まにあっく懐パチ・懐スロ

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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ワイルドキャッツ(アークテクニコ、3号機)

2012-11-21 23:55:25 | パチスロ3号機

1991年(平成3年)にアークテクニコから登場した3-1号機「ワイルドキャッツ」

 

★ボーナス確率

         設定1  設定2  設定3  設定4  設定5  設定6

BIG   1/336   1/303   1/280   1/250   1/228   1/228

REG  1/400   1/350   1/320   1/320   1/320   1/228

 

「貯金」という言葉をメジャーにした、連チャン3号機の立役者。その代償は、当局による「検定取消」の重い処分だったが…(コンチネンタルIセブンボンバーも、同時期に取消処分)。

★RAM注射…「貯金」による連チャンシステム

通常時は、各設定に応じたボーナス抽選を行う。レギュラーは即放出。

ビッグフラグを引いた場合、成立プレイでビッグを揃えないと、77/128(約55%)の確率でフラグを内部に取り込む(貯金)。

残りの51/128(約45%)でビッグ放出状態となり、内部貯金を全部吐き出す。

なお、ビッグを成立プレイで揃えた場合、内部貯金があっても連チャンはスタートしない。あくまでも、「貯金or放出」抽選を受けた場合のみ、連チャンの権利があるのだ。

ビッグ連チャン中は、毎ゲーム1/43の確率で貯金フラグを放出。この状態は、貯金がゼロになるまで続く。

展開次第では、高設定でも貯金抽選(55%の罠)に捕まり、大ハマリを喰らう(設定6で、ビッグ間2600ゲーム以上ハマった経験あり)。当然、そんな台は戻りの連チャンも凄まじく、10連、20連とビッグが続いてウハウハである。

一方、低設定は深いハマりでも貯金が少ない場合も多い。しかし、貯金キャッツを打つなら「ハマリ台のハイエナ」と相場が決まっていた。


(キャッツの新装時を振り返って)

1991年2月某日、当時地元だった私鉄O線「Y駅」隣の「Yヶ丘」駅(判りにくいな…)。

改札手前の壁に、近くのパチ屋「パーラーYヶ丘」(閉店、跡地は現在別のスロ屋)の新装開店ポスターが貼ってある。

「2月〇日午後3時より、新装大開店!新台『ワイルドキャッツ』導入」

これはチャンスとばかり、翌日の「並び」を決断。

次の日、正午ごろ店に到着すると、3時間前にも拘らず既に先客が4名。整理券はなく、先着順なので当然か。新台のワイルドキャッツが何台入るか知らないが、まあ5番目ならあぶれることもあるまい。

ふと、店頭に目をやると、駅で見かけた新装ポスターの他、色々なものが貼ってある。

店が用意した手書きのポップ(宣伝文)には、こう書いてあった。

「新台ワイルドキャッツ、神奈川エリア最速導入!」

確かに、雑誌でもチラホラ情報が出始めた程度だし、早期導入である事は間違いない。でも、ホントに最速かどうかは、確認する術もないからな…。店が勝手にそういってるだけかも知れない。まあいいや。

それから、宣伝文の横には、こんなモノも貼ってある。

おっと、これが噂のワイルドキャッツか、この猫クンは一体どんな出方をするのだろう。近くのM遊園駅「ニュ〇ギンザ」のコンチネンタルIなんかは派手な連チャンをかますが、それに負けない爆発力なのだろうか。

もちろん、この時点でキャッツが「貯金Ver」であることなど、全く知らない私(というか、ボーナスの「貯金」という概念すら、持ち合わせていない時期である)。

「午後3時開店なら、設定も期待できる」という感じで、コンチばりの大連チャンを想像して、しばし開店を待つ。次第に行列の人数も増えていく。駅前では、チンドン屋が派手に宣伝している。

午後3時10分前、入場開始。正面入口をくぐると、左手に新台のワイルドキャッツが2シマ16台置いてある。台ゲットは余裕だと、迷わず角台をチョイス。新装といえばカド台でしょ(←甘いw)。裏のシマには旧台の「センチュリー21」(瑞穂、2-2号機)も8台残っている。

パチンコのシマを見渡すと、デジパチの「ブラボー極」や、ハネモノ「うちのポチI」「ビッグシューター」なども釘が甘い。まぁ、今日は出来ればスロ一本で終わらせたいが。

午後3時ジャスト、店内に軍艦マーチが鳴り渡り、待望の新装スタート。ベテラン店員の流れるようなマイクパフォーマンスをバックに、いきなり数台がビッグボーナス。モーニングが入っていたのか、いいなぁ。自分の台はハズレ。それにしても、デカイファンファーレだな。心臓の弱い人にはアブナイね、あの音は…。

8本入れて、ようやく自分の台にもビッグが来た。飛びこみで7が揃ってのファンファーレ攻撃。マジでケツが浮きそうになった。さあ、連チャンしてくれよ。ビッグ中の音楽は「猫ふんじゃった」とか雑誌に書いてあったが、何だかそうは聞こえない。

ビッグ終了後、50ゲーム程でまたビッグ。うーん、連チャンというには微妙な線だが…。回りを見てもショボ連ばかりで、爆発している台は見当たらない。ヤバいな、これ…・。

でも、自分の台は程よくレギュラーも来るし、設定は悪くないと思うんだが…。いかんせん、ビッグの連チャンが弱い。3連ぐらいが限界で、少し出るとハマってしまう。なんとしても、閉店までにはドル箱の山を築きたいものだ。

(そして、時は流れ…)

午後8時30分、場内アナウンス。「本日は、誠に勝手ではございますが、午後9時をもちまして閉店させて頂きます。なお、明日は午後12時より新装二日目と致しまして、本日以上の出玉をもって皆様をお迎えいたします。」

午後3時から9時の6時間営業、新装ではよくあるパターンだ(午後6時から9時の3時間営業ってのもあったな)。うーん、結局ショボい連チャンと小ハマリを繰り返して、1200枚出て終了か。3時間並んだにしては、ちょっと期待外れの結果だったな。他の台も、3000枚程出た台が1台だけで、バカ勝ちした客はいない。ハズレ新装じゃないの、これ…?

 

(もう、キャッツをご存知の方ならお判りであろう。そう、貯金Verのワイルドキャッツは、内部貯金の少ない新装初日は、あまり出ないのである。メーカーや店側がビッグを貯めていれば、話は別だが…。)

 

結局、この日は多くの台に設定こそ入っていたようだが、貯金の少なさが災いして噴くことはなかった(もちろん、当時はそんな理由も知らない…)。ただ、どの台も、後半にだんだん調子が上がっていった感じだ。

しかし、翌日(新装二日目)になると様子は一変する。前日ハマっていた台がバンバン連チャンして、3000枚以上出す客が続出。ようやく貯金キャッツの「本性」が現れたのである。

ちなみに、私は二日目も開店3時間前から並び、前日3000枚出た「最優秀台」を高設定と判断して、据え置きのピンポイントで狙った。しかし、この日は既に貯金もなく、しかも設定も下げられていたようで、夕方までに3万程献上して店を後にした…(多分ハイエナで出されただろう)。

 

(当時のリーチ目表より)

上記各リーチ目のうち、ボーナス成立プレイで出る目は、左上「猫7猫⇒『AAA』揃い」のみ。ビッグフラグが貯金に回った場合、この「鉄板」リーチ目はガセる。「猫7猫」がズルッとスベッタ時は特にアツイが、それでもガセる。

一方、残りの3つはボーナス成立後の「等倍返し目」(小役揃い目)。貯金キャッツでは、成立後のリーチ目=ビッグ放出を意味する。右上の形からの「ピンクレモン揃い」や、左下「チェリー付7の右下がりスベリテンパイ」が出たら、連チャンに期待して良し。なお、右下「中段チェリー」はレギュラー確定目。ハマリ出すとこの目ばかり出る。

 

(おまけ)

(パチプロ負男氏モデルの「マイルヨキャッツ」…当時の「パチスロ必勝ガイド」より。考案者は神奈川県のK氏)