今年もひな祭りがやってきた。
私には姉と妹がいて、生まれてきたのが娘という女系家族なものだから、昔から重要なイベントだと思っている。
「さあ、ちらし寿司ができたよ~」
この日ばかりは夫が活躍する。毎年スーパーでよさそうな刺身を選んでは、美しいちらし寿司を作ってくれるのでありがたい。こたつでダラダラと夕食を待っていた私は、呼ばれて素早く立ち上がり、いそいそと食卓に向かった。
「召し上がれ」
「わあい」
あれっ。
第一印象で違和感に気づいた。何かおかしい。何かが違う。でもその正体がわからない。
うーん。何だろう。
「おしゃもじはこれを使って。はまぐりの殻はこのボウルに入れて」
「はい」
それ以上は考えず、夫に促されるままに、ちらしを取り分けた。とびっこの入った酢飯はプチプチした食感が楽しい。味のついたシイタケに、香ばしい白ゴマが酢飯によく合って、自然に「美味しいなぁ~」との言葉が出た。マグロもイケる。ああ幸せ。
それから間もなく、違和感の正体がわかった。
あわてた夫がザルを抱えてテーブルに走り、「菜の花を入れ忘れちゃった」と言うではないか。
「ああ、緑がなかったんだね。そういうことか」
色のバランスは大事だ。緑が加わると、ちらしに落ち着きが出たような気がした。
しかし、この菜の花。よく見ると、茹でた水分をしぼり過ぎ、シワシワでクチャクチャになっているではないか。
夫はなまじ力があるだけに、ふきんを絞れば破れ、グラスを洗えば割り、菜の花を茹でればボロ雑巾にようになってしまう。困ったものだ。力の入れ加減については、もっと考えてもらわないといけない。
「ねえ、パパ。菜の花は強くしぼらなくて大丈夫だよ」
「えっ、水分をよく切ったつもりだったんだけど、もっとってこと?」
「いや、逆だよ逆。もっと緩くていいから」
「そうかなぁ」
……ちゃんと伝わっただろうか。怪しい。
お節句なので、ちらし寿司だけでなくスイーツも用意した。Hanako3月号に載っていたシュークリームの美味しいお店でこちらを。
700円かぁと驚いたが、食べて納得。このシュークリームにはそれだけの価値がある。
今まで食べた中では一番の味わいといえる。こってりカスタードクリームは抜群、パリパリのシューも絶品で大満足でした。ごちそうさまです。
いただきものの桜餅と草餅もテーブルに並べたが、主役の娘は「お腹いっぱい」と言って食べなかった。
代わりに夫が「和菓子はしばらく食べてないから、2つとも欲しい」と手を出し、嬉しそうに平らげていた。女の子じゃないのだが、片づけてくれるからまあいいか。
男の子がいない我が家では、端午の節句は柏餅を食べる程度でお茶を濁す。
今年は元・男の子のために、食事部門にも力を入れ、ちょっと豪華にしてあげてもいいな。
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
私には姉と妹がいて、生まれてきたのが娘という女系家族なものだから、昔から重要なイベントだと思っている。
「さあ、ちらし寿司ができたよ~」
この日ばかりは夫が活躍する。毎年スーパーでよさそうな刺身を選んでは、美しいちらし寿司を作ってくれるのでありがたい。こたつでダラダラと夕食を待っていた私は、呼ばれて素早く立ち上がり、いそいそと食卓に向かった。
「召し上がれ」
「わあい」
あれっ。
第一印象で違和感に気づいた。何かおかしい。何かが違う。でもその正体がわからない。
うーん。何だろう。
「おしゃもじはこれを使って。はまぐりの殻はこのボウルに入れて」
「はい」
それ以上は考えず、夫に促されるままに、ちらしを取り分けた。とびっこの入った酢飯はプチプチした食感が楽しい。味のついたシイタケに、香ばしい白ゴマが酢飯によく合って、自然に「美味しいなぁ~」との言葉が出た。マグロもイケる。ああ幸せ。
それから間もなく、違和感の正体がわかった。
あわてた夫がザルを抱えてテーブルに走り、「菜の花を入れ忘れちゃった」と言うではないか。
「ああ、緑がなかったんだね。そういうことか」
色のバランスは大事だ。緑が加わると、ちらしに落ち着きが出たような気がした。
