太巻きは夫が用意してくれて、仕事から帰って、赤だしのお味噌汁を作り、いわしを焼いた。
子供たちは、早く豆が巻きたくて、うずうずしている。
おなかいっぱいになって、「さあ、鬼はだれがする?」と聞くと、長女と三女が「ママ!」と声をそろえた。母は残業して、疲れきって帰ってきたというのに…。
「な、なにいうてんのん。パパがやる気満々やん」と、何度もお面をかぶる練習をしていたパパを指さしたけど、子供たちは「ママが鬼や!」といって、ゆずらない。
「将来、ママが死んだら、節分の日は、毎年ばけて出たるからなぁ!」
と子供たちをおどし、鬼になりきった。
手加減をしらない子供たちは、首をねらって、豆を投げてくる。ち、ちきしょぉぉぉ!!
おまけに、ビールを飲んで、とろんとくつろいでいた夫も、思いっきり顔面にぶつけられていた。
鬼なのに、くやしくて、豆を投げ返してしまった。
なんか…、こんなんちゃうよな、豆まきって。もっと、ほんわりした行事やと思うんやけど…。
こんなシュールな豆まきじゃ、童話のネタにもならへんじゃないか…。
行事ものの絵本ができれば、毎年、本屋さんに並ぶのになぁと考えるわたしは、やっぱりいやらしいんやろうなぁ(笑)
豆まきでコーフンしたのか、子供たちは、ふとんに入ってもなかなか寝ない。
「はよ寝な、鬼くるで。今日はそのへん、うろうろしてるで」
とおどすと、三人あわてて、ふとんにもぐりこんでいた。
あぁ、「ママには鬼なんて似合えへん」といわれる母になりたいな・・・。
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