さるみみ屋

夫サボさん、私さるみみと2000年生まれ長男コナンくん
2004年産次男エナリくんとの「人生楽ありゃ苦もあるさ」日記。

「政治的に正しい警察小説」読了

2017-12-19 21:08:42 | さるみみ文庫2017
葉真中顕の短編小説集。

通勤時間を利用して読むにはやはり短編小説。
地下鉄に乗ってる時間自体が10分ちょっとしかないので、その間に本を読もうとすると
やはり難しい。朝はラッシュだしね。

短編はサクサクと読めるので通勤向け。
葉真中顕のハードカバーは2冊本棚に積んであるけど、それまだ読めてない…
年末にかけてしっかり読了するぜ!

全部で6編の短編があったんだけど、中でも面白かったのは「推定冤罪」と「神を殺した男」
あとは「秘密の海」かな~

「推定冤罪」は文字通り冤罪がテーマだったんだけど、めっちゃブラックユーモア
これが私の中では一番衝撃的だったかも。

「神を殺した男」は将棋がテーマで、天才棋士と呼ばれたある棋士の没後20年にあたって
棋士の足跡をたどる記事を書くことになったライターが、その過去をたどる中でたどり着いた
棋士の死の真相!ってので、これも面白かった!
なんせ今将棋ブームじゃない?藤井くんとか三月のライオンとか、羽生さん永世七冠とかね。
それだけについ注目しちゃうのよね。
でも、将棋そのものの描写とかがあるわけではなく、棋士が小説の中に出てくるだけで
何があるわけではない。そもそも短編なんだから本格的に書くって、そんなの難しいけどさ(笑)
でもその死の真相について、それが真実かどうかは結局わからないんだけど
読後感はなかなかよかったね。

「秘密の海」は虐待がテーマで、これも途中から「ん?何これ?」って感じで
展開がよくわからなくなって、「なんか都合よすぎじゃないか?」っていう部分もあるにはあるが、
全体としての印象はそれほど悪くなく。

他の短編も含めて振り返ると、基本ブラックユーモアな1冊だね、間違いなく。

社会派ミステリー作家の重たいハードカバー作品を読んできた身としては
「へえこんなのも書くんだ」と思った。

今年も全然本読めてないんだけど、年末年始に期待か。

ホント切実にじっくり本を読む時間が欲しいわさ。

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