これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

アイルランドの首都は?

2010年03月11日 20時56分52秒 | エッセイ
 私にとって、手帳は必需品である。
 去年は、2009年3月1日から2010年3月31日までの手帳を買ったので、そろそろ買い替えの時期だ。
 デパートをのぞくと、色とりどり、大小さまざまな手帳が、何百冊と並んでいた。
 私が使いやすいと感じるものは、1日ごとに時間帯の目盛りがついている、こんなタイプだ。



 見た目はさほど重視しないが、色は赤を選ぶことが多い。
 だが、このおびただしい数の中から、条件に合うものを探すのは面倒くさい。うんざりして視線を泳がせていると、今使っている手帳と同じものが目に入った。
 これなら確実に時間の目盛りがある。しかも、隣には色違いの手帳があるではないか。

 これでいいや。

 私は紺の手帳をわしづかみにし、レジに並んだ。お値段は1470円なり。
 即断即決。私の買い物は時間がかからない。

 早速、家で手帳を開いてみた。
 まっさらで、何の予定も書かれていないと、「これから色々なことが待っているのだ」と胸が高鳴る。早く遊びやお出かけの予定を書き込みたい。まあ、実際には、仕事の予定ばかりになるのだが……。

 翌朝、出勤したとき、まず自分のレターケースをチェックした。ここには配布物などが入っている。私は比較的まめに確認するほうだと思うが、ずぼらな人は全然見ていない。プリントやら手紙やらが、あふれんばかりにたまっているところもある。
 私のところには、プリントが数枚入っていた。左手で取り出すと、紙の間に挟まっていたものがドサリと落ちてきた。
 それは、教職員組合から配布される2010年度の手帳だった……。
 私は軽い衝撃を覚えた。

 何で、手帳を買った翌日に配るかなぁ!?

 中を開けてみると、ちゃんと時間の目盛りがついている。



 見た目の地味さもいい勝負だ。
 左が前日買ったもので、右は配られたものである。



「アイルランドの首都は?」
 唐突に、学生時代、アルバイト先のレストランで、チーフの男性から出されたクイズが浮かんできた。
「アイルランドの首都ですか??」
 私は地理の記憶をたぐり寄せた。しかし、思い出せない。
 彼は持っていた大皿料理を厨房に戻し、高らかに回答した。
「ダブリンだよ!」
 あとから知ったことだが、手違いでオーダーが重複すると、このチーフは余った料理を片手に、必ずこう言うのである。

 これもダブリだな……。
 うーん、悔しい。




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コメント (16)
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