L.A.録音

この前の記事で同じ職場にいるプロのクラシックギタリストの話をしましたが、実はもう一人凄い人がいたのですが、音楽のほうが忙しくなって職場を去って行ってしまいました。
本人はあまり経歴のことを話さないのですが、ちょっと聞いただけでも凄いバンドのサポートをしていたり、テレビの歌番組にちょくちょくでていて、演奏もめちゃくちゃカッコイイです。
一緒に飲みに行ったときも、俺が音楽関係の話が聞きたい言うと昔ロスアンジェルスでした○○○ルズ（紅白にもでたバンドです）のレコーディングの話が面白かったです。
『向こうの人はブースにフル１０にしたアンプを無人で入れて音を録るんだよね。日本だと１～２ぐらいにするんだけど、向こうは凄いよ～、セッティングもバンドメンバーにやらせたりするからそのブースの中に入ってマイクの位置を調節するときなんて大変だよ。音の洪水で倒れちゃうよ。
日本だとスタッフが沢山いてなんでもやってくれるんだけど、向こうは一流スタジオなのにプロデューサーとエンジニアの二人しかいないんだよ。
だからバンドメンバーでなんでもやらなくちゃいけないんだよね。
楽器隊の録音が終わって、ヴォーカルが一人でブースに入って録音していると、プロデューサーが他のメンバーに「おい、お前らもここに来て歌って踊れ！」って言うから「なんで？」と言うと「関係ねぇよ！気合だよ」と言われてヴォーカルが歌入れしている対面でみんなでやけくそで踊ったよ。
外人が気合だよなんて言うから驚いたよ。
でも出来上がったものを聴くとやっぱりいいんだよね。
だからみんなあっちで録音してくるんだろうね』
その後もともとオリジナルメンバーだったバンド「○○・ブ○○○ズ」が活動休止から復活したため職場を辞めることになるのですが、凄いいい人柄だったのでパートのおばちゃん達が寂しがっていましたね。
その後音楽番組に出演していて、それを見たおばさん達は「普段よりきちんとした格好をしていたから安心したわ～」と言っていました。
息子のように思っていたのかな。

スタジオで一回だけ遊んだのですが、そのときの凄さは忘れませんよ。