バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

鹿児島を味わいつくすバスとプロペラ機の旅@鹿児島(2)

2011-07-18 22:51:48 | ☆バスde温泉(九州)

鹿児島を味わいつくすバスとプロペラ機の旅@鹿児島(1)の続きです

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二日目の朝はホテルの朝食からスタートです。ホテルアービック鹿児島は朝食が無料。ロビーの奥にある小さいカフェでバイキングスタイルになっている。種類はそれほど多くはないが、無料だから文句ありません。コーヒーが美味しいのがいいですね。

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鹿児島中央駅からいわさきバスの運営するまち巡りバス「せごどん号」に乗ります。市内観光のバスなら、鹿児島市交通局の「シティービュー」もあるが、こちらはそれに対抗する民間のバス。車両はコミュニティーバスの決定版、日野ポンチョのロングです。

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運転士が観光ガイドも兼ねるのだが、通常の営業運転しながら名所の解説もしています。メモを見ずに流暢に案内するのは見事です。

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城山は前回の鹿児島旅行で訪れたのでパスし、今回は仙巌園に来てみました。

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仙巌園は鹿児島市街から北東、錦江湾に面した薩摩藩主島津氏の別邸跡。約5haの敷地を持つ桜島を望む美しい庭園が有名で、磯庭園という別名を持っています。この庭園は戦後の華族制度廃止に伴い、いったんは鹿児島市の管理下に置かれたが、1957年には島津家に返還され、現在は島津興業が管理しているとのこと。

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桜島を築山に、鹿児島湾を池に見立てた借景が見事。実にダイナミックな庭園です。

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島津家の邸宅であった磯御殿を見学するには、+500円の別料金がかかるが、こちらはスタッフが案内してくれる上にお薄とお菓子がいただけます。

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お菓子といえば園内の御茶屋でいただける両棒餅(ぢゃんぼもち)も必須。この餅は鹿児島市で古くから親しまれている郷土菓子で、両棒(ぢゃんぼ)とは、鹿児島弁で上級武士が刀を二本脇に差していた姿のこと。上新粉で作った円盤状のお団子に串が二本差し。団子のような砂糖醤油と味噌の二種のタレがたっぷり掛かっています。このお餅、この仙巌園周辺のお茶屋以外ではいただけないようです。希少価値もありますね。

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仙巌園に隣接する洋館は尚古集成館。ここは日本で初めてアーチを採用した石造洋風建築物です。現在は島津興業によって運営され、島津家に関する史料や薩摩切子、薩摩焼などを展示する施設となっているが、もとは第28代当主島津斉彬が開国を迫る列強に対抗して、産業の近代化を図って計画した集成館事業の拠点。

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ここはヨーロッパ式製鉄所やガラス工場を建設するなどアジア初の近代洋式工場だったところで、大砲製造から洋式帆船の建造、武器弾薬から食品製造、ガス灯の実験など幅広い事業を展開したとのことです。日本の近代化に貢献したこの事業は、いわば幕末のベイエリア開発ですね。

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仙巌園からは路線バスで鹿児島市街に戻ろうと思ってたのだが、運行本数が実に少なくて不便。バスを待つが時間になってもぜんぜん現れないので、諦めて鹿児島市営のシティビューで鹿児島水族館まで乗って、そこから歩くことにしました。

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目的地は鹿児島市役所の近くの県民交流センター前の広場です。ここの一角に独特の存在感を漂わせている洋館建築、これは大正14年に建設されが旧県庁舎本館の玄関部分を移設、保存し、県政記念館としたものです。

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館内は県政のあゆみや建物の概要について、映像やパネル展示解りやすく紹介しています。が、ここに来た本当の目的は、その建物内に入居しているJA鹿児島直営のレストランです。

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鹿児島市電の北の終点は鹿児島駅前です。JRの鹿児島駅は、もともとは鹿児島の代表駅だったのだが、今では新幹線の開通でさらに賑わう鹿児島中央駅とは対照的に、ローカル感が漂う鄙びた駅です。

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広い構内には引退した485系が留置されていて、余計に寂寥感を増幅させています。

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この駅から特急きりしまに乗って日豊本線を北に進みます。車両は787系。この車両は当初は博多と鹿児島を結ぶ九州のメイン路線を走っていたが、新幹線の全通で編成も短くなり、ローカル特急に都落ちです。悲哀を感じるなぁ…

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僅か40分ほどの乗車で霧島神宮駅に着きました。

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ここは霧島の玄関口。ここからいわさきバスに乗って山道を登ります。車両はふそうエアロスターの初期タイプ。ここから延々上り坂でぐんぐん標高を揚げていきます。

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終点の霧島いわさきホテルで降りました。今夜の宿泊もこのホテルです。このホテルに宿泊することに決めたのは、ホテルのダイナミックな大浴場と、このホテル敷地の渓流にある実に開放的な露天湯があるからですね。それにしてもここはかなり涼しい。相当高いところまで登ってきたようです。ホテルの売店で売っていたポテトチップスの袋がパンパンに膨らんでいました。

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夕食はホテルの和食レストランで、明けての朝食は洋食レストランでバイキングです。

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ホテルのチェックアウト時間は昼の12時と、ありがたいサービス。このサービスはいつものことなのか、噴火でお客さんが減っている今だけのことかは不詳です。今回はレイトチェックアウトのサービスを享受することなく、10時前のバスで出立します。霧島神宮経由、国分行きのいわさきバスで山を下ります。車両は昨日と同じふそうエアロスター。

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霧島神宮でいったん降りて参拝を。本殿は工事中でした。

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霧島神宮からのバスは、こんどはいすゞのキュービックです。40分ほどの乗車で国分駅に着きました。国分は葉タバコの産地として有名なところではあるが、今は縮小の一途だそうです。吸う人も少なくなってきたからね。

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国分駅からは大隅交通ネットワークの垂水行きの路線バスで、錦江湾沿いの福山という場所を目指します。この大隅交通ネットワークは鹿児島市の鴨池港と対岸の垂水港を結んでいるフェリーと、大隅半島をエリアとする路線バスを運営する会社で、「いわさきグループ」の傘下企業。この垂水に向かうバス路線は、1987年の国鉄の解体と同時に廃止された国鉄大隅線の廃止代替バスです。車両はいすゞの中型、ジャーニーKです。

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国分の市街からしばらく走ると桜島を望む錦江湾沿いの美しい風景に変わります。30分ほどの乗車で海添BSに着きました。湾越しに桜島が見える以外は何の変哲もない田舎の集落、しかし少し入ると黒甕の畑が現れてきます。ここは鹿児島黒酢の一大産地なんですね。

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黒酢の畑の前の細い道は国鉄大隅線の廃線跡です。次のバスまで時間が有り余っているので困っていたら、近くに美術館があるとの情報。この廃線跡をブラブラ歩いて訪れてみました。

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大きい医療施設の一角に松下美術館がありました。この美術館はこの医療施設の創始者が私財を投じて設立したとのこと。展示は洋画や日本画、エジプトの遺産や果ては民俗資料まで、実に盛りだくさん。意外なほどのボリウムに腰を抜かしました。

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バスの時間が迫ってきたので近くのバス停から再び大隅交通ネットワークの廃止代替バスに乗ります。このバスは国分駅を経由して、鹿児島空港まで直行します。2泊3日の鹿児島旅もこれで終了。またもやプロペラ機に乗って帰阪することにします。飛行機もいいけど、次回、こちらに来るときには、折角だから開通した新幹線に乗って来たいもんです。

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