健康な肝臓に戻すことは非常に困難となる。また、肝がんに至った場合、進行具合によって異なるものの、切除や肝移植などが主な選択肢となる。
肝がんの治療に「切らない治療」も
肝がんの治療法は、外科的な肝切除、肝移植などが主な選択肢となる。ただ、がんが3cm程度以下なら、ラジオ波熱凝固療法などの切らない治療も適用になる。これは皮膚の外から肝臓に針を刺し、その先端にラジオ波を加えて「がんを焼く」治療だ。
肝硬変の治療は症状の進行防止処置が基本
いったん線維化した肝臓組織を元の状態に回復させるのは難しい。治療は肝硬変で起こる貧血やビタミン不足を補いながら、線維化がそれ以上進まないようにする薬物療法が中心。具体的にはビタミン剤などの投与だ。アルコール性の場合、禁酒で肝機能が改善するケースもある。
■この人に聞きました
船津和夫さん
三越厚生事業団 三越診療所に所属する医師。専門は消化器(肝臓)。慶應義塾大学医学部卒業後、東京歯科大学助教授などを経て、三越総合健診センター所長に就任。12年6月から現職。「肝機能の値が気になる人は、2年に1度は腹部エコー検査を受けて」。
横山裕一さん
慶應義塾大学保健管理センター准教授。慶應義塾大学医学部卒業後、米国マウントサイナイ大学留学を経て、06年より現職。「閉経後の女性の体は、ホルモンバランスの変化が起こり、脂肪肝になりやすい。食事、睡眠、運動習慣を見直すことで防ぎたい」。