下田は歴史に彩られた港町。
かつての下田はどんなだったのか、何が起きたのか。
そんなことを探しに1回目は「玉泉寺」に行ってみました。
駅から徒歩で25分、バス(須崎・爪木崎行き)で柿崎神社前を下車すると住宅地そばに玉泉寺は直ぐ見つかります。
新年が明けて早ひと月が経とうとしています。
大晦日の夜、このお寺では除夜の鐘を鳴らしに訪れる人々が列を作ります。
ゴ~ン。。。と一突きした余韻がまだ身体に残っています。
振舞われるお神酒とお汁粉の美味しかったこと!
このお寺にはタウンゼント・ハリス(1804年~1878年)が駐日領事として赴任し、領事館が置かれたところでした。
右手奥には「ハリス記念館」があり、貴重な遺品類が展示されています。
お吉がギヤマン(グラス)に牛乳を入れてハリスに渡そうとする場面が人形で再現されています。
山門の横には当時日本で初めてアメリカの国旗が掲揚された場所があり、国旗は記念館に収蔵されています(星条旗の星の数は31個です!)。
また、アメリカ人の食用として「仏手柑樹」(屠牛木)に牛をくくりつけした場所があります。
それにしても、牛のをお寺でやったなら牛も成仏できたのでしょうか・・・。
ハリスが愛飲し、日本で初めて牛乳の売買が始まったことを記念した「牛乳の碑」が、本堂の右手にあります。
「ハリス記念館」の入り口ではこのお寺に由来する牛乳がその場で飲めるコーナーも設けてあります。
記念に一杯どうですか。
外人墓地が初めて建てられ、開国当時のアメリカ人とロシア人がこのお寺に眠っています。
クリスチャンかもしれない外国人が、日本の仏教のお墓に葬られているのは不思議な気もします。
(ロシア人の墓石にはキリスト教の十字架が彫られています!)
玉泉寺は下田湾を見下ろす事が出来るちょっとした高台に建てられていて、夕陽の時間は特に綺麗です。
青い空と海に「黒船サスケハナ号」が風を切って進んでゆくのも見られ、海岸に出るとすぐ弁天島。
吉田松陰が渡海を試みた出発点です。
「玉泉寺」
静岡県下田市柿崎31-6
TEL/FAX:0558-22-1287
http://www.1.ocn.ne.ne.jp~gyokusen/
「ハリス記念館」
年中無休
入館料 400円