裁判官も検察官も官僚も企業の役員たちもすべて出世志向の世の中になった。
もうこの国に正義はない。
一審では東北電力側の「事故が起きる立証がない」という理窟で門前払いされた。
「事故が起きる立証がない」という東北電力は毎年、大がかりな避難訓練を実施している。原発事故の心配がなければ、避難訓練など不要なはずだが、いつも大枚をかけて実施している。
避難訓練の実施こそ、事故が起きる可能性の立証である。
原発事故は自然災害、人為を含めて予測がつかない。だからこそ、女川原発の避難計画はしっかりと作成しなければならない。
原発事故が起きたら、牡鹿半島の奥の地域は船で避難するか、仙台から来るバスで避難するとあるが、
海が荒れていたら船は出せない。
仙台のバスドライバーは、車で慌てて避難してくる人々を逆走して原発に近づくのだろうか。そのドライバーの被ばくの心配はしないのだろうか。
宮城県知事も認めているほど、女川原発の避難計画はずさんなものなのだ。
仙台高裁の判事に正義はあるのか。まもなく、判決である。
ちなみに女川原発2号機は停止している。被災した原発なので、再稼働の後も度々停止して点検しなければならない危険な原発なのである。