文化庁 地域文化創生本部発足1周年記念「宮田亮平長官と文化を語る(和食編)」と題して講座がありました。場所は京都文化博物館別館ホールです。今まで何度も「Trio You」のコンサートが開かれて馴染んでいるところです。
宮田亮平(文化庁長官)X 田村圭吾氏(「京料理 萬重」若主人、若手料理人の京都料理芽生会会長)
(進行:山本壮太氏(古典の日推進委員会ゼネラルプロデューサー))
題名からはとても固いお話かなと思いました。和食編なので料理を専門的に学んでおられる方に向けてのお話しなのかなと半信半疑で申し込みました。文化庁が京都に移転することにはとても興味があります。移転されたことによりどう変わるのか、どのようなイベントが行われるのか、文化が発展していくのを知るよいきっかけだと思います。
対談が始まると宮田長官がとても気さくで楽しい方だと思いました。幼少の頃の朝ごはんのお話を伺いました。今炊きあがったご飯やご飯から立ち上がっている湯気が目の前に浮かびました。そしてご飯の香りまで漂ってきました。何気なく話されているのですが表現力が豊です。和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたということは出発点で、これを継承保存しなくてはいけないと話されていました。感動するものを子供たちに味わわせることが大事、それはハレ(折目・節目の日、晴れの日)の日に。たまに美味しいと思わせる。ケ(日常)があってこそのハレの日、これを伺って安心しました。そんな毎日毎日ご馳走ばかり作っていられません。
田村圭吾さんは宮田長官と対談される前に宮田長官が書かれた本を沢山読まれたそうです。その本に書かれていたそろばんと扇子を持って来られていました。宮田長官がお小さい時にお父様にそろばんと扇子とどっちを取るかと聞かれたそうで、宮田長官は扇子を取られました。そろばんは経済、扇子は文化を意味していました。これに加え田村さんは包丁を持って来られていました。そろばんと扇子と包丁、3つ揃わないとお料理は出来ないと話されました。
日本人の生活スタイルが失われつつあります。クリスマスリースは知っているが門松を知らない。庶民の生活文化は20年やらないとなくなる、とも話されました。最後に躾という字を書かれて身を美しくと話されました。せっかく京都に文化庁がきたのでこのような機会があればまた参加したいと思います。
2018-6-21(木) 撮影 於:京都文化博物館別館ホール 10:00~
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