医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

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あなたの幸運(不運)、本当の確率、ヒトは低い確率を高く見積もる

2010年02月04日 | インフルエンザ
この記事の一部には「年賀はがきの当選者とインフルエンザによる副作用の発現者が同一である」という非論理的な点があります。あらかじめお断りしておきます。



先日、お年玉付き年賀はがきの当選番号が発表されました。

以前から、14万分の1の死亡率を心理的に過大評価されて、新型インフルエンザワクチンが推奨されているようですが、例えば、1万分の1の確率とはどういったものか、お年玉付き年賀はがきの当選を通じて簡単に実感できるのではないかと思いました。

お年玉付き年賀はがき当選番号

例えば、3等の「0977」、これは1万枚に1つ当選します。100枚年賀状をもらった人なら、それに100をかけて100分の1の確率で当選します。

同様に2等は、100万枚に3枚当選しますから、100枚年賀状をもらった人なら、それに100をかけて1万分の3の確率、すなわち約3,300分の1で当選します。基礎疾患のない5~10歳の子供が新型インフルエンザで入院してしまうけれど何の後遺症もなく元気に退院できる確率はこのあたりです。

1等は100万枚に1枚当選しますから、100枚年賀状をもらった人なら、それに100をかけて1万分の1の確率で当選します。1等が当たった人、この辺が1万分の1の確率です。14万分の1の確率というと、100枚年賀状をもらう人で1等が当たった人を14人集めて、その中の1人というぐらい低いものです。

年賀状を200枚もらった人は当選確率に200をかけるのを忘れないで下さい。

ちなみに、私の幸運(不運)度は2分の1以上、すなわち2人に1人ぐらいの、ごく平凡なものでした。

皆さんはいかがでしたか?1等が当たった人はいますか?1万分の1の確率なんて、期待するほど(恐れるほど)起こりえないのです。(このブログを見て下さる方が1万人いたら、その中で1人は当選しますから、「でも私は当選した」なんてコメントを送らないようお願いいたします)

ここには一つの典型的な人間の心理が働いています。

「ヒトは低い確率を高く見積もり、高い確率を低く見積もる」というものです。

上の図では横軸が実際の確率、縦軸が「確率加重」といって人が主観的に感じる確率です。実際の確率が低いときはグラフの線が上に引っ張られ、確率が高いときは下に引っ張られています。

図からもわかるように、人が現実の確率を正確に感じることができるのは1と0以外には、0.35(35%)程度の確率のときだけらしいです。

年末ジャンボ宝くじの一等当選確率はどれくらいとイメージしますか?

じつは満員の東京ドームの観客のさらに222倍の中で1人当選するだけなのです。そういう風にイメージするとその確率がいかに低いかが実感できると思います。それでもテレビでは盛んに宝くじの購買意欲を煽っています(西田敏行のあのコマーシャルです。どうしてあんなコマーシャルが許されるのか不思議です)。考えてみれば当たり前のことで、胴元がとんでもなく儲かるからです・・・。


新型インフルエンザでどうにかなってしまうと、そんなに心配しないで下さい。皆さんも結構平凡な人間ですから。

ちなみに高い確率を低く見積もっている例として、東海地震、東南海地震、首都直下型地震の発生が挙げられます。これらの大地震は今後30年間に99%発生すると考えられています。多くの方はこの確率を低く感じてしまっていて、地震への対策(タンスの固定、非難袋の準備など。この地震が発生したら水と電気は最低3日間止まります)がなおざりでなないでしょうか。

以前お伝えしたように、私と家族全員が新型インフルエンザワクチンは接種していません。しかし私は、5人が3日間生活できる水、食料、電池、ガスストーブを確保しています。

皆さん、確率をできるだけ正しく感じましょう。


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