Youtube神投稿者・ライルさん(Mr.Lyle Hiroshi Saxon )が撮影した、貴重な90年代動画を拡散する、個人的応援コーナー。今回は、こちらの映像をご紹介。
https://www.youtube.com/watch?v=E6_JfaOpOrw
池袋駅西口界隈(夜)をライルさんが撮ったもの。時期は1990年(平成2年)3月20日との事。
何を隠そう、この動画には、パチプロ・田山幸憲さんが長年ネグラにした、「山楽」(池袋のS店)の様子が映っているのだ。この上なく貴重な映像といえよう。
実は、長いこと当ブログでも紹介する事なく、密かに「独り占め」を続けていた動画(笑)。
だが、今年の「ナナシーの日」(7月4日、田山さんの命日)を機に、皆さんにもこの映像の存在を知って頂きたく、記事作成を決意した次第だ(以前、池袋絡みの記事を書いた際、この動画を少なからず参考にした)。
現在、ネット上には無数の映像が散らばっているが、現役時の田山プロが通っていた、まさに「リアルタイム」な山楽の様子を捉えた動画は、他に無いのではないか。
(在りし日の田山さんが居酒屋で喋っている、別のヨウツベ映像も、もちろん貴重だが)
不遜ながら、本記事アップを契機に、本動画の再生回数が大きく跳ね上がる事を期待する。
(記事作成時の再生回数は「260回」)
まるでタイムマシンの如く、我々を平成初期に連れて行ってくれる、懐かしき動画の数々…。
そんな映像をいつも提供してくれるライルさんへの、私なりの恩返し。
ライルさん、本当に有難う(Lyle-san, thanks a lot!)。
で、肝心の「山楽」が出てくる場面は、6:02~6:35の部分だ。30秒少々の短いシーンだが、夜道に煌々と輝く、山楽の赤いネオンなどが、はっきりと確認できる。
(9:13辺りでは、ロサ会館側入口のネオンも映る)
特に、6:27~6:32では、ほんの一瞬ではあるが、ライルさんが山楽の「店内」にフォーカスしている。世界広しといえども、平成2年の山楽内部を映した動画など、これ以外に無いだろう。
映像では、ドア付近の2シマが映るが、画質がやや不鮮明な為、機種までは特定できない。
左側のシマはニューギンの台枠っぽいが、ひょっとしたらマルホンの枠かもしれない。もしもマルホンなら、90年3月14日の日記で、1Fに「パールセブンII」が新台で入ったとの記述がある。そして、これがパールセブンIIとすると、その背中のシマは、田山さんが追っかけた一発台「ジェットライン」という事が判っている。だとすれば、右側のシマが、まさに「ジェットライン」という事になるが…真相は果たしてどうか。
また、店内でチラッと顔の映る若者が、もしや常連仲間の「学生プロ」?と考えたりするが、劇画以外では顔を知らない為、判断のしようがない。
なお、田山さん本人の姿は、流石に映っていない様子。まぁ、大抵は夕方前に「仕事」を切り上げて仲間達と呑みに行っていたのだから、遅い時間帯なら、店内にいなくて当然だろう。
それでも、呑んだ後、翌日に備えて、店へ戻る事もあったかもしれない。で、この日は如何にと、単行本「パチプロ日記I」の90年3月20日(火)の項を確認した所、概してこんな感じだった。
地下のハネモノ「ローリングマシーン」と「ビッグシューター」に翻弄(共に、風車上誘導クギがアイているのに出なかった)された後、1Fに上がって一発台「ジェットライン」の185番に陣取り、悪運強く安ゼニで2回当てる。その後、3回目は一旦断念するも、同じくジェットライン(202番)を打っていた学生プロが大当りした為、終了まで時間潰しに隣の201番をちょこっと打ったら、これまた悪運強く100円で大当り。計3回当ててハネモノの負け分を取り返し、収支はプラス2万の勝利となった。
ただ、日記を見る限り、この日は少なくとも午後3時辺りには店を出た感じで、また、閉店前に店へ戻ったとの記載もない。したがって、動画撮影時、田山さんは店にいなかった可能性が高いと思われる。
それと、6:19辺りでは、山楽の裏口を出て真向いの喫茶店、「ネスパ」(閉店)が映っている。
かつて、末井編集長と田山さんが、原稿の受け渡しや打ち合わせに使ったのが、この店だった。
