この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

これって〇〇じゃん!って思った『ファーストキス 1ST KISS』。

2025-02-27 20:51:06 | 新作映画
 坂元裕二脚本、塚原あゆ子監督、松たか子主演、『ファーストキス 1ST KISS』、2/24、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(ハッピーマンデーサービスにより、鑑賞料金は1100円)2025年12本目。

 三連休最終日の月曜日はお袋を連れてイオンシネマ筑紫野まで『ファーストキス 1ST KISS』を観に行きました。
 最初は『ら・かんぱねら』という映画を観に行こうと思っていたんですよ。
 『ら・かんぱねら』は佐賀を舞台にした、一人の海苔漁師が難曲「ラ・カンパネラ」を猛練習の末に習得した実話を基にした映画です。
 やっぱり地元を舞台にした映画なら観に行かないと!と思ってお袋を誘ったのですが、直前になって『ファーストキス』の方が観たくなり、お袋も変更に同意してくれたので『ファーストキス』を観に行った次第です。

 坂元裕二脚本のドラマは必ず見るようにしています。
 といっても彼の脚本の面白さに目覚めたのは『カルテット』以降なので見ていない作品の方が圧倒的に多いんですけどね。
 それまでは『東京ラブストーリー』の脚本を書いた人というイメージで、どちらかというと忌避する存在でした。
 なので、彼が脚本を担当した映画も観たことがなく、この『ファーストキス』が自分にとっての初の坂元裕二脚本作品です。

 初の坂元裕二脚本作品がどうだったかというと、まずは言葉のチョイスの上手さに感心しました。
 前日に観た『死に損ねた男』が、登場人物たちの会話がどことなくぎこちなく、不自然だったのに比べ、『ファーストキス』は流れるようにというか、ごく自然に感じられました(まぁこれは俳優の技量の差もあるのかもしれません)。

 ただ、作品を観ていて一番強く思ったのは「これって『バタフライ・エフェクト』じゃん!』ということでした。
 『バタフライ・エフェクト』というのはアシュトン・キャッチャー主演のSFスリラーで、愛する者を救うため、過去を書き換えようとする男のお話です。
 男は何度過去を書き換えようとしても愛する者を救えないんですよ。
 すべてを悟った男の、最終的な選択が切ないのです。
 などと語っていますが、鑑賞したのは20年以上前なので細部についてはうろ覚えなんですけどね。笑。

 でも本作のプロットが『バタフライ・エフェクト』にクリソツなのは間違いないと思います。
 ただ、『バタフライ・エフェクト』にクリソツだからダメだ、というつもりはありません。
 世の中にはいくらでもプロットが酷似した作品がありますから。
 例えばアレックス・プロヤス監督の『ダークシティ』は『うる星やつら ビューティフルドリーマー』にクリソツですが、大好きな映画です。
 オリジナルのラストがいいんですよ。

 さて、『ファーストキス』のラストはどうだったかというと、悪くはないのですが、「悪くはない」以上の評価を与えることは出来ないかな。
 身も蓋もないことを言ってしまうと、ベビーカーが転落することを事前に知っていたのであれば、それを防ぐ方法はいくらでもあるように思えるので。
 そのための対策を何も講じないというのはやっぱり不自然としか言いようがない…。
 と自分のような人間は思うのですが、隣り(の隣り)に座っていた女性はエンドロールで顔を伏せて泣いていました。
 いいものを見た、と思いました。笑。  

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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