このところマイクロソフトの株価がさえませんね。
アップルやアマゾンなどIT大手銘柄に負けているだけでなく、市場平均に較べても見劣りしています。ちなみにGoogle Financeでみると、年初来のパフォーマンスはマイクロソフトが12.8%でS&P500が21.26%です。
OpenAIのChatGPTが脚光をあびた昨年はパフォーマンスが良かったのですが、今年7月頃からパフォーマンスが低下し、連銀が政策金利を大幅に引き下げた後も株価低迷が続いています。
その理由としては、マイクロソフトのAI投資の負担増が収益の重しになるという見方が一般的ですが、AI分野で競合他社がマイクロソフトに追いつき、同社の優位性が低下したという見方も出ています。
WSJにMicrosoft's AI story is getting complicatedという記事が出ていました。
ポイントを紹介しておきます。
- マイクロソフトの収入に占める設備投資額は2023年までは15%以下のレベル(2023年は15.1%)だったが、2024年には22.7%に達し、更に25年度は28.2%、26年度は26.9%と予想するアナリストがいる。
- 設備投資の多くは、Nvidiaの高価なチップやチップの液体冷却システムなどAIのインフラ投資に使われる。
- マイクロソフトは、OpenAIの巨額資金調達に参加し、最大の外部利害関係者になっている。しかしマイクロソフトはこれまでのところ、Copilotなどの生成AI製品からの具体的な収益を明らかにしていない。またAI分野でのマイクロソフトの優位性は薄れ、現在の株価のプレミアム部分の正当性が薄れているというアナリストもいる。
- もっとも現在でもアナリストの93%は同社株を「買い」と評価している。
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