しかし、この菜の花。よく見ると、茹でた水分をしぼり過ぎ、シワシワでクチャクチャになっているではないか。
夫はなまじ力があるだけに、ふきんを絞れば破れ、グラスを洗えば割り、菜の花を茹でればボロ雑巾にようになってしまう。困ったものだ。力の入れ加減については、もっと考えてもらわないといけない。
「ねえ、パパ。菜の花は強くしぼらなくて大丈夫だよ」
「えっ、水分をよく切ったつもりだったんだけど、もっとってこと?」
「いや、逆だよ逆。もっと緩くていいから」
「そうかなぁ」
……ちゃんと伝わっただろうか。怪しい。
お節句なので、ちらし寿司だけでなくスイーツも用意した。Hanako3月号に載っていたシュークリームの美味しいお店でこちらを。
700円かぁと驚いたが、食べて納得。このシュークリームにはそれだけの価値がある。
今まで食べた中では一番の味わいといえる。こってりカスタードクリームは抜群、パリパリのシューも絶品で大満足でした。ごちそうさまです。
いただきものの桜餅と草餅もテーブルに並べたが、主役の娘は「お腹いっぱい」と言って食べなかった。
代わりに夫が「和菓子はしばらく食べてないから、2つとも欲しい」と手を出し、嬉しそうに平らげていた。女の子じゃないのだが、片づけてくれるからまあいいか。
男の子がいない我が家では、端午の節句は柏餅を食べる程度でお茶を濁す。
今年は元・男の子のために、食事部門にも力を入れ、ちょっと豪華にしてあげてもいいな。
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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こんばんは👋😃
豪華なちらし寿司ですね👍️
美味しそう
え~っ❗️シュークリームが700円とは
お店も勝負に出ましたね
因みに今年はあの美しいお雛様は飾らなかったのですか?
こんにちは。ご訪問ありがとうございます。
年に一度の妻孝行がひな祭りです。
一応、年々バージョンアップを図っているようです(笑)
強気価格な上、イートインスペースがないので、観光客は路上に座り込んで商品を食べていました。
商品の作り置きはしないようです。
シュークリームも注文してからクリームを入れるのか、多少は待ちますが、皮のパリパリ感が異常なくらい顕著。
フィナンシェは焼き立てを提供するため15分待つようです。
1個400円と書いてありました。
味がとってもgoodだからできることですかね。
お雛様は亡くなった義母の部屋に飾ることにしました。
気軽に行かれないので、アップしませんでしたが。
ちらし寿司の味はよかったです♪
菜の花がヨレヨレで無残なことも許さなくては(笑)
こんばんは。
こっちは初めてじゃないけど10年ぶりぐらいかも(笑)
久しぶりのご訪問ありがとうございます。
富山の刺身はメチャメチャ美味しそう。
きっと素晴らしいちらし寿司ができるんだろうなぁ。
それにしても物持ちのよいことで。
幼稚園のときのお雛様とは恐れ入ります。
そこまで保管したなら、この先もずっと取っておかないと。
(毎日書いてます)当然ながらひな祭りとは無縁で。
子どもが男子なので、五月飾りを出して
柏餅は食べますが。
ダンナ様の豪華ちらし、ホントに美味しそう。
菜の花も準備しておられたから、良しとしましょう。
デザートも豪華、まさに女の子の節句♪
日曜日だったんだ。全く思い出せん。
このちらし寿司は旦那さん作なんですね。食べごたえがありそうだし、具材も豪華じゃないですかぁ?
月のイベント事を家族で楽しめるっていいですね。
5月は豪勢にいきましょう!
男系なんですかね。
でも、お義母さまと白玉さんで、女性も2人いるじゃないですか。
ぜひ来年はちらしでいかがですか。
夫はなぜかちらし寿司だけはよく研究し、美味しく作れます。
色彩は……あとちょっとかもしれませんが(笑)
結局のところ、理由をつけて食べまくっているだけですよ(笑)
食べることが一番の楽しみなもので。
夫は具材にこだわるのですが、ちゃんと値段も見てほしい~。
刺身類もイベント価格になっていました。
5月は何を作ろうか考えます。