金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

マイナス金利でリートが上昇

2016年02月17日 | 投資

昨日(2月16日)日銀はマイナス金利政策をスタートした。

マイナス金利の直接的な影響を受けるのは、日銀に当座預金を持つ金融機関だが、金融機関は貸出金利と預金金利を引き下げるので、個人や企業にも影響がでる。

読売新聞朝刊は「三井住友銀行は普通預金の金利を年0.020%から0.001%に引き下げた。例えば100万円をあずけた場合の年間の利息は10円にしかならない(今までは200円。筆者注)。資産の多くを預金として持っている人は、今までより運用が難しくなる。」と報じている。

今利回りを求めるお金が動いている先の一つはリート(不動産投資信託)だ。

ドコモなどの配当株も有望な投資先だと思うが、資金はよりマイナス金利の恩恵を受けるリートや不動産銘柄に向かっているようだ。

私が少々投資している星野リゾート・リート投資法人の価格も1月中頃を底値にかなり値を上げている。

現在の配当利回りは3.34%だ。100万円投資すると(実際には1口126.6万円~昨日終値)と3万34百円の配当を受け取ることができる。

不動産に資金が向かうのは銀行預金や債券との比較で配当が高いだけではない。

一般に不動産などの投資資産の価値は「受取収入÷Cap rate」で決まる。Cap rateは期待利回りのことだが、金利水準が下がるとCap rateも低下するので資産の価格は上昇する訳だ。巷ではマイナス金利の効果で一部の不動産価格は10%上昇するという予想もある。

リートには配当狙いと値上がり益狙いから資金が流入してしばらく値上がりが続くのではないか?と私は予想している。

 

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マイナンバーカード、名前は変わっても中々届きませんね

2016年02月15日 | ライフプランニングファイル

今月(2月)5日に総務省は「個人番号カード」の名称を「マイナンバーカード」に統一してカードの普及を図ることを決めました。

もっともカードの普及を図るといっても実際の交付手続きには相当時間がかかるようです。

私は1月20日頃にスマートフォンでマイナンバーカードの交付を申請したのですが、まだ届きません。

地方公共団体システム機構のホームページhttps://www.kojinbango-card.go.jp/kofushinse/

によるとカードの交付は申請から2カ月遅れになっているようです。

私は以前にブログで「マイナンバーカードの交付申請を急ぐ必要はない」と書いているのですが(一般的には正しいと思います)、セミナー等で話をする手前マイナンバーカードを入手しておきたいと思い申請した次第です。

なおスマートフォンで申請した場合「撮影・送信した写真に不備があって遅れているのではないか?」という懸念を持たれる方もいるかもしれません。

気になる方はスマートフォンに個人番号カード交付申請書受付センターから配信されたメールに記載されているフリーダイヤルに電話をすると申請書の現在のステータスを確認することができます(個人番号カード交付申請書に記載されている23桁の申請書IDを伝える必要があります)。

なお1月早々にマイナンバーカードの交付を申請した人でないと今回の確定申告にマイナンバーカードを使った電子申告は間に合わないと考えて置いた方が良さそうです。

 

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遊びのフロンティア曲線が交わった越後のスキー旅

2016年02月15日 | ライフプランニングファイル

このところブログの更新をサボっていました。理由は先週木曜日から飛び石連休を利用して越後湯沢方面に仲間とスキーに行っていたからです。

私は自由な時間が多いので、飛び石連休を使わなくても良いのですが、仲間(後輩)は60歳を過ぎたとはいえサラリーマンですので、連休を使わないと長い休みは取り難いようです。

さてスキー旅行を楽しみながら私は「遊びのフロンティア曲線」ということを考えていました。フロンティア曲線という言葉は資産運用で使う「効率的フロンティア」にヒントを得たものです。効率的フロンティアとは「同じリスクでリターンが最大に・同じリターンでリスクが最小になる資産の組み合わせ」を結んだ曲線のことです。

私は「遊び」を決める大きな要素は、体力・余暇に割ける時間・経済力・人間関係だと思っています。人間関係は一緒に遊ぶ仲間と家族です。

この内健康・余暇・経済力は年齢に概ね年齢と強い相関(または逆相関)関係があります。まず体力は確実に年齢とともに衰えます。

余暇に割ける時間は一般的には、仕事の第一線を退く60歳位から増えます。ただしご家族の介護等で個人差はあるでしょうね。

一方経済力は一般的には60歳位から低下します。資産があっても人は一般的に資産を取り崩すことに抵抗を覚えるでしょうから、「心の財布」の紐は年とともに固くなると思います。

年齢を横軸に、体力・余暇に割ける時間・経済力を縦軸に曲線を描いてみて(概念的なものです)、低下する体力・経済力と上昇する余暇時間の交点あたりに遊びのピークが来ると楽しい人生を送ることができる思っています。

そしてできれば同じような遊びのフロンティア曲線を持った仲間がいるとさらに楽しい人生を送ることができると感じたスキー旅行でした。

下の写真は上越国際スキー場付近から見た八海山(左のピーク)です。

越後の八海山は写真右の中ノ岳とその奥の駒ヶ岳とともに越後三山と呼ばれる名山です。

その八海山の中腹には中々タフな六日市八海山スキー場があり一日しっかり遊ぶことができました。

そして夜は銘酒八海山を飲みながら、八海山スキー談義でした。

遊び方やお酒の飲み方(予算や嗜好)の足並みが揃った仲間を得られるかどうかも「遊びのフロンティア曲線」の大きな要素です。

改めて一緒に遊んだ仲間に感謝したいと思います。

(越後湯沢駅前の洒落た飲み屋「鼎」です)

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プロでも難しいマイナンバー制度の実務

2016年02月10日 | ニュース

今月下旬に千葉県の某市でシニアの方向けにマイナンバーの講演を行う予定で、メインテーマは「マイナンバーと個人情報」にするつもりです。

また昨日(2月9日)マイナンバー制度を口実に東海地方の80代の女性が数千万円の詐欺被害にあったというニュースが流れていますから、詐欺被害防止も大きなテーマになると思います。

詐欺被害については「詐欺者が被害者のマイナンバーを聞きだし、詐欺グループの別のメンバーがマイナンバーを漏らしたから罪になる」という脅しをかけて金銭を搾取するケースもあります。

まず聴講者の方に強調しておきたいことは「本人の過失によるマイナンバー漏えいは犯罪にならない」ということです。番号法は罰則規定を設けていますが、「故意」が構成要件になっていますので、個人がたまたま過失でマイナンバーを漏らしたとしても犯罪にはなりません。

「個人情報」という言葉も「法律用語」として使われているのか、一般的な用語として使われているのかも分けて考える必要があります。

個人情報保護法でいう個人情報とは、生存する個人を特定する氏名・生年月日などを指します。いわばこれは封筒の表書きです。

しかし個人情報という言葉から、個人の健康・資産・信条などに関する情報~封筒の中身~を想像する人もいるかもしれません。

マイナンバーでは個人情報保護法でいう「個人情報」にマイナンバーを加えた情報を「特定個人情報」と呼んでいますが、これも封筒の表書きです。

ですから仮に封筒の表書きが漏えいしたとしても、それだけで封筒の中身を見ることはできません。むしろポイントは一般的な用語としての「個人情報」~総務省のHPでは「重要な個人情報」と言っています~つまり封筒の中身(センシティブ情報)がどのように保護されているか?を理解しておくことでしょう。

ところでセミナーを行う某市の窓口から「支払調書を作成するのに必要なのでマイナンバーを証明する通知カード等のコピーを送ってほしい」という連絡がありましたので、手続きをしました。

手続をしてから気がついたのですが、「支払調書(この場合源泉徴収税)にマイナンバーを記載する必要があるのは同一人に支払う年間報酬が5万円を超える場合」なのですね。残念ながら今回の報酬は5万円未満ですし、それ以降の講演も予定されていないので、本当はマイナンバーを控えておく必要ななかったのでしょうね。

今回某市は「個人番号関係事務実施者」として税務署(個人番号利用事務実施者)に支払調書を提出する訳ですが、市は社会保障等の事務では「個人番号利用事務実施者」にもなります。いわばプロなのですが、細かい運用についてはまだまだ不慣れなところがあると感じた次第です。

プロでも不慣れなマイナンバー制度ですから個人の方が細かいところまで分らなくても当然です。ですから個人番号の提出を求められた場合、多少でも不安に感じたら「個人番号の提出を求める根拠」を相手に確認しましょう。個人番号が求められる場合は法律で決まっていますので、根拠なく求められることはありません。

また税務署に提出する書類に個人番号の記載がない(あるいは誤記)場合でも税法上の罰則規定はありません。

ただし実務的には「個人番号関係事務実施者」として顧客からマイナンバーを収集する証券会社等はマイナンバーの申告がないと新規契約を受け付けていないようです。スムーズな社会生活を送るためには、合法的なマイナンバー申告の依頼には協力した方が良いと思います。

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老人扱い

2016年02月08日 | ライフプランニングファイル
今日出張で大阪に向かう時、朝の山手線で若い男性に男性の前の空いている席をどうぞと譲られました。その時たまたま読んでいたのが出久根達郎のセピア色の言葉辞典の「老人扱い」のページでした。漱石の我輩は猫であるから62歳の二弦琴の師匠の話が出てきます。62歳で生きている位だから大丈夫、猫が噂話をしています。漱石の時代は60歳は完全に老人だったのですね。
品川駅で「大人の休日倶楽部」を使って3割引で乗車券を買って新幹線に乗りました。JRはシニアにレジャーを楽しんで貰うため休日倶楽部を作ったのでしょうが仕事で使う人も増えているかも知れませんね。人の感覚や制度より老人の概念は後ずれしていると感じました。
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