Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

実りの秋・私の実りの色

2018-11-21 13:53:46 | 素敵な現場
こんにちは。
シニア担当のtatsukoです。

「人生、振り返ると幸せだったんだよ」
今回アートワーク中に、感きわまって話された、男性の方の言葉です。
その方は、出来上がった作品のタイトルを、
「素晴らしい人生」としました。




シニアの皆様からは毎回ですが、いつも感動や勇気をいただきます。
勤労感謝の日を前にして、
今回は、ご自分が歩んでこられた人生の道のりを、
秋のリンゴの実りに喩えたワークを行いました。
題して「実りの秋・私の実りの色」~自分を讃えましょう~
です。

皆様のお手元には新聞紙の袋に包まれた、生のリンゴが登場です。
「中に何が入っているでしょう?」の問いかけに、
上から触ったり、香りを嗅いだり、、待ちきれずどんどんと自ら袋を開けて、
「りんごよ、りんご!」
と歓声が上がります。

その後は恒例のウクレレ伴奏にのせて、皆様にお馴染みの
「リンゴの唄」を歌いました。歌が始まる前にすでに口ずさむ方も。

続いて仲間のセラピストが考えてくれた
「リンゴの唄体操」で盛り上がります。

そしていよいよメインアート。
りんごの形をした箱(リンゴの裏面も楽しめるように、底が透明になっています)
に、色とりどりの羊毛や毛糸玉を詰めていきます。
 



皆様の人生の実りの色はどんな色でしょう。

素材の力で、皆様の感性が目に見える形となって、
現れ始めます。

お隣の人と羊毛を三つ編みにされたものを使った作品です。




「何やっているのか、分からないのよ」
と話されながら、最後まで集中して取り組んでおられた方。



 
はい。時には「何やってるのか分からない」でも、いいと思うのです。

素材と触れ合っているうちに、他の人とお話しながら手を動かしているうちに、
何だか分からないけど、出来上がった。
それもアートワークセラピーの素敵なところだと思うんです。

素材の柔らかな手触りを感じながら、毛糸の温かさを感じながら、
「リンゴ可愛や可愛やリンゴ~~~」と、制作中に何度も歌いながら、
りんごの栄養の話をたびたび力説されながら、、、
それぞれの方がそれぞれの過程を味わっている。
それは尊い瞬間だと思うのです。




そして出来上がった作品は、「りんご」だけれど、
「リンゴ」がそれぞれの、その方自身のように見えてくるから、不思議です。

このリンゴの実りに、皆様の彩りがギュッと詰まって、

「どう?これが私ですよ」

と、凛として、胸を張った姿に見えました。

皆様の作品をご覧ください。

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