明治時代から昭和にかけて、日本の鉄道輸送を支え続けた蒸気機関車を動態保存している、日本で唯一の蒸気機関車の博物館。ここには日本を代表する多数の蒸気機関車が保存されています。
扇形庫に入って最初に目にしたのが、旅客用としては日本最大の蒸気機関車、C62です。ここ梅小路で保存されているのは、デフレクターにツバメのマークの付いた2号機。
このC62は単にでかいだけでなく、流麗でグラマーな美しさがある。一応動態保存だがあまりにでかすぎて、実際に走る機会がない。一度見てみたいものだが…
次に目にしたのが1080型蒸気機関車。いわゆるネルソンですね。これは、保存機の中ではいちばんの旧型ながら、この梅小路ではいちばんの新参者。2009年9月14日に日鉄鉱業からJR西日本へ譲渡された車両です。
C61は有名なD51を旅客用にするため動輪を3軸にした車両。バランスの取れた美しさがある。
8620型は1914年製のかなりの古参。古い車両ながら使い勝手のよさで末期まで生き残っていた機関車です。訪れたときはデモンストレーション走行を行っていました。100歳近いのにもかかわらず元気ですね。
9600型は8620型と同世代の貨物型。この型は最後まで現役だった蒸気機関車です。
C51は大正期の代表的なパシフィック型、C53はそれに続く3シリンダーの強力型です。
同じくパシフィックのC55 です。C53の3シリンダーで整備に苦労したので再びオーソドックスな2シリンダーに戻した機関車。気品ある姿はこれに続くC57で「貴婦人」の称号を得るんですね。で、その「貴婦人」は現在山口線へ出稼ぎ中。その姿を見ることはできませんでした。個人的にはボックス動輪のC57よりスポーク動輪のC55こそ「貴婦人」としてふさわしいと思うんだが…
C56はローカル線用の小型機。訪れたときは整備後の試運転をしていました。側線でスタートダッシュを何度も何度も。そのたびに迫力あるドラフト音を響き渡す。いちばんの小型機なのにこの迫力…これが大型機だったらどれほど迫力があるかと思います。
C58は亜幹線用の万能機。少し小型です。お召し用の装飾が施されています。
C59、これは個人的にいちばん好きな機関車なんですね。旅客用ではC62に次ぐ大きさで、スマートな美しさがある。
D51は最もポピュラーな蒸気機関車。貨物用ながら、その使いやすさで旅客用としても多用されました。この1号機は煙突と蒸気溜めのドームが一体となった半流線型。
ここ、梅小路には他にもD50やD52なども展示されています。ちょっと気になったのが蒸気機関車に繋がれた状態で屋外放置されている客車のオハ46。昭和の雰囲気がムンムンしていますね。整備して蒸気機関車に引かせてほしいもんです。
- 訪問日:2011年5月21日
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