3月で定期運用がなくなる新潟~大阪間の急行「きたぐに」に乗りに行くことにしました。
国内の鉄道というと私鉄びいきで国鉄の車両にはお気に入りが少ないのですが、このきたぐにに使われる583系電車は大好きです。そもそも寝台車に乗ろうか、と思ったときほとんどが客車で「寝台電車」なんていうと583系とサンライズの285系を除くと最近中国に登場したCRH2くらいしか思いつきません。客車より電車・気動車が好きな私はこの時点で好きにならざるを得ない方に追い込まれていきます。285系は個室のモハネなんてのがあったりでうれしいもののインバータ時代の電車なのがちょっと残念で、新幹線とか高速鉄道の類になると寝台・座席問わずあまり乗りたいとも思わないのでCRH2はちょっと、という具合に「好き度」は583系に及びません。また寝台を解体すれば座席車になり交直流問わず走れるサブロクナローゲージ(1067mmであのボッテリ感だとナローに見えます)電車、という器用にギュッと詰め込んだ感とでもいうような魅力を感じます。
そのきたぐにに乗るため新潟駅に入りました。現在のきたぐには食堂車はもとより車内販売もなく、車内自販機は使用停止という具合で乗ったら何も買えませんから飲み物や非常食のパンなど用意しておかねばなりません。ああ食堂車が生きていた時代の583系に乗りたかったなあと思ってしまいます。
列車の内外では数はそれほどでもないもののカメラ持った鉄道マニアが私以外にもウロウロしています。外からならまだしもでかいカメラでもって狭い車内、ことにセットされた寝台のカーテンをめくってはパシャパシャとやっているのが何人も続くのではさすがに苦情につながるとみえ、ホーム上や車内では「撮影のお客様は他のお客様のご迷惑とならないようご配慮をお願いします」と何度も放送が流れていました。
と言ってもパンタグラフ下の中段(後述)がだいたい埋まっている他はガラガラですから大して迷惑でもない感じではあります。お名残乗車が増えるはずの時期になってもこれでは廃止になるわけだと納得しました。
583系のB寝台は基本的に上・中・下の3段式ですが、モハネ582はパンタグラフ下の天井がやや低くなっているためその部分の寝台には上段がなく中・下の2段だけです。(上段がないのに中段というのは考えてみればちょっと変な感じですが。)天井が低いと言っても上段分の高さがまるまるつぶれるほどではなく、余る分の高さは中段のスペースになっています。そのためパンタグラフ下の中段は他の中段より高さに余裕があり広々としているのですが、料金は他の中段と同様なのでお得な寝台ということになるわけです。
というからにはもちろんそのパンタグラフ下の中段を指定しました。広いといってもこんなもんですから「本来の」中段・上段の高さは推して知るべしというところです。幅も広いとはいいかねますが私は大柄ではないので特に不満は感じません。
不満と言えばお得なモハネ582の寝台車が喫煙車なのはちょっと残念です。寝台内と寝台間の通路ではさすがに禁煙でもデッキや洗面所に煙がこもりますから。まあでも灰皿にしぶとく残る国鉄マークを見ることができたのでよしとします。
浴衣に着替えたりしているうちに新潟を22:58に発車するわけですが、約1時間後の長岡過ぎまでずっと車内放送が続くのでうるさくてかないませんでした。寝台車なんて朝まで乗る客ばっかだろうから発車後1回放送するくらいでいいじゃんと思いましたが乗り間違える乗客なんているのでしょうか。
夜最後の放送「おやすみ放送」が終わるとあとはかなり控えめのモーター音とジョイント音が聞こえ幸せな時間になります。客車ながら発電用のエンジン音が絶え間なく響いてやかましかった14系を思うと面白い対比かもしれません。おかげですぐに熟睡してしまい起こされたのは大津到着前の6:00頃に始まる「おはよう放送」でした。大阪到着が6:49で乗る時間が短いんだからもう少し寝かせて欲しいんだけど大阪でノロノロ降りられるとホームを塞いじゃうからとっとと起きとけってことかなあ、などとやや卑屈になったりもします。おやすみ放送・おはよう放送の味わいは好きなのですけれども。
ところで私は横手方向(枕木と平行)に配置される寝台(ブルトレのB寝台とか)だとよく眠れず苦手なのですが、長手方向(進行方向と平行)に配置される寝台(プルマン式とか)だとどういうわけか割とよく眠れます。と言ってもバカ高いA寝台のプルマン式では乗る気がおきませんが、583系ならB寝台でもプルマン式なのでその意味でも好きです。そういえば寝台車の寝台の向きって横手方向・長手方向・あるいは斜めのどれが好まれるのかちょっと気になるところですが、皆さんはいかがでしょうか。
まだ暗い大阪駅ではカメラを持った鉄ちゃんが何人か待っていたので私も混ざります。もう乗る機会はないだろうなあ、という寂しさ含みではあるものの大変楽しい乗り鉄ならぬ寝鉄(?)でした。
(おまけ)
なんとなく583系っぽく見えてしまうオランダの電車ICM(4000・4200系)です。こちらは寝台ではなく座席車ですけれども。
国内の鉄道というと私鉄びいきで国鉄の車両にはお気に入りが少ないのですが、このきたぐにに使われる583系電車は大好きです。そもそも寝台車に乗ろうか、と思ったときほとんどが客車で「寝台電車」なんていうと583系とサンライズの285系を除くと最近中国に登場したCRH2くらいしか思いつきません。客車より電車・気動車が好きな私はこの時点で好きにならざるを得ない方に追い込まれていきます。285系は個室のモハネなんてのがあったりでうれしいもののインバータ時代の電車なのがちょっと残念で、新幹線とか高速鉄道の類になると寝台・座席問わずあまり乗りたいとも思わないのでCRH2はちょっと、という具合に「好き度」は583系に及びません。また寝台を解体すれば座席車になり交直流問わず走れるサブロクナローゲージ(1067mmであのボッテリ感だとナローに見えます)電車、という器用にギュッと詰め込んだ感とでもいうような魅力を感じます。
そのきたぐにに乗るため新潟駅に入りました。現在のきたぐには食堂車はもとより車内販売もなく、車内自販機は使用停止という具合で乗ったら何も買えませんから飲み物や非常食のパンなど用意しておかねばなりません。ああ食堂車が生きていた時代の583系に乗りたかったなあと思ってしまいます。
列車の内外では数はそれほどでもないもののカメラ持った鉄道マニアが私以外にもウロウロしています。外からならまだしもでかいカメラでもって狭い車内、ことにセットされた寝台のカーテンをめくってはパシャパシャとやっているのが何人も続くのではさすがに苦情につながるとみえ、ホーム上や車内では「撮影のお客様は他のお客様のご迷惑とならないようご配慮をお願いします」と何度も放送が流れていました。
と言ってもパンタグラフ下の中段(後述)がだいたい埋まっている他はガラガラですから大して迷惑でもない感じではあります。お名残乗車が増えるはずの時期になってもこれでは廃止になるわけだと納得しました。
583系のB寝台は基本的に上・中・下の3段式ですが、モハネ582はパンタグラフ下の天井がやや低くなっているためその部分の寝台には上段がなく中・下の2段だけです。(上段がないのに中段というのは考えてみればちょっと変な感じですが。)天井が低いと言っても上段分の高さがまるまるつぶれるほどではなく、余る分の高さは中段のスペースになっています。そのためパンタグラフ下の中段は他の中段より高さに余裕があり広々としているのですが、料金は他の中段と同様なのでお得な寝台ということになるわけです。
というからにはもちろんそのパンタグラフ下の中段を指定しました。広いといってもこんなもんですから「本来の」中段・上段の高さは推して知るべしというところです。幅も広いとはいいかねますが私は大柄ではないので特に不満は感じません。
不満と言えばお得なモハネ582の寝台車が喫煙車なのはちょっと残念です。寝台内と寝台間の通路ではさすがに禁煙でもデッキや洗面所に煙がこもりますから。まあでも灰皿にしぶとく残る国鉄マークを見ることができたのでよしとします。
浴衣に着替えたりしているうちに新潟を22:58に発車するわけですが、約1時間後の長岡過ぎまでずっと車内放送が続くのでうるさくてかないませんでした。寝台車なんて朝まで乗る客ばっかだろうから発車後1回放送するくらいでいいじゃんと思いましたが乗り間違える乗客なんているのでしょうか。
夜最後の放送「おやすみ放送」が終わるとあとはかなり控えめのモーター音とジョイント音が聞こえ幸せな時間になります。客車ながら発電用のエンジン音が絶え間なく響いてやかましかった14系を思うと面白い対比かもしれません。おかげですぐに熟睡してしまい起こされたのは大津到着前の6:00頃に始まる「おはよう放送」でした。大阪到着が6:49で乗る時間が短いんだからもう少し寝かせて欲しいんだけど大阪でノロノロ降りられるとホームを塞いじゃうからとっとと起きとけってことかなあ、などとやや卑屈になったりもします。おやすみ放送・おはよう放送の味わいは好きなのですけれども。
ところで私は横手方向(枕木と平行)に配置される寝台(ブルトレのB寝台とか)だとよく眠れず苦手なのですが、長手方向(進行方向と平行)に配置される寝台(プルマン式とか)だとどういうわけか割とよく眠れます。と言ってもバカ高いA寝台のプルマン式では乗る気がおきませんが、583系ならB寝台でもプルマン式なのでその意味でも好きです。そういえば寝台車の寝台の向きって横手方向・長手方向・あるいは斜めのどれが好まれるのかちょっと気になるところですが、皆さんはいかがでしょうか。
まだ暗い大阪駅ではカメラを持った鉄ちゃんが何人か待っていたので私も混ざります。もう乗る機会はないだろうなあ、という寂しさ含みではあるものの大変楽しい乗り鉄ならぬ寝鉄(?)でした。
(おまけ)
なんとなく583系っぽく見えてしまうオランダの電車ICM(4000・4200系)です。こちらは寝台ではなく座席車ですけれども。
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