昨日(2月17日)米国株は連銀議事録が利上げに慎重な姿勢を示したことや原油価格の反発を好感して大幅に上昇した。3日続けての株価上昇で、
ダウの終値は16,453.83ポイントになった。一方昨日の日経平均は15,836.36ポイントだったからダウと日経平均の差は拡大した。
ダウが日経平均を上回ってきたのはここ1週間程度(営業日)ベースの話で短期的な株価の動きは投資家のポジション(ショートカバー等)により影響を受けるからトレンドを判断するのは早計かもしれない。
しかしここ3カ月ほどの米国株・日本株のパフォーマンスを見ると世界の投資家が日本株を評価した時期が過ぎ去ったことは明らかなようだ。
グラフは日経平均225とダウの過去3か月のパフォーマンスを示したもので、日経平均はマイナス19.3%、ダウはマイナス5.94%である。
日銀のマイナス金利政策の是非は別として、ごく素直に解釈すれば「日本は政策金利をマイナスにしなければならないほど景気が悪い」
一方米国は「国内景気は堅調だが世界経済減速の影響を緩和するため利上げ速度を抑える可能性がある」と判断することができる。
もう少し長い時間軸で米国株と日本株のパフォーマンスを比較してみよう。
これは1999年4月からのダウと日経平均の比較で、ダウはプラス67.48%で日経平均は-1.12%だった。
ただ過去5年に限ると日経平均のパフォーマンスは49.32%でダウ34.03%を上回っている。長期的に見るとこの5年間は例外だったようだ。
もっとも米国が今後リセッションに陥る可能性は否定できないし、米国株も大きく下げる可能性はある。従って3日のラリーを米国株の買いシグナルと判断するのは早計だろう。ただし何らかの理由でキャッシュ化が必要な場合、米国株を売るべきか?日本株を売るべきか?という判断を迫られるとすれば、私は間違いなく日本株を売ることを選択する。
そして世界中でキャッシュが必要になった投資家が同じような判断をするとすれば、米国株より日本株の方に売り圧力がかかることは間違いないだろう。