会場に吊るす【○田やすひこ市政報告会】の横幕を書き上げました。
下書き1時間、清書1時間半。縦70cm横6mの紙の11文字。
空席がなく会場一杯に埋まりますようにとの願いを込めて書きました。
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この字体は橘右近師匠が、提灯文字に芝居の勘亭流を折衷したといわれる
昔ながらのビラ字に、さらに近代的な工夫を加えて大成させた【橘流寄席文字】です。
もっとも、一筆で書き上げられませんので、提灯屋さんみたいになぞりながら
形を整えていきます。本職は、文字の大きさによっては一筆で書き上げます。
しかしながら、このくらいになると、やはり形を整えるんだそうです。
隈取筆・隈筆という筆で付け根まで全部おろして書くんですが、
書き終えたあと、含んだ墨を全部洗い流すのが大変なんです。
墨が残っていると固まってしまい、次に書くとき書きにくくなってしまうからなんです。
学生時代、筆の先を指で絞って黒い水が出ると洗いなおしということで、
大変な思いをしたものです。
こういう時に役に立てて、太鼓の係より寄席文字の係でよかったなと思います。