最近、津川雅彦さんのポスターをよく目にする・・・。
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今日、仕事関係の人が近々引退されるということで、
送別会を兼ねた食事会が開催されたのだが、
そこで衝撃的なことを耳にした。
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今日の主人公、その人がまだ若かりし頃の話。
その人は釣りがとても好きで、夜の海に一人で出掛けることが多かったという。
その日もいつもの如く、一人、夜の海へ出かけた。
旅館の女将の「最近は、物騒だから一人で出かけるのは止めた方がいい。」との
忠告を聞きもせずに。
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場所は、福井県の高浜。
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浜辺にいたその時、
突然、二人の大きな男が現れたかと思うと、
いきなりその人の両脇を抱えて、海に連れ込もうとしてきた。
どうやら、沖合にとめてある船に連れて行こうとしたらしい。
その人は、怖くなって、大きな声で「助けてくれ。」と叫んだところ、
幸い、近くにあった病院の入院病棟に声が届き、
一斉に点いた電灯で辺り一面明るくなった。
それで、両脇にいた男達は慌ててどこかに逃げて行ったらしいが、
もし、場所が少しでも違っていたら・・・。
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当人曰く、その男達の顔は、東洋人なのだけれど明らかに日本人ではなく、
一切、言葉を発しなかったとのこと。
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その人は、すんでのところで難を逃れたが、
後年、同じ場所で、同じ時期に多数の拉致被害者が出たことを知り、
あらためて、ぞっとしたらしい。
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社会的、政治的なことを評する資格など私にはないが、
高浜と言えば、幼き頃、よく海水浴に行った場所でもあるし、
時代は違えど、
こういうことは、身近に起こりうることで、あながち他人ごとではないような気がした。
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そういえば、昔、母方の親戚の男性が、
舞鶴へ行くと言って出かけたまま帰らなくなったという話も聞いたことがある。
結局、失踪ということになったが、失踪する理由など何もなかったという。
当時は、拉致という発想はなかったらしいが、
近年、もしかしたら・・・、と皆が話していたのを、今ふと思い出した。
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津川さんのポスターに書かれている通り、拉致問題とは、
私たちみんなの問題であり、国民的課題ということになるのかと思う。
一国民として、一日でも早い解決、
少しでも解決に向けて前に進むよう、
切に願う。