ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

産後の大切な母子密着

2007年08月13日 | 大切な産後の1週間
「最初の一週間」こそ育児体験を持たない、核家族化した今日の妊婦さんにとっては、子育て実習の大切なじかんです。
この人生の始まりにおける一瞬の手抜き、うっかりした瞬時の息抜きが、一生の悔いになります。

多くの赤ちゃんは天国のような胎内生活を経験し、産道ではこれまで経験したことのない痛みや苦痛の試練を経て、新しい生活が始まります。
それまでの暖かく宇宙遊泳のような楽しい世界と比べて、この未知の世界は騒がしく、まぶしく、寒く、そして重力のある、不自由な世界です。

心ない病院では、形ばかりの母との出会いを終えると、直ちに新生児室へとつれていかれます。
突然の環境の激変です。
そこでは心を慰めてくれる懐かしい母の匂いも温もりも、そしてやさしい声も聞こえてはきません。

不安を訴えても誰も答えてはくれません。
更に空腹を訴えても決められた時間が来るまで、その欲求は満たされません。

加えて新生児室では、おっぱいからの直接の授乳時のように、五官を通じて行う互いの心の交流は望むべくもなく、多くの場合一定に時間を決めて、しかも哺乳瓶で牛のお乳が与えられます。
おしっこや排便でオムツが汚れて不快を訴えても誰も答えてくれません。

どんなにメッセージを送ってもお母さんは現れてくれません。
誰一人として不安や不満、そして甘えを受け入れてくれません。
このように出生直後より赤ちゃんの生理や欲求を無視し、大人のルールを 守る事を強制した扱いに、
やがて赤ちゃんはメッセージを送る事をあきらめ、人との交流・・・例えそれが自分の母親であっても・・・
お互いのコミュニケーションを取りやめてしまい、自分の殻に閉じこもります。

サイレントベビーの誕生です。

皆さんの大切なお子さんのために、見せ掛けのきらびやかさにまどわされずに心の豊かさを、母と子の間に育まれる基本的信頼と心理的一体感と、母と子の共生生活へと向けて素晴らしい出発(たびたち)の場として施設を選んでください。

分娩の時は、あなたもつらいけど赤ちゃんはもっとつらいのです。
赤ちゃんは不安や痛みに耐えながら狭い産道を恐怖に心と体を傷めながら、あなたに会いに、初めての世界に出てくるのです。
そのことをお産の時に考えると痛みが和らぎますのでイメージしてください。
出てきた赤ちゃんをすぐに抱っこしてあなたの胸で癒してあげてください。
この瞬間がとても大切です。

出生後2時間はお母さんの胸の上で至福の時間を過ごさせてあげてください。

母子分離をしないで生まれたらすぐに抱かせてもらってください。
いいお産が出来た赤ちゃんは生まれた瞬間から満たされた素晴らしいい表情をしています」
その時には「よく頑張ったね」「お利口さんだね」等と優しく、二人で楽しい会話を楽しんでください。

一方、無理矢理うまされた赤ちゃんは「悲しい顔で泣きます。

「いいお産」は、あなたとお子さんの絆がさらに深まり母性本能が生まれます。

主役は、産むあなたです。
あなたと赤ちゃんを応援しています。
あなたのからだと赤ちゃんを信じてください。
妊娠生活を楽しみましょうね。



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2 コメント

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初めまして髭爺様、いつもブログを楽しく拝見させ... (かぶこ)
2013-05-17 14:42:00
初めまして髭爺様、いつもブログを楽しく拝見させていただいています。私は産まれてくる赤ちゃんの為になることを探してこのブログにたどり着きました。読めば読むほど赤ちゃん目線で、これぞ私が知りたかったことだと感激しました。

私は5ヶ月の赤ちゃんのお母さんです。気がついたら完全母乳になって1ヶ月以上経っていたので嬉しくなってコメントしました。かなり長文になりますがお許し下さい。
私はカンガルーケア後に癒着胎盤で緊急搬送されて赤ちゃんと20日程離れて入院していました。赤ちゃんは幸いにも出産した産院で私が退院するまで預かっていただくことができました。入院始めの1週間は手術の関係で母乳を持っていくことが禁じられひたすらマッサージの日々でした。
入院先の助産師さんが搾乳しよう、母乳を赤ちゃんに届けよう、と働きかけてくれて搾乳を開始。ですが渾身の力で行う搾乳で乳房に痣ができ(痣ができたら助産師さんに頑張ったね!と誉められました…)、手は腱鞘炎寸前、母乳が出始める時が一番痛く、あまりの痛さに心が挫けそうでした。また授乳室での搾乳は辛いものでした。私が搬送されたのは母子同室ですが預けることもできます。毎晩一人位赤ちゃんを預けていたのですが、搾乳していると泣くのです。母親は寝ているのですぐには来ません。それが我が子の泣いている姿と重なり、本当だったら抱っこしていたのに!こんな簡単なこと1つも出来ないのかと悔しくて苦しくて辛かったです。
でも、助産師さんからの
「お母さんのこと絶対に覚えてるから」
という言葉に励まされて退院までなんとか頑張ることができました。

ついに退院、カンガルーケア以来の授乳です。ですが、考えていたものと違いました。普通、生後すぐはやる気があまりない位のところからはじめていくらしいのですが我が子は生後20日、ぎゅうぎゅう吸ってきます。初日に傷ができました。翌日には両乳首にカサブタ、服にこすれ、なにもしなくても激痛です。勿論吸われても激痛、出産前にあんなに頑張ってマッサージしていたのに、役に立ったのか無駄だったのか分かりませんでした。結局、赤ちゃんが2ヶ月過ぎる頃まで乳首の痛みと戦いました。

退院後、実家での生活も苦しいものでした。封建的な両親です。実母は助産師さんに「いっぱい抱っこしてあげてね、って言われたよ」と言っていたのにも関わらず、家に帰ると「疲れるから抱っこしてはいけない。」すると父は私から奪うように抱っこ。両親とも可愛がっているのでしょうが殆ど私は抱っこさせて貰えませんでした。ただでさえ20日もおっぱいお預けなのに、殆ど抱っこもしない母親を赤ちゃんは怒っていたと思います。私の顔を見ても反応せず、両親には話しかけるのに私にはさっぱりでした。
赤ちゃんが2ヶ月半ばになった頃、やっと自宅に帰れました。私の実家は関東ですが自宅は北陸、雪国を通過しての帰宅は禁じられていましたがやっと実家からお許しがでたのです。
昼間は二人きり、朝から晩まで抱っこしていられます!なんて幸せな時間でしょうか。始めは無反応でしたが、段々私に話しかけるようになりました。成長してきたのもあるでしょうか、私の顔を見てにっこり笑います。先日、私が高熱を出したので移さないようにとマスクをしていたら抱っこしていても落ち着きがありません。マスクを外してお母さんだったでしょ?と笑うとニッコリ。4ヶ月にもなると母親を顔でも認識するのですね。
完全母乳になったと気付いた途端、ずっと引っ掛かっていたことが気にならなくなりました。赤ちゃんは本当に私のことを覚えていたのか…そんなことより、赤ちゃんにとってはおっぱいをくれるのは私一人しかいないのです。だったら今、私が母としてできる精一杯をやることの方が大切だと気づきました。
また、おっぱいってすごいな、ってくわえさせるたびに思います。我が子はミルクには大変お世話になったので否定はできません。ですが、おっぱいを見ると赤ちゃんはヨダレをたらします。口が欲しがります。くわえるとなんとも幸せそうで、多少大きな音がしても起きません。ミルクは終わるともっと欲しいと泣きますがそれ以外はありません。はじめの頃はたいして母乳は出なかったはずなのに、おっぱいの力ってすごいなぁと感じています。

髭爺様のブログにいつも励まされています。離乳食やしつけなど、近い将来必ず悩むであろうことを諸先輩方の体験談見せていただき今から参考にしようと勉強しています。
ブログの更新を楽しみにしています。お体を大事にして頑張って下さい。私も育児を楽しみながら頑張ります!
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かぶこさん、コメントありがとうございます。 (ひげ爺)
2013-05-19 17:58:45
かぶこさん、コメントありがとうございます。
子育てのお話しはあなたのご苦労がしのばれます。
でも母乳哺育が出来てよかったですね。
あなたと赤ちゃんに備わった子育て力が発揮されましたね。
あなたのお母さんに感謝ですね。

これからも山有り谷有りの子育てです。
あなたの力とお子さんの持って生まれた育つ力を信じて前向きに楽しんでください。
悩んだらいつでも来てください。
お待ちしています。
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