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セコい将棋オヤジ

高校生に勧めた就職先

セコイ将棋オヤジには高校1年生になる息子がいる。

厳密に言えば私立の中高一貫校に通う4年生だ。

将来の進路について聞いた。

防衛大学校に憧れたが、最近は卒業まで耐えれるか疑問。
今は外資のIT企業に入社して稼ぎたい。

まあ、そこまで言えれば一応合格点だ。

それで、大学とかは?

「国立の情報系の大学かな~」

そこで、ちょっと質問をしてみた。

例えば、外資のIT企業の人事担当者が、国立大学の理工系学部を出た学生と、高卒後、国税庁のシステム関係4年間働いていた現役の公務員。

どっちを採用すると思うか?

分からないが、親父はどう思う?と聞かれた。

現実問題いるかは別として、即戦力になる現役の公務員。
SNSで情報発信が上手いとか、喋りやイラストが上手ならなお良いだろうね。

日本のIT企業だったら?
→学生でしょうね。
大学の後輩等であれば尚更です。

息子曰く、そんなので就職が決まるの?
当たり前だ。どこの馬の骨だから分からない奴よりも、ちゃんと血統書がある学生をお望みだからであると答えた。
日本の一流企業や官庁は研修体制や福利厚生も充実している。
未経験の若者を戦力にする体制(マニュアル)は整っている。
日本の大手企業のIT企業を目指すなら国公立大学の情報系学部を目指すのは悪くない。と回答した。
但し、ライバルはハイレベルだ。
大学入試では、私立の御三家の中高一貫校や公立のトップレベルの出身者との競争になる。
念願叶って大学に合格しても、授業はオンライン。最低賃金のアルバイトに追われる。
就職試験では、もう1度、家柄も良くて一流大学卒のライバルと戦わねばならない。
運よく日本のIT企業に入社できたとしても、激務+地方転勤込みで20代後半で年収500万円ぐらいが限界であろう。
外資となれば、給料は桁が違うが、相手が優秀なインド人や中国人との競争になる。
普通の私立の中高一貫校に通う今のところ特に特技がない息子がスタートラ
インに立てるのは無理な話だ。


ではどうすれば良いか?
2つの道を提示した。

1 税務署職員
 合格するのは確かに難しいが、中堅の中高一貫校でそこそこの成績の息子なら多分、そんなに難しくはないはずだ。
 同じ倍率でも息子が目指す国立大学の情報学部とは違う。
 私立の中高一貫校の学生はいない。ライバルになるのは公立高校の成績上位の学生だが、同学年の学生は武漢肺炎で、1学年の半分近くを自習に費やしている。
 一方で息子はオンラインで高1までの過程を既に終えている。オーバーエイジの大学生との闘いだが、敗者復活戦組vs新進気鋭組では結果は明らかだ。
 唯一足りない経験は、公務員試験経験者で現在も年に国家試験を何回も受験している自分の指導が補う。
 勝てない理由が正直見当たらない。あとは息子のやる気次第。
 入庁後は、厳しい先輩の指導の下、寮生活の中で税務職員として鍛えられ、年収もIT企業には及ばないがそこそこ貰える。寮にでも入っていれば毎年100万円は貯金して20台後半には1,000万円近く貯めることも可能だ。
 国税庁は、他の国家公務員と違い、大卒の国税専門官が調査官、高卒の税務署職員が上司の統括官だったりすることも多々ある。何年か勤めて、試験に合格すれば税理士資格も取得可能だ。
税理士資格を持って、専門家枠で企業に勤めても良いし定年もないから誰でも稼げる訳ではないが、そこそこの収入は得られるであろう。
 何といっても国税職員並みの知識があれば、起業したり、不動産や投資をするのにも素人と比べて断然有利だ。
 同じ勉強をするなら税金を勉強することが最もコストパフォーマンスが高い。
 御三家の中高一貫校の卒業生から税務職員になろうという若者を聞かないのは不思議でならない。


2 技術系公務員

 建築・土木関係の大学から技術系公務員、半官半民企業
 以前、アフターコロナの大学に行くのはあまり意味がないと書いたが、それは文系私大の場合だ。
 建築・土木の大学に進学後、建築士や施工管理技士の資格を取得し、建築、土木関係の公務員になるという道はお勧めだ。
 大学入試も女性は少ないし、大学にもよるが情報系の学部より倍率は低いので入り易い。
 高い学費は同じだが、情報系の学部と違って、大学での授業も建築や土木はどうしても実習が必要だから、どうでも良いオンライン授業や最低賃金のアルバイトで無駄に過ごす時間は半分程度に抑えることができる。
 事務系公務員と比べると
公務員試験の倍率が低い。受験者に女性が少ない。仕事も事務系と比べると楽。転職後も潰しが効く。
 昇進や異動先が限られるという声は聞くが、実際どうであろうか?技官出身の部課長は大勢いるし、その人次第じゃないだろうか?
 積算等の分野ではAIが活躍する場面は増えるが、最後は人の眼で見て決まるものであり、技術系公務員の仕事がなくなることはないだろう。
 優秀な外国人との競争も考えにくい。
 公務員をやっていても、途中で民間会社に転職してもそこそこの収入は得られるであろう。

 アフターコロナの世界では、一般的な学校や親が勧める有名文系私大→一流企業の道は、大学に高い学費を取られ、貴重な4年間を最低賃金のアルバイトに費やして終わる可能性が高い。
 一流大学を出ても総合職や公務員になるための競争は厳しい。
労働力不足なので、給料や待遇を妥協すれば就職はできるが、今の日本で、奨学金(学生ローン)なしで子供を大学に入学できる層は限られている。
就職してから30代前半ぐらいまで奨学金を払うことは普通になっている。

何と言っても日本の私立大学は、運動部の学生と留学生を優遇し過ぎだ。

息子のような普通の学生は、無意味なオンライン授業と、低賃金のアルバイトに4年間を浪費するのが目に見えている。

大事な投資先でもある。賢明な判断を期待したい。






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