最近二つの先から「私のブログの記事を転載したい」「私のブログを紹介したい」という話を頂いた。その先の一つは日経マネーだ。どういうお話か詳しいことは知らないが、お断りする理由もないので応諾した。世界的に株価が戻ってきたので、日本の個人投資家の株に対する「食欲」も戻り、資産運用に関するブログや雑誌の購読数も増えているということだろうか?
ブログを転載されることは光栄なことだが、私自身自分がスマートな投資家ですか?と聞かれると首をかしげるところがあるので、エントリー(ブログの個々の記事)についてはあくまで「参考」に留めて頂きたい。
さて何故スマートな投資家という質問に首をかしげるのか?というと、ある邦銀株を沢山持って(絶対額ではなく、資産に占める比率の話です)、結構含み損を抱えているからだ。まあ、株を持っている理由が鞘取り狙いというよりは、長年積み立てた結果で売るタイミングを失している・・・という好意的な解釈も成り立つが。
さて先週あたりから邦銀株が値を上げ始めている。「循環物色の矛先が銀行株に向いてきた」という需給からの分析もあるだろうが、私は景気底入れ感から銀行業績の戻りが予想されていると見ている。
邦銀の決算がどれ位良いか?ということは分からない、いや一部具体的な数字も聞こえるのだけれどインサイダーと間違われてはいけない(そんなパイプはありませんが)ので、「李下に冠を正さず」でコメントは控えたい。
ここでは好決算が予想される米銀が邦銀のベルウェザーになるのではないか?という推測を語りたい。
11日付ファイナンシャル・タイムズによると、投資家は米銀の第1四半期の決算に高い期待を寄せている。株式市場のボラティリティが低く株式トレーディングによる収入やM&A関連の収入は低かったが、融資やFICC(固定利付債、通貨、コモディティ)関連の収益が好調だったとアナリストが見ているからだ。ゴールドマン・ザックスについてアナリストは、第1四半期の純利益は、前年同期比43%増しの23億ドルと予想するとトムソン・ロイターは報じていた。
JPモルガンのような商業銀行は、政策金利が超低水準で推移する中、高いスプレッドで融資を実行しているので、利鞘が拡大している。また貸倒費用が減少すると予想されることも好材料だ。
業績が向上するとボーナスが増えるのが米銀の常。FTによるとクレディスイスのアナリストは、ゴールドマンは収入の47%をペイに回す(前年同期は36%)と予想している。
資金需要がそこそこ旺盛で、貸出スプレッドの拡大を図ることができる上、色々な収入源を持つ米銀の収益が急回復するという判断は間違っていないと思うが、国内資金需要が低迷している邦銀に期待を寄せるのはどうかな?という疑問も起きる。さはさりながら、しばらくは邦銀株価にも少しフォローの風が吹くのだろう。