しましましっぽ

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「黒い河」  G・M・フォード  

2012年12月06日 | 読書
「黒い河」  G・M・フォード         新潮文庫
  BLACK RIVER               三川基好・訳

手抜き工事が、ほんの小さい地震で病院を崩れさせ63人の犠牲者を出す。
指示をした黒幕はロシア人ギャングのニコラス・バラギュラ。
バラギュラの片腕として働くミハイル・イワノフの知恵もあり、始めの裁判では無罪を勝ち取る。
それは本来秘密になっている陪審員を買収していたからだ。
ノンフィクション作家のフランク・コーソは、バラギュラの悪事を暴く本を執筆中で、裁判の傍聴を許される。
カメラマンのメグ・ドアティは、この事件を取材していて瀕死の重傷を負う。
メグはフランクの元恋人で、フランクはその原因を探ろうとする。
フランクの行動を邪魔に思うバラギュラは、コーソにも殺し屋を差し向ける。




絵に描いたような悪人。
殺し屋と金で全てが解決出来ると思っている。
誰もが分かっているが、それを法では裁けないジレンマ。
現実に向き合って、遮二無二突き進む主人公のパワーが凄い。
かなりハードボイルド部分も多い。
しかし、裁判の面白さもある。
陪審員を探り出すことや、その調査などサスペンスとしても楽しめる。
しかし、誰もがお金、お金なのだ。
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