最近美坊主なる言葉が流行り、イケメン僧侶の本なども出ているようです。
そういう時代になったのですね。
でも確か枕草子にも声のいい僧侶はかっこいいというような記述があったような。
時代は変わってもかっこいい僧侶の人気は不動のようです。
しかしファッションセンスはというと・・・
最近の若い方は分かりませんが、概して僧侶のファッションセンスはいまいちという感じがするのですがどうでしょう。我が宗派だけかもしれませんが。
ファッションセンスが悪い理由として
①どこに行くにもユニフォームである法衣で事足りるのでいろいろな服装をする必要がなかった。
②出家しているのでかっこいい服を着たいという煩悩を捨てている。
③周りが坊さんばかりで若い女性と接する機会も少なく、ファッションセンスを磨く機会に恵まれなかった。
等々考えられますが、大きな要因として正装として用いられる袈裟と衣にあるのではないかと思われます。
ユニフォームとして普段着ている法衣はたいていが黒地の衣にくすんだ色の袈裟なのですが、正装として着用するものはド派手なものがほとんどです。
衣にしても、紫、赤、緑、青、黄色等々極彩色、袈裟も金襴などのきらびやかな生地を用いたり、またその柄も織りや刺繍などド派手、まるで舞台衣装のようでもあります。
そのくらいでないと実際のところ見栄えがしないんですね。
歌舞伎の衣装と同様に昔は薄暗い中で法要は行われていましたからそのせいで強い色づかいになったのかもしれません。
それに道場を荘厳するという意味でもきらびやかなものが求められていたのかもしれません。
昔、私も僧侶になりたての頃、袈裟を新調したことがありますが、かなり派手なものを選んだつもりが着てみると全く地味で見栄えがしないということがありました。
生地を見たときにこんな派手なものは着られないというくらいでちょうどいいという教訓を得ました。
おそらく、多くの僧侶の方もそう思われているのではないでしょうか。
そして、衣も赤や紫が位の高い色とされているのでそういった色へのあこがれも持たれていることでしょう。
だから、その感覚を引きずって私服の色使いがおかしくなるんですね。
普通のサラリーマンだったら絶対に選ばない薄紫や緑のスーツとか、ちぐはぐな色使いのコーディネートとか。
もちろんすべての僧侶がそうというわけではなく、おしゃれな方もいますけれど。
とにかく法衣姿と私服の落差がものすごい。
法衣姿はものすごく素敵なのに私服のセンスはいまいちで残念!ということもしばしば。
しかし物は考えようやっぱり法衣姿がかっこいいのが一番、そう思っていただけるとみなさん励みになると思うのですが・・・
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