昨日3月4日月曜日の米国株は大きく値を下げた。日曜日にWSJが「米中貿易交渉は決着が近い」と報じたので、月曜日の日本株、アジア株は上昇していたが米国市場では大幅下落。
その理由を解説する言葉がCNBCなどに出ていたSell the newsだ。
これはBuy the rumor, sell the newsという相場の格言の一部。「(噂で買って)ニュースで売る」という意味だが日本では「噂で買って事実で売る」という言い方の方が多いようだ。
いずれにせよ株価は先の出来事を予想して値上がりしていく。そして予想された出来事が成就した時は利益確定の売りとなる訳だ。
米中貿易交渉について米国投資家の間でトランプ大統領が3月初めからの関税引き上げは見送ると発表した時から米中貿易交渉について何らかの具体的成果はでることは織り込み済みになっていた。
だから「決着が近い」というニュースは売りを呼んだのだ。
貿易交渉について中国が米国の農産物・自動車等の関税を下げることは織り込み済み。一方知的財産権保護問題や技術移転問題については具体的成果を得るのは難しいのではないかと懐疑的な見方が多いようだ。したがって現在の株価はそこまで織り込んでいない。
米中貿易交渉が今後の株高材料になるとすれば知的財産権問題等で米国が市場の予想を超える高得点をあげる場合だろう。