「90年代ドラマとパチンコ」に関する考察も、これで7回目となる。
(過去の考察)
「女パチプロ・演歌のすみれ」(1996年、浅野ゆう子、松岡昌宏)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/8a8e748abef0856205b28070aaf659a9
「ロングバケーション」(1996年、木村拓哉、山口智子)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/f61dc73d779e5d3f89bdf62d2e498129
「愛という名のもとに」(1992年、鈴木保奈美、唐沢寿明)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/1c3ce059209a3cb830df50a5c23b940c
「グッドラック」(1996年、松本明子、原田龍二)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/4efdbe572ced6a46a4c0303100cbd603
1992年放映の某・深夜ドラマ
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/08c734ac9cfb01a53a4b6bfce95ed4ca
「GTO」(1998年、反町隆史、松嶋菜々子)
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/f920a88bd0f6bf2714cb0eb8d65bddef
さて今回は、1992年(平成4年)放映のドラマ「悪女(わる)」の「パチスロ店」ロケについて。
★出演:石田ひかり、渡辺真里奈、永瀬正敏、石野陽子、石橋保、河合美智子、鶴田真由、布施博、倍賞美津子 ほか
★原作:深見じゅん(講談社「BE・LOVE」連載)
★脚本:神山由美子
★放映時期:1992年4月18日~6月27日(全11回)
★主題歌:RABBIT「Thank You My Girl」
★テーマソング:デイト・オブ・バース「思い出の瞳」
★挿入歌:高橋洋子「もう1度逢いたくて」
※RABBITの「Thank You My Girl」のピアノのイントロは、昔からB'z「消えない虹」のイントロとソックリに聞こえる。RABBITの曲が先に出ている事を考えると、大御所によるパ…(以下自粛)
石田が演ずるのは、コネで一流商社に入ってしまった三流大卒の新人・田中麻理鈴(まりりん)。持ち前の天真爛漫な性格とバイタリティで、不器用ながらも課題をクリアして行き、次第に社内で頭角を現していく彼女のサクセスストーリー(?)である。朴訥で隙だらけの麻理鈴と、知的で完璧主義の美佐子(渡辺満里奈)という、対照的な二人の奇妙なライバル関係も見ものだ。そして、麻理鈴が憧れる男性「T.O」との再会は、果たして叶うのだろうか…。
その他、脇を固める俳優陣は、倍賞美津子、布施博、永瀬正敏、石橋保、河合美智子、岡本麗、犬塚弘、岸部一徳、高品格など豪華な顔ぶれ。鶴田真由が初めて本格的なドラマ出演を果たしたのが本作だ(チョイ役はそれ以前にもある)。現在、このドラマの一般的な知名度は意外な程に低くなってしまったが、間違いなく90年代名作の1つに挙げられよう。
さて、「悪女」の中では、第11話(最終話)「君にありがとう」(1992.6/27放映)にて、ほんのワンシーンながらも、パチスロ店でのロケーションが行われている。主にパチンコ店での撮影シーンを振り返ってきた当ブログだが、パチスロ店のロケ地紹介はこれが最初となる。このドラマのファンの中には、このパチスロ店ロケに思い入れある方々も、少なからずおられるだろう。
第11話は、近江物産の三島課長(岸部一徳)の怒りを買った麻理鈴が、かつてチーフまで務めた女性人材派遣会社「レディースシンクタンク」をクビになる。会社を辞めた彼女は、転職を繰り返す日々を過ごすが、ある時、パチスロ店の宣伝の為に、バニーガール姿でティッシュ配りをすることになった。
ウサ耳を付けてティッシュ配りをする、バニー姿の麻理鈴。
(「グリンピースです、よろしく!」と、満面の笑みで通行人にティッシュを配る石田。)
会社をクビになった麻理鈴を探しに来た美佐子(渡辺真里奈)は、新宿グリンピースの前でバニーガール姿の麻理鈴と「ニアミス」する。しかし、すんでのところで大きな鉄板を持った運搬作業員が視界に割って入り、結局はお互いを発見出来ずに終わる。
余談だが、1992年当時、グリンピース新宿を出て左手に甲州街道に上がる古い階段があった。階段脇には金券ショップ「フナキ」の黒い建物があって、さらにその横には古いバラックの建物が残っていた。一部では撤去工事も行われており、グリンピ向かいの道路沿いには、その撤去工事用の鉄板フェンスが張り巡らされていた。その奥のオンボロな台湾料理店「台北飯店」も、懐かしいな…。
現在では、ご存知のように再開発が進み、綺麗なエスカレーター付きの東南口広場が整備され、かつてのバラック地帯には、お洒落なショッピングビル「Flags」が建っている。
(現在の新宿グリンピース前、東南口広場…かつては、ボロ階段やチケットフナキなどがあった。フナキは近くのビルに移転、営業を続けている。)
(ロケ地について)
背後の看板や花輪から判る通り、この場面は、パチスロ専門店「グリンピース」の入口付近で撮影されたもの。今では広くチェーン展開する同店だが、このロケが行われた当時は、グリンピといえば新宿駅東南口の「グリンピース新宿本店」であった。同時期、下北沢のグリンピにも良く通ったが…。
(新宿東南口「グリンピース」の現在)※H23.12.12撮影
現在は外壁が緑色に改装されているが、ドラマのロケが行われた当時の外壁は白であった。
1990年代前半「新宿グリンピース」の開店前の光景。高設定台を追い求めるスロッター達が、朝から店の周りに長い行列を作るのが、当時の新宿・東南口における風物詩であった。
朝10時ともなると、狭い入口目指して大量の客が一気に入場。まさに「モーニング」戦争である。
なお、ドラマ放映時の新宿グリンピ設置機種については、当方が所持する1992年の手帳に、過去の設置機種リストが書き残されていた。
1992年当時に使用していた手帳…新宿(歌舞伎町・西口・南口・東口)、高田馬場、小田急沿線などのパチスロ設置機種リストがメモってある。)
新宿東口(東南口含む)の設置リスト。(現存する「メトロ」(現・スーパーメトロ)や「平和」の他に、「てんとう虫」(閉店)、「ロッキー」(閉店)、「太平洋」(⇒「悟空2」⇒閉店)など、懐かしい店名が並ぶ。「デパート777」と書いてあるが、当時、私はグリンピをこう呼ぶ事が結構あった。「パチスロのデパート」の看板と、赤い「777」のネオンが頭に焼き付いていたのだろう。また、コンチ2にマル印が付いているのは、メモを書いた時期がコンチ2の新台導入期(92年3月頃)であり、設置店を特に重点的にチェックしていた為と思われる。)
デパート777(グリンピース新宿)設置機種(1992年・春)
コンチネンタル1、コンチネンタル3、初代アラジン(白パネル・通称「ホワイトアラジン」、ビッグバン、スーパーバニーガール、アラジン2)
※この年の夏頃、初代アラジンが「デートライン銀河II」に入れ替えられた。さらに、その後、デートライン銀河IIの半分が「スーパープラネット」に入替となった(スープラの導入時期は、かなり遅かったと記憶)。