ブクログより
著者は、山雑誌の編集者を経て独立、主に山に関する執筆を続けておられます。
なので本書も山に関するエッセーです。
誰もが知っている山、あまり知られていない山、登場する山はいろいろですが、山の紹介ではないのでそれはいいのです。
その山に行くきっかけ、どんな状態の時に行ったのか、その時考えていたこと、周りの出来事など、まさに著者のその時々の様子がうかがえるエッセーです。
その時の山の様子、吹いていた風、咲いていた花、それらにどれだけ癒されたかなど、読んでいてもその情景の中に身をゆだねるような、実に気持ちの良い本です。
そしてまた言葉の選び方、表現の仕方、ちょっとした小説家よりも豊かです。
街と山のあいだ / 若葉晃子