私には、訪問ヘルパーさんの家事支援を受けながら、84歳で一人暮らしをしている叔母がいます。
彼女が某新聞で、ある男性の文を見て心打たれ、投書したものが同じコラムに載りました。そのうち私も同じ年齢になります。叔母のような生き方を学んでいきたいと思います。以下、その投書文です。
『 生きましょう 』
「びわの実」と題したMさんの「男の気持」を読んで、びわの葉治療を思い出しました。びわの葉の上にミソを乗せ、もぐさに火をつけると、部屋中に広がる臭いに亡夫ともども閉口したものです。
夫の肺がんの看病をしていた私も、お医者さんからガンが小さくなったと言われれば喜び、悪くなったと言われれば谷底に突き落とされたような思いでした。
でも病人の主人にはテレもなく「大好きだから長生きしてネ」と言葉をかけていました。
何気なく「変われるものなら代わってあげたい」と私が漏らした時、「でも、つらいぞお」と言われ、胸をえぐられる思いでした。
Mさんも奥様との一日一日が、不安と戦いながらも、喜びや優しさをかみしめる日々だったでしょう。
最後の「おいでぇねぇ」「すぐ行く」の文字に、夫婦の深い愛を思い、涙がとまりませんでした。
これからの先、年寄りには良いことも少ないかもしれません。でも小さいことにも喜びを見つけ、Mさんも前向きに生きてください。
残されて一生懸命に生きている人々が大勢いるのです。決してあなた一人ではありません。生きて、生きて、奥様の知らない月日の変化や、また花の咲く様をおしえてあげてください。
きっといいこともありますよ。生きましょう。