『山川の末に流るる橡殻も 身を捨ててこそ浮かむ瀬もあれ』
空也上人
「口から仏像が飛び出している」空也上人の彫像は、唱えた念仏が即「阿弥陀仏」となる視覚化されたものでしたが、子供心にとても印象的で、初めて見たときはギョッとしたのを今でも覚えています(笑)。
この和歌は空也上人の作と伝えられていて、下の句の「浮かむ瀬」というのは、“仏の悟りを得る機縁、成仏の機会”という意味だそうですが、現代では「浮かぶ瀬」とされるのが一般的で、“一身を犠牲にするだけの覚悟があって初めて活路も見出せる”、“窮地から脱して安泰を得る”、という意味で用いられることが多いようです。
「山川の末に流るる橡殻も 身を捨ててこそ浮かむ瀬もあれ」。意味は、「山あいの川を流れてきたトチの実は、自分から川に身を投げたからこそやがては浮かび上がり、こうして広い下流に到達することができたのだ」。『空也上人絵詞伝』という歌が出典だそうです。
身(我や執着心)を捨ててこそ、浮かぶ(開かれる新たな)瀬(道)もある、と言うこと。なかなか考えさせられる言葉です(笑)。また、人生の岐路に立った時、そして様々な意思決定や選択の場面でも、この言葉は一つの指標と勇気を与えてくれるように思います。今週はこの言葉と一緒に一週間過ごしたいと思います。
今日も有り難うございました!
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Regainさんのブログも拝見させて頂きました。素敵なところにお住まいですね。
私も同感です。日本には日本人による珠玉の名言が沢山あります。かくのたまう私ですが、つい最近自分も気づいた次第です(笑)。またのコメントをお待ちしております!
初めてコメントさせて頂きます。いつも楽しみに拝読させていただいております。現在 日本在住ですが、つい4年前まで海外駐在の身だったものです。Regainと申します。WEBを彷徨って、こちらに辿り着きました。
おっしゃるとおりですね。海外におられると尚更、日本を意識される事が多いかと思いますが、今回の記事は私の胸にすっと落ちました。各種メンタルマネジメントが叫ばれますが、こうした短い言葉で日本には昔から珠玉の名言があるんですね。。
ありがとうございました!
(http://liferich.net/)