また、「ネスパ」の隣にあった、妖しくも香ばしい大人のビデオ屋「ロマン」も映る。この店の横の螺旋階段を上がると、山楽の換金所があった。ちょうど撮影時が閉店近くだったようで(追記…どうやら時間帯は「午後9時代」だった模様。閉店間際ではなかった。)、特殊景品を抱えた(と思しき)大勢の客が、裏路地で行列を作る様子も確認できる。
ちなみに、動画をよく観察すると、「山楽」以外のパチ屋・スロ屋(池袋西口)も、あちらこちらに映っている事が判る。参考までに、各店舗が映り込んだ時間帯を、ざっとメモしておこう。
「パチスロカメ」…1:39~
「モナコ」…2:30~(ニューペガサス)
「コスモ」…4:33~
「山楽」…6:02~(路地側)、9:13~(ロサ会館側)
「パール」(山楽の隣、裏口)…6:40~
「ひかり」…6:55~7:15
「やすだ」(パールの隣)…7:58
「パール」(正面)…8:13
「ビッグプレイ」(ロサの角)…8:27~(アニマル) 8:42~「ポコキュン」音とミュージックホン
「パール」の派手な孔雀ネオン…9:10~
「ロビー」…9:25~
★パチ・スロの情報ではないが、動画の6:59~の場面(「ひかり」が出てくる所)では、かつて池袋駅西口に存在した、「39セント」という激安ハンバーガーショップの有線宣伝(女性の声)が流れている。平成初期の飲食店事情を垣間見る事ができる、希少な歴史的資料といえよう。
「いらっしゃいませ。お客様、ご存知ですか?今、ハンバーガーとヌードルの店『39セント』では、とってもお得なサンキュー(39)セットを実施中です。シェイク、またはお好きなお飲物Lサイズを付けて、夢の、何と390円!」
(「39セント」…かつて、池袋と東武練馬に店舗を構えていたファーストフード店(すでに撤退)。開業当時の為替レートでは「39セント=100円」を意味し、「100円バーガー」店として話題に。但し、動画撮影時(1990年3月)のレートでは「1ドル=153円80銭」なので、既に100円以下の意味になっていた(但し、為替レートによってバーガーの値段を変えていた訳ではない)。)
当時の池袋に思い入れある方には、まさに「涙モノ」の映像であろう。なお、ライルさんは、別の動画で「池袋東口」の動画も複数アップしているが、それらは別の機会に譲る。
この頃毎日のように池袋北口界隈で打ってたので、パチ屋だけじゃなく飲食店やゲームセンター、電話ボックスなど、映っているものほとんど全てが懐かしく、いや懐かしすぎて動揺するほどです。
確かな記録も記憶もないですが、十中八九この日もこのあたりのどこかの店で打ってたはず。富士でセンチュリーかな、パールでロックンロールかな、ひかりでSウィンクルかも、あるいはキングでアルファローズあたり・・・。90年だとスロを覚えたてなんで、まだ等価のモナコには行ってなかったけど、店内の螺旋階段懐かしいなあ。
写っている人たちの髪型、服装、話し方などもまるで当時の友人たちを見ているような錯覚さえ覚えます。すばらしい動画の紹介ありがとうございました。
ロサ会館は入口奥に、怪しいエU+26AAU+FE0E本の店があったりして、東京の懐の深さを知りましたね。池袋駅西口は、東武出口でなく、もっと右側の寂れた出口を利用してました。今はだいぶ綺麗になりましたけどね。東武は、TO-Bが外国人に分かりにくいからTOBUになった頃でしょうか。
90年はまだ自動改札になってないんですね。ハサミを入れた後のカスが桜吹雪のように改札口付近に散っていたものです。池袋駅地下に、立ち食いのフードコートのようなところがあって、ソバやカレーなどに混じって寿司を提供しているお店があり、安かった?のでよく利用してました。
いいものを見させてもらいました。東口も面白そうですね!
ライルさんの動画は本当にタイムマシンのようですね。
私は関西在住なので池袋(関東地方全般)は土地勘がないのですが、田山プロの通っておられた場所ということで、日記の内容を思い出しながら楽しく閲覧させていただきました。
中でも、3分58秒~4分02秒くらいのところで左側の角にウナギ屋さんらしき店(「う」だけ正確に見えてあとの漢字はわかりません)が写ってあり、これは初期の日記に何度か登場したウナギ屋では?と想いをめぐらせていました。
今回も本当にありがとうございました。
(もちろん、ライルさんにも感謝です。)