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モテたいと男は友人に土下座した、たとえゲームの中でもと

2020-10-15 09:06:03 | オリジナル小説

突発的に書いてしまいました、女性が男性アバターでプレイするという内容です、一話目、結構ノリだけで書いてしまいました。

 

ある日、友人に呼び出された、真剣な顔で言われたのは俺の代わりにゲームをしてくれと言われて最初は意味が分からなかった。

 俺はこのゲームの中でモテモテのハーレムを作りたいんだと友人は言う、現実世界では恋人もいない、もてないから、せめてゲームの世界ではと思ったらしいが、その考えが間違っていると思ったのだ、最初から大体モテようとゲームをプレイしたところで、現実の対人スキルがなさ過ぎると言うと激高された。
 お前みたいにモテモテ女に俺の気持ちが分かってたまるかと言われてしまった、そして土下座されてしまった。
 「頼む、春雨、お前は男だけでなく女にもモテル、そのスキルを生かして俺に夢を見させてくれ」
 「一応働いているのよ、パートだけど、あんたみたいにゲームに命を賭けられない」
 「暇な時でいいんだ、この間のギャルゲーで告白されたそうだな」
 「ああ、恋愛フラグが立った覚えはないのよ、箱庭ゲームで普通の生活をしていただけなのに」

 何故なら、自分はガンアクションとか、モンスターを倒していく、バイオとかが好きなのだ。
 友人は最近どんなゲームをやっているのか知らなくて、アバターを見たとき驚いた、男なのはいい、しかし、百キロは軽く超えているだろう巨漢、いや、ただ大柄なだけならいいのだ、ぶくぶくと太っている、どういうこだろう。
 「いや、ここ最近プレイしてなくてだらだらと過ごしていたら、アバターが太ってしまった」
 仕方ないと一週間、走って、川で泳いで、モンスターを倒しまくった、だが、気がついたら熱中しすぎてゲームプレイ時間を見ると一年が過ぎていた、チートとか浸かった覚えはないのにどういうことだろうと思ったら、鍛錬の内容があまりにも激しい、過酷過ぎてボーナスポイントがついたらしい。
 説明書、メッセージボードはモニターに出てこないのは、このゲームは開発途中で新機能は告知などされずにアップデートされるらしい、これが人気の秘密らしいのだ。

 とにかく、モテよう、ハーレムを作ろうと思っては駄目だ、アバターの体格、巨漢デブから見られるような普通の見た目にしなくてはいけないと思い、体を適度に動かして、食べ物も肉ばかりではなく、魚や野菜とバランス良く、少しでも金が入ったら着ている物、装備品を整えた。
 ギルドとかで冒険者登録をしたほうがいいのかと考えたが、勇者を目指しているわけではない、魔王を倒すなどという目的はないのだ、守備、防具を整えて、体術の本を参考にしてアバターに柔術、武術を覚えさせた、武具など手入れがいるから、面倒な事はなるべく省いたのだ、結構時間がかかったけど、準備はこれくらいでいいだろうか。


 森の入り口付近なら、凶悪、強いモンスターはいないと思っていたが甘かった、ブラックウルフに、こんなところで会うなんて、低級なそれほどレベルが高くないモンスターなら魔物除けの薬草でなんとかなるが、自分は、ここで殺されてしまうと思った。
 ウルフはゆっくりと、距離を縮めてくる、だが、その足が突然止まった、首を自分他の後ろに傾げるようにして何かを感じとろうとしているような仕草に仲間が来たのか、それと他のモンスターがと女は恐怖を覚えた。

 「誰か、いるんですか」
 男の声だ、女は助けてと声を上げようとした、だが、足が、体も震えて声が出ない。
 突然、ブラックウルフは自分に向かって突進してきた、食われる、殺されると思った瞬間、風が吹いた、いや自分の頭上飛び越えたと知ったとき、草むらの影から一人の男性が現れた。

 森の奥から現れたのは中年の男性だ。
 「薬草採取ですか」
 「ええ、実は今、ブラックウルフか現れて」
 娘は男の姿を見て驚いた、あまりにも軽装すぎる、腰には短剣を刺しているが、長剣や弓、防具の盾はない、森の奥には様々な種類のモンスターがいるのだ、この男性は魔法使い、賢者なのかと思い尋ねたが、自分は只の市井の人間、百姓ですよと笑われてしまった。

 「まあ、ケイジさん、どうしたんです」
 ギルドの建物の前まで来ると男は籠を渡して帰ろうとしたが、突然、ケイジさんと女の声がした。
 「どうしたの、もしかして冒険者登録でもするの」
 「俺は百姓だよ」
 声をかけてきたのは明らかに娼婦と見られる女性だ。
 「もう、そんなこと言って、あら、この子は」
 「森で出会ったんだよ、籠が重たそうだからね」
 子供ねと言わんばかりの視線を向けられて内心、少女は、むっとした