ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

母乳哺育に偏見!!

2009年04月21日 | 卒乳・断乳
母乳哺育に対しては、誤解や偏見があります。
今回は、山形県立中央病院の渡辺眞史先生にいただきました回答をご紹介します。
あらためて母乳哺育について認識してください。
そして、周りの意見や言動に迷わされないでください。
迷っている人がいたらおっぱいの大切さを伝えてあげてください。
Photo
咲ききった椿の花がとても愛おしく感じられました。
爺の一生もかくありたいと思います。
我が身の死を考えるのもまた楽しからずやです。
自然界の花や植物や動物は、死んでも自然にために役立ちます。土に還るのです。
しかし現在は、人は死んでも土にはなれません。
とても残念です。
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母乳育児に対する誤解や偏見が多くみられます。人間の赤ちゃんにとって母乳は最適な栄養です。この栄養というのは身体を大きくするだけでなく、身体を丈夫にする栄養、心を豊かに育てる栄養があります。質問のように1才を過ぎた時期の母乳は心を育てる栄養としての役割が大きくなります。この大切さが理解されるようになり、母子健康手帳から断乳という言葉がなくなり、厚労省の“離乳の基本”からも授乳をいつまで止めるという表現がなくなりました。
母乳育児は発展途上国では乳児の死亡率の改善や自然な避妊効果がいわれますが、先進国でも子どもの感染症の予防効果(中耳炎、消化器感染症、尿路感染症、下気道感染症など)だけでなく糖尿病や小児癌の発生率を少なくしたり、知能の発達に対しよい影響を与えたり、将来の生活習慣病を起こしにくくするなど子どもの一生を守るためによい効果があることが知られています。閉経前の乳がんの減少や卵巣癌・子宮体がんの減少、骨粗鬆症の予防効果、妊娠糖尿病が糖尿病に移行するリスクの半減など母乳を長く続けることは母親の健康を守るためにも大切なことです。
母乳を飲むときに赤ちゃんは人工乳を飲む以上に強い力を必要とします。母乳を飲んでいる赤ちゃんはあごが良く発達します。このため歯並びがしっかりし噛む力が強くなり離乳食の時よく噛んで食べられるようになり、言葉の発音もはっきりしてきます。母乳を長く続けると歯並びや発音が悪くなるということはなく、その心配は人工乳の場合に多くみられます。
母乳の女性ホルモンで男児の生殖器に悪影響を与えるといこともありません。母乳中に赤ちゃんに影響を与えるようなホルモンが含まれることはなく、含まれるホルモンもそのまま吸収されないため赤ちゃんに悪い影響を与えることはありません。様々な環境汚染物質が胎児期からの性腺機能低下に影響を与えている可能性が指摘され、このことは十分な注意が必要です。
2才過ぎてもおっぱいの必要な赤ちゃんは多くいます。心のどこかに不安が残っている子どもです。おっぱいを吸うことで不安を解消し強い心を育てています。卒乳するということはおっぱいに頼らなくても不安や困難を解決できる強い心を持てたということです。積極的に外の世界に挑戦でき、負けない心が育っています。将来楽しみな子どもです。
質問のお母さんのように自分の体調などでどうしても母乳育児を止めなければいけないときには、赤ちゃんにどうして母乳をあげられなくなったのかを赤ちゃんの目を見てゆっくりとした言葉で赤ちゃんに話しかけてください。何回か繰り返していると赤ちゃんはお母さんの気持ちを理解しあまり困ることなく母乳から離れてくれます。もし母乳を続けてもいいかなと思うようでしたら無理に薬で母乳を止めないで本当の卒乳まで母乳育児を続けてみてください。この時には母乳を止めるための薬を使う必要はなく、乳腺炎を起こすこともほとんどありません。
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いかがですか。母乳哺育に対してご理解いただけましたか。
卒乳まで母乳哺育を楽しんでください。
応援しています。



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