これは完璧に
宣伝から受けていたイメージと違っていた。
もっとコメディっぽいのかと思っていました。
泣いて笑って...みたいな。
そんな陽気な映画ではありませんでした。
映画 ■■人生はビギナーズ■■
☆☆
日本の Yahoo ムービーの評価 4.26(5点満点 2012年)
3.51 2015年4月6日現在
犬がかわいかった~
44年連れ添った妻を亡くした後
ガンを宣告された父が
「私はゲイだ。
これからは本当の意味で人生を楽しみたいんだ。」
と、息子に突然カミングアウト。
若い恋人(当然、男)を作ったり
ゲイの人たちが集うパーティや活動に参加したり
新しい人生を謳歌します。
今、いろんな所の解説読んでみたら
「殻を破ることで幸せをつかむ登場人物たち」
とか
「始まりの物語」
とか、ポジティブなこと書いてあるのですが
私の印象はそんなに晴れやかじゃなくて
結構、鬱々、悶々としてしまいました。
見る前にストーリーを読んだ時
「主人公オリバー(ユアン・マクレガー)の母は
夫がゲイであるとは全く知らないまま
死んでいった」と
私は誤解していました。
実際には
母は、それを承知で
母の方から結婚を申し込んだのでした
「私が(同性愛を)治してあげるわ」と。
実際には、形だけの夫婦生活を送ることになってしまい
二人の間に愛がないことは
幼いオリバーだって、気づいていました。
(父親がゲイであるとは気づきませんでしたが)
愛のない夫婦に育てられたことは
幼かったオリバーの心に
明らかに影響を残しています。
母の人生は何だったんだろう?
そして愛のない2人の間に生まれた僕は
誰かを愛し、その人を幸せにすることが出来るのか
自分の愛が、永遠に続くものかどうか
自信がない。
そんな不安を感じました。
前衛的な美術のような映画。
観た人全てが好きになる映画ではありません。
観客に媚びていない
「分かる人だけ分かってね」
と言っているような映画です。
観ているうちに
シェル・シルヴァスタインの「ぼくを探しに」という
絵本を思い出しました。
何かが欠けている僕。
欠けている「かけら」を探している僕。
この映画に出てくる人物達は
みんなどこかが欠けていています。
その、誰もがみんなどこか欠けている所がいい。
完璧な人なんてどこにもいないのです。
不安定さ、未熟さ、自信のなさ。
そんな中途半端なグレーな気持ちを抱えて生きて
それでいい。それがいい。
と、感じました。
オリバーのお父さんが
「自分はゲイだ」と気づいた10代の頃
ゲイであることを公言して
生きていくことは不可能でした。
それでも、80年代、90年代頃から
離婚して、ゲイとして生きる道もあったと思うけど
それをしないで、妻の死後まで待ったのは
妻への思いやりというか
彼なりの愛の形なのだと思いました。
まあ、もしかして
スッキリ離婚した方が
妻にとっては幸せだったのかも?
とも、思えなくもありませんが。
カミングアウト後
新聞にパートナー募集の広告を出し
恋人と楽しそうにしている所
ゲイの人たちがパーティで騒いでいる所観たら
本当に微笑ましくて
「お父さんが若かった頃
こんな感じだったら良かったのに...」
と、思いました。
でも
お父さんの恋人アンディが
内気なオリバーに
「僕がゲイだから、受け入れてくれないんだろう?」
と訴え、悲しむシーンがあります。
ゲイであることを公言し
人生を楽しんでいるように見えていたアンディが
実は、ゲイであることで冷たい対応をされてしまうことに
今まで何度も傷ついたことがあるんだな
と、分かるシーン。
お父さんが若かった頃に比べると
大きく前に進んでいるけれど
まだまだ、偏見はなくなっていない。
でも、これも
お父さんが感じたゲイの権利の「前進」を
アンディも後に感じるかも知れない。
そんなことも思いました。
宣伝から受けていたイメージと違っていた。
もっとコメディっぽいのかと思っていました。
泣いて笑って...みたいな。
そんな陽気な映画ではありませんでした。
映画 ■■人生はビギナーズ■■
☆☆
日本の Yahoo ムービーの評価 4.26(5点満点 2012年)
3.51 2015年4月6日現在
犬がかわいかった~
44年連れ添った妻を亡くした後
ガンを宣告された父が
「私はゲイだ。
これからは本当の意味で人生を楽しみたいんだ。」
と、息子に突然カミングアウト。
若い恋人(当然、男)を作ったり
ゲイの人たちが集うパーティや活動に参加したり
新しい人生を謳歌します。
今、いろんな所の解説読んでみたら
「殻を破ることで幸せをつかむ登場人物たち」
とか
「始まりの物語」
とか、ポジティブなこと書いてあるのですが
私の印象はそんなに晴れやかじゃなくて
結構、鬱々、悶々としてしまいました。
ネタバレ感想
見る前にストーリーを読んだ時
「主人公オリバー(ユアン・マクレガー)の母は
夫がゲイであるとは全く知らないまま
死んでいった」と
私は誤解していました。
実際には
母は、それを承知で
母の方から結婚を申し込んだのでした
「私が(同性愛を)治してあげるわ」と。
実際には、形だけの夫婦生活を送ることになってしまい
二人の間に愛がないことは
幼いオリバーだって、気づいていました。
(父親がゲイであるとは気づきませんでしたが)
愛のない夫婦に育てられたことは
幼かったオリバーの心に
明らかに影響を残しています。
母の人生は何だったんだろう?
そして愛のない2人の間に生まれた僕は
誰かを愛し、その人を幸せにすることが出来るのか
自分の愛が、永遠に続くものかどうか
自信がない。
そんな不安を感じました。
前衛的な美術のような映画。
観た人全てが好きになる映画ではありません。
観客に媚びていない
「分かる人だけ分かってね」
と言っているような映画です。
観ているうちに
シェル・シルヴァスタインの「ぼくを探しに」という
絵本を思い出しました。
何かが欠けている僕。
欠けている「かけら」を探している僕。
この映画に出てくる人物達は
みんなどこかが欠けていています。
その、誰もがみんなどこか欠けている所がいい。
完璧な人なんてどこにもいないのです。
不安定さ、未熟さ、自信のなさ。
そんな中途半端なグレーな気持ちを抱えて生きて
それでいい。それがいい。
と、感じました。
オリバーのお父さんが
「自分はゲイだ」と気づいた10代の頃
ゲイであることを公言して
生きていくことは不可能でした。
それでも、80年代、90年代頃から
離婚して、ゲイとして生きる道もあったと思うけど
それをしないで、妻の死後まで待ったのは
妻への思いやりというか
彼なりの愛の形なのだと思いました。
まあ、もしかして
スッキリ離婚した方が
妻にとっては幸せだったのかも?
とも、思えなくもありませんが。
カミングアウト後
新聞にパートナー募集の広告を出し
恋人と楽しそうにしている所
ゲイの人たちがパーティで騒いでいる所観たら
本当に微笑ましくて
「お父さんが若かった頃
こんな感じだったら良かったのに...」
と、思いました。
でも
お父さんの恋人アンディが
内気なオリバーに
「僕がゲイだから、受け入れてくれないんだろう?」
と訴え、悲しむシーンがあります。
ゲイであることを公言し
人生を楽しんでいるように見えていたアンディが
実は、ゲイであることで冷たい対応をされてしまうことに
今まで何度も傷ついたことがあるんだな
と、分かるシーン。
お父さんが若かった頃に比べると
大きく前に進んでいるけれど
まだまだ、偏見はなくなっていない。
でも、これも
お父さんが感じたゲイの権利の「前進」を
アンディも後に感じるかも知れない。
そんなことも思いました。
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