休みの日は書けない!! とにかく書けない!! すると、気持ちが焦って、後ろ向きになってくる。どんどん戻ろうとする力が働く。“ほんまに、この作品でいいのかなぁ…。このまま突っ走って大丈夫かなぁ…。この設定で理解されるかなぁ…。”中盤まで来ると、いつもこの後戻り病にかかる気がする。そんなに難しく考えないで、とにかく突っ走ればいいねん!!と思うには、なかなか時間がかかる。
そんなふうに、ちょっと下向きになったまま、夜を迎えた。お布団に入って電気を消すと、長女(小3)が、「べろこちゃんの話でも、なんでもいいから、お話して」と言う。またまた、へこむようなことを…。べろこちゃんというのは、絵本の雑誌にプレゼンしたけど、2回3回直しても通らず、とうとうお蔵入りになってしまった作品。こどもたちは気に入ってくれてたけど、世に出せなかっただけに、かなり情けなく思っている。
べろこちゃんのお話をする気にはなれないし…、新しいお話を思いつく体力もないし…、そうだ!いま書きかけてる中編を途中までしゃべってみようと思った。長女に玉砕されれば、それまで! 自分でも気になってるところを指摘されれば、そこを直せばいいし、「ありえなーい」と完全否定されれば、思いきってちがう話でいこう!
腹をくくって、話し始める。真っ暗な天井を見ながら話す。子供達の顔も見えない。子供達は声からの情報だけで、イメージをふくらませないといけない。声をどんどん早くして緊張感を出したり、声色を変えて、ユーモラスにしたり…。書いてる文章とちがう工夫をしないといけないことにも気づく。長女はまったく喋らない。ああ、だめだなぁと思いながら、今書けてるところまで話した。「さあ、続きはどうなるでしょーか?」としめくくると、長女がやっと口を開いた。
「ママ、これやったらいけるかも!」三女も「おもちろいー!」
「ええっ!? ほんまほんまぁ?」まったく予想してなかったリアクションに、涙がちょちょぎれそうになる。「やったー!」と喜びおさえきれず、思わず長女にブチュ~ッ。「きもちわるーっ!!」と顔を押しのけられた。
けど、かなりへこんでいただけに、たった一言がかなり気持ちを上向きにしてくれる。「ここから、○○なふうにしようと思ってるんやけど、どうやろう?」と長女に相談。「それはな、もっと未来の△△△△を考えなあかんわ。それから仲間を作ること。悪役は話の後半で出すこと……」なんて、レクチャーまでしてくれた。おぉ、師匠ぉぉぉぉぉ。
こうなったら、もう後戻りはできない。ゆっくりじっくりでもいいから、進んでいこう!!
最近の「しごと部屋」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事