ブクログより
めずらしく女性が主人公である。
めずらしく地味で、静かな展開である。
めずらしく外国人が出てこない。
よって、非常に入りやすく、読みやすい。
主人公は、元刑事で、今は静かに暮らすOL。刑事をやめる原因となった事故を今も引きずっていて、自責の念に苛まれる日々である。
そんな彼女の前に現れた一人の青年が、終わった事件を掘り返すきっかけを作り、いつしか深みにはまっていく・・・
とありがちなストーリーではあるけれど、古い田舎の村の因縁や、それによって道を踏み外した現職刑事など、一応の枝葉ははりめぐされ、結構な読み応えのあるものとなっている。
派手なアクションや、暴力も主人公が女性なのでそこそこだし、最近多かったやたら外国人がいっぱいでてきて、訳がわからなくなる話よりはずっと良かったかな。
冬芽の人 / 大沢在昌
★★★☆☆