1996年(平成8年)に平和から登場した現金機デジパチ「クライマックス」
★賞球7&15
★大当り確率1/210
★出玉2400個(16ラウンド)
★ノーマル機(仕組まれた連チャン性なし)
本機最大の特徴である、ワイドスクリーン液晶デジタル。ブルーバックに白いドットが映える。三共「フィーバーフェスティバルI」のデカデジタルにも驚かされたが、コチラもインパクトがあった。液晶の色合いは、かつて一世を風靡した同社の旧要件機「ブラボーエクシード」を彷彿とさせる(ドットの形状や大きさは全く違うが…)。ヘソ上の釘配列も特徴的だ。
JR中野駅北口「ダイワ・中野サンモール店」で初めて遭遇した時は、見た事もない特異な盤面にビックリして、思わず着席した記憶がある。半日揉まれ続けて、最後は一箱持ってお帰りという「お疲れ対戦」だったが…。
しかし、この初戦が縁で本機の面白さに触れ、その後も度々足を伸ばして終日勝負を堪能した。意外に良く回る台が転がっていたんだよな、あの店は…。
打ってみると判るが、巨大デジタル裏側には隠れた「ワープルート」が存在する。打ち出した玉は、ゲージ構成上、大半がデジタルの裏を通るようになっている。この時、玉が通過する様子が、液晶前面から透けて見える。玉の黒い軌跡が液晶の間を落ちる様が、大変に珍しい演出であった。
本機のリーチアクションは、ノーマルの他に4種類のSPリーチがある。
(1)高速リーチ(右デジタルが一旦停止後、高速回転)
(2)ジャンプリーチ(右デジがスロー⇒高速を繰り返しながら進む)
(3)プレスリーチ(右デジが下の絵柄を押し潰しながらコマ送りで進む)
(4スピンリーチ(左・中テンパイ後、全デジタルが同時に横向き回転を開始。期待度高。)
ノーマル・SPのいずれのリーチにもチャンスがあったが(一コマ戻りアクションも存在)、全回転系のスピンリーチが最も信頼できる。但し、全回転リーチも「鉄板」ではなく、右デジタルが再始動して外れる事もある(勿論、再始動で当る事もある)。平和から同年に登場した「CRサクセスストーリーSP」の全回転リーチにも、同様の2段階演出があった(背後の金貨が少ない場合、全回転でも外れる事アリ)。
ちなみに、右デジタルには「-3コマ~+3コマ」の移行法則が存在したが、特に大当り判別に結びつくことはなかった。
残念ながら、本機は都内・神奈川では、それほど多く設置されなかった。また、「液晶のデカさと、玉の透過演出だけしか能のない、ツマラナイ台」との評価も少なくない。
しかし、このようなマイナー機であっても、打ち込むほどに「隠れた面白さ」を見出す事が出来た。まぁ、私がもともと「マイナー好き」だった事もあるが…。
1/210という甘い確率ゆえ、自力の保留玉連チャンも幾度か体験した。ヘソ(←本機はゲージが特殊なため、他機種以上にヘソの開きがダイレクトに回転数に直結した)がガバ開きの台を打ち倒して、足下にドル箱を積んで快勝した事もある。
ノマレ際にノーマルリーチでビタッと当った時の興奮など、今思い出してもテンションが上がる。個人的な意見では、決して「つまらない台」とは思わないが